気分でハンドル、替えてみますか。(4)ヴァルター・ロール
こんにちは。突然ですが皆さん、ヴァルター(ワルター)・ロール選手、ご存じですか? 表題の写真のおじさんです。
私はラリー好きなので、"伝説のラリードライバー"と紹介させていただきます。1980年と1982年に、WRC(世界ラリー選手権)でチャンピオンを獲得。
フィアット、オペル、ランチア、アウディと色んなチームで色んなクルマに乗りました。後輪駆動、四駆、ミッドシップと、どんな車に乗っても速い、
運転の天才
と言われたスタードライバーです。
中でも印象に残るのは、500馬力オーバーのモンスターマシンで戦う「グループB」という規定で争われた、85年前後のアウディを駆る姿。直列5気筒ターボという、ちょっと変わったエンジンのアウディは、他のクルマと音が全然違う。
むせび泣くような高音。
エンジンが悲鳴を上げているようにも聞こえます。で、格好もこんなです。ジェントルで落ち着いた今のアウディの雰囲気からは想像できない猛々しい外観。
500馬力じゃーっ!
っていう押し出しも十分だし、空力やなんかを突き詰めたその先のカタチのような気がして、カッコ良いです。
この時代のロールのテクニックは、下記を是非ご覧ください。驚きます。
左足がクラッチにブレーキにと大活躍。500馬力のマシンを公道で全開にするには、こういうペダルワークが求められるんですね。"プロ"を感じます。
前置きが長くなりました。このビデオの中でもちらっと出てくるデザインのステアリング。
それが今回ご紹介する、
カール・キテル(キッテル?)社のヴァルター・ロール・モデルです。
これまでイタリア車に似合うステアリングを中心にご紹介してきましたが(これまでの回は下記のリンクです。是非ご覧ください)
今回はドイツっぽいデザインです。こういう、スポークが水平と垂直という、カッチリ、スッキリしたデザインは、イタリア車よりドイツ車ですよね。BMWのE30型3シリーズとか。アウディだとビッグ・クアトロ、フォルクスワーゲンだとコラードとか、似合いそうじゃないですか。
これは一時期、少し旧いドイツ車に乗っていた時に入手したもので、第2回目でご紹介した、ステッチがレインボーのものは、今回のステアリングです。
スポークには、ヴァルター・ロールのサインがペイントで。
バージョン違いでは、ステッチの色違いや、スポークがシルバーのもの、そして、スポークが4本のものもあるようです。下記はこのステアリングの箱ですが、裏返すとスポーク4本版の写真です。箱が共用なんでしょうね。
動画の中でロールが操っているのは、どうも4本スポークのようです。
ただ、このステアリング、いわゆるデッドストックに近いコンディションで、ちょっともったいなくて付けれずじまいでした。ま、そういうこともあって良いかと。
それでは、またー。