雑誌は新型車の批判はしないものだと思ってた…が!
・僕は仕事でnoteを書いてるワケじゃないから、本音が言える。
・同時に、読んでくれる方が不快になるような悪口は書かないでおこうと思っている。
・一方で、未来につなげる意図を持った前向きな批判ならば書いて然るべきだし、そこまで封印してしまったら、逆に世の中が不健康になると思っている。
・クルマが大好きだが、自動車作りに携わる人間ではない。
と、最低限の前置きを置いたうえで本題に入りますが、
僕には、トヨタの新型スープラは、全くカッコいいと思えない。
どころか、仮にお値段200万円だと言われても、欲しくないなぁ(実際は490万〜)。
でも、雑誌もテレビも、はたまたネットでも、新型スープラは良いと褒め立てることが多かったから、
この人達は、ウソつきか?
あるいは単なる、新しもの好きに過ぎないのか。
と思う一方で、ボクもガキではないので、
まあ世の中、大人の事情で成り立ってるんだから。
と、自分をなだめ、あるいは、ボクの目の方がおかしいのか? なんて考えていたら、
なんと、びっくり。
老舗のカー雑誌「カー・グラフィック」(CG)誌の最新号(2019年9月号)の新型スープラ特集記事で、
「インパクトよりもカッコよさを」
と小見出しまで打って、加藤仁さんという方が、スープラのデザインを堂々と批判されていた。
拍手!
さすがは老舗のカー雑誌。
広告の関係もあるから、新型車の批判は書きにくいだろうに、あっぱれ。
こういう雑誌をこそ、ボクは信じる。
最新号の雑誌の記事だから内容は書かないが、デザイン評の部分は、おっしゃることおっしゃること、どれも至極ごもっともだと思って読んだ。
一言で言うと、デザインを盛りすぎ
だと思う。
もっと具体的に言うと、ひょっとして気分を害する方がいるかもしれないから、この稿の一番最後に書いておく。
ボクは特定の自動車メーカーやブランドを盲目的に信仰しているわけではない。
よってカッコに関してはニュートラルなことが言えると思う。ま、カッコなんてそもそも、好き・嫌いの話ですけどね。
ましてやトヨタ車が嫌いなわけじゃない。
逆にトヨタ2000GTなんか、大好きなクルマだ。メチャクチャカッコ良いと思う。
だからこそ、新型スープラのシルエットは2000GTへのオマージュだなんて趣旨の記事を見ると、
腹が立つ。
2000GTをけがすようなコトを、言わないで欲しい。
似ても似つかぬクルマだ。
トヨタに言いたいのは、
スポーツカーが欲しい人は、カッコ良さを求めているんだ。ということを忘れてませんか。
ということ。
このクルマ、5年後にはもう姿を消しているのではないか。
あるいは、半端なフェイスリフトなんかでごまかすとか…そういうのではなくて、本当は、20年経っても新鮮さを失わない、2000GTのような美しい車にして欲しかった。
ボクはまだ新型スープラに乗ったことがないが、雑誌の記事を信じるなら、性能や乗り味がメチャクチャ良いようなので、なおさら、もったいない。
たとえば、
ここに2台、カッコ良いが性能が劣るクルマと、カッコ悪いが性能が良いクルマがあるとする。
少なくともボクは、100馬力低かろうが、ニュルブルクリンクのラップタイムが1分遅かろうが、カッコ良いクルマの方を選ぶ。プロのレーサーじゃないからね。
社内デザインだと、いろんな事情でどうしてもこういうデザインになってしまう、というなら、むしろガンディーニさんかジウジアーロさんに丸投げして描いて貰った方が、カッコ良い車になるのではないか。
文句ばかり言うが、じゃ、あんたはどのクルマがカッコ良いと思うの?と言われたとすれば、
最新のクルマでいえば、
・ボルボV60、XC60
・マツダ3ファストバック
・スズキ ジムニー、アルト
・トヨタなら、新型のセンチュリー(だけ)
・フォルクスワーゲン アルテオン
って感じでしょうか。スポーツカーが思い当たらないなぁ。
===以下、読んでも気分を害されない人だけお読みください(って、読まなきゃわかんないか)
新型スープラのデザイン、具体的には…
・鼻の、文字通り我王の鼻のような出っ張り。
・鼻下から左右に広がるフロントの開口部が縦に厚いから、車高が高く見える
・目頭が細く切れ込むライトは、ヘッドライトはシンプルな造形じゃダメ、という決まりでもあるのかと思ってしまう。そして目尻の縦長のくぼみ。ヘッドライト周辺の有機的な凝りすぎデザインは、シエンタやプリウスのときも、良くないと思っていたが、それを想起してしまう。
・スポーツカーなのに車高を高く見せてしまうダブルバブルルーフ。
・ミッドシップでもないのになぜ、リアのタイヤハウスの前にスリットを開ける? 86のフロントフェンダーもそうだが、スリットに見えて実は穴が塞がれているのを見ると、萎える。
・リアフェンダーの峰の盛りすぎ。
・真後ろから見たときの線の入れ過ぎ。クシャおじさんかと思った。
・全体として車高が高く見えるからスポーツカーに見えづらく、それをカバーするために
ディテールを凝りすぎたようにも見える。
それでは、またー。