屹立。 〜ブラバム・BT45
屹立(きつりつ)とは、山などが高くそびえ立っている様子を指すようですが、こりゃ、まさに屹立してますな。この部分。
空気をエンジンに導く、穴の空いたパーツですね。インダクションポッドとか、エアインテークと呼ばれています。これがまさに、リアタイヤの前、ボディの上に、左右一本ずつ、
おっ立ってます。
しかも、この部分だけ注目して見ても、デザインが良いんです。カッコいい。ここから入った空気はどうなるかというと、↓
見にくいですが、エンジンのエアファンネルに直結です。
車体を全体的に見てもまた、カッコいい。こんな感じです。↓
このマシン、1975年のF1を戦った、
「ブラバムBT45」
というマシンですが、もう一つ、クルマ好きをくすぐる要素を持ってます。それは、
エンジンがアルファロメオ!
ってことです。水平対向12気筒。わーお!
カタチがカッコ良くて、マルティニカラーで、エンジンがアルファとなると、
こりゃかなり、ポイント高い。
ところで、レーシングカーと「空気」の関係でいうと、
1.エンジンで空気(と燃料を)を燃やす
2.空気でエンジンその他を冷やす
3.空力効果を狙う
といった要素がすぐ思い浮かびますが、この3つとも、結果して外見のカタチ、
つまりカッコ良さに影響してきます
よね。今回のブラバムのエアインテークは1.の話。どうやって効率的にエンジンに空気を吸わせるか、という。
でも実は3.にも関係してる。つまり、こんなものボディにおっ立てたら、
空気抵抗が増してしまう。
とかね。だからかどうかは知りませんが、このカタチのインテークは長続きせず、こんなのとか、↓
出典:ウィキぺディア
こんなのに、↓
出典:museoalfaromeo.com
カタチが変わっていきます。それで速くなったかどうかは知りませんが、
カッコよさは、圧倒的に屹立タイプ!
だと思いませんか? 皆さん。しかしいつもながら、カッコよさと速さは両立しないんでね。
エアインテークのカタチの話で行くと、こんなのもあるんですよ。↓
出典:espnf1.com
リジェ・JS5というマシンです。決してカッコ悪いとは思わないです。いや逆に、激しい特徴があってイイじゃないですか。
で、何が言いたいかって、自動車レースが仮に将来、全部電気自動車になったら…こういう楽しみ方はできないのかなって。だってエンジンが無いんですから。
うーむ。音のこともあるし、あのサーキット独特の燃料とかエンジンオイルの香りのこともあるし。レースが好きな人にとってあの爆音はウルサくなんかないし、あの香りも、クサくなんかないんだよなぁ。なんだか寂しいなぁ。
ま、いつの時代も、オッサンはこんなこと言ってるんでしょ。それでは、またー!