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続・ど素人ブルーイング -2! ベレッタM84編。

こんにちは。
今回は、前回に引き続き、マルシン工業製のモデルガン・ベレッタM84のど素人ブルーイングです。

前回は、

1. パーティングラインを消す。
2. サンドペーパーで磨く。

の工程まで書きましたので、今回は、「3. モデラー/ドライバーの柄でこする(ヘラがけ)。」からです。

3. モデラー/ドライバーの柄でこする(ヘラがけ)。

今回はレシピを変えて、いつもはやらない15,000番までのペーパーがけまでやったボク。モデルガン屋さんは、そこまでやれば、ドライバーの柄でゴリゴリ、は不要とおっしゃってました。

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(↑スライドだけ15,000番までのペーパーがけを終えた。ふー)

しかしやはり、染めの工程に進めるほどの表面になったとは思えなかったので、昔のレシピ通り、ドライバーの柄の工程をやることにしました。

いつもは普通のドライバーの柄なのですが、先がマイナスになって尖っているので、手を滑らせて思わぬ部分にキズをつけるリスクが高い。

先っちょにテープを巻いて保護したりしていましたが、今回は新しく、これを使いました。↓

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ホームセンターの手芸コーナー?にあった、金属製の丸棒。これなら滑ってガツッと当たっても深い傷にはなりません。

この柄の部分や、頭の丸い部分でひたすら、ゴシゴシ。

曲面や細かいところは、いつものモデラーも使ってゴシゴシ。↓

これやると一発で、金属的な光沢が出てきます。

思うに、ペーパーが終わった時点では表面が荒れている状態なのが、このヘラがけ工程を経ることで、表面が整うのではないかと。
材料工学的に言うと(素人の想像)、ペーパーだけでは表面の残留応力が引っ張り応力なのに対して、ヘラがけすると圧縮応力に変わって、割れなども発生しにくくなるってことかも。

この工程の注意点は、
・丸棒やモデラー自体をコンパウンドなどで磨いて、ツルツルにしておくこと。こっちの表面が荒れていると、モデルガン表面に傷が付きます。

・もっと大事なのは、2.の工程から、次の「4.染める。」までの工程は、時間をおかずに一気にやること。でないと、1日おくだけでも表面が微妙に酸化してしまい、工程に手戻りが出てしまいます。

それでは、次の工程に行ってみよう!

4. 染める。

さて、いよいよ染めの工程です。準備するのは下記。↓
あそうそう、染める前には、ゴム手をはめて、パーツを中性洗剤で洗い、タオルとドライヤーで乾かしてください。手の脂が付いていると、染めにムラが出ますのでね。

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・バーチウッド社の「アルミブラック」液。
  ※このバーチウッド社製品が、コロナ禍の影響で、ここしばらくアメリカから入って来てないそうです。モデルガン屋さんの在庫が切れてしまったら、しばらく待たないと仕方ないですね…

・皿。(金属製はダメですよ。ブルー液は酸化剤ですから、すぐ皿の表面を酸化させ、液に不純物が混じってしまいます)
・化粧用コットン。できるだけ大量に用意。
・ゴム手袋。素手だと手が荒れますから。

液につける方法と、液を塗り塗りする方法がありますが、ボクは一貫して塗り塗り派。理由は漬け込み法のノウハウを知らないから笑。

ボクは薄めず原液で。コットンに含ませて、まず全面に、塗り忘れのないように一周塗って数分置きます。

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↑最初はこんな感じでコットンにスラッジが付きますから、マメに面を変えて、綺麗な面で塗布するのが良いと思います。

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1回塗っただけだとこんな感じで、色は変わり始めるものの、表面が茶色系のスラッジだらけになります。

ここからは、このスラッジをこそげとるようにして、何度も液を染み込ませたコットンで液を塗り込みます。

上の写真で、一部、スラッジが取れて青い部分が顔を出し始めます。こういう部分を増やすようにして塗り込んでいきます。

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↑スラッジが取れるまでなんども擦るように塗り込んでいくと、この刻印の部分のように明るいブルーのような色が出て、それ以上は液が表面に馴染まず、水玉になってハジくようになりますので、そこで、染めをやめます。
その後さらに続けると、再び茶色っぽくなってしまいますから。

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↑そしてこれが全身染め終わった状態。

茶色っぽい部分がありますが、これは染めムラ。これ以上やってもブルーには戻りません。ただ、今後、時間の経過に伴い全体が黒っぽくなっていきますから、こういう染めムラは目立たなくなります。

でもまだ、全体的に、なんかくすんだ感じでしょ? でもね、

いーんです!

この後の工程で見違えますから。

5. 染めた後のヘラがけ。

さて、染めの作業お疲れ様でした。
ワタシの場合は染めが終わった後、また中性洗剤で洗います。(細かい穴やスジの中なども丁寧に、歯ブラシや綿棒を使って洗う。でないと、そこに残った液が引き続き酸化反応を起こし続けるので。)

その後、再度、工程3.のヘラがけを行います。

すると、なんという事でしょう!

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↑こんな風に金属的な光沢が出てきます!
ヘラがけしていないトリガーガード内側のくすんだ部分と見比べてもらうと、光沢のアリ無しが分かっていただけるかと。

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↑グリップを付けてみると、こんな感じ。
でも、まだグリップの前面あたりに、ヘラがけの作業痕、スジみたいなのが付いてるのもわかると思います。
でもここまで来ると、箱出し状態と比べるとかーなーり、質感が激変してきてます。

ほーら。(加工前の写真)↓

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こんなに変わるんだから、やめられないんですよね、ブルーイング 。

そしてさらに、ヘラがけの作業痕を消すために、今回は金属磨きクロスを使って磨きました。

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すると…

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ほーら。擦り痕が目立たなくなって、ツルツルに近づいてるでしょ?

実は現時点で、染めたのはフレームだけで、スライド側の作業が追いついてませんので、比べてみると染めの前・後の違いがわかりやすくなっております。

いろんな角度からどうぞ。

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↑フレームがツヤありブルー、スライドがマットなブラックと、見事なツートンカラー状態。

フレームのシリアル刻印付近の平面にザラつきがあるのは、これはヤスリ・磨き不足と思われます。
ど素人のワタクシにはこの程度のアラはどうしても出てしまいますね。

いやーしかし。
なかなかスライド側の作業に入れません。
お盆の間にやりきれずに、仕事の合間にやってると、こうなるわなー。

スライドの染めの後、今回はハンマー(撃鉄)やトリガー(引き金)といった、金属パーツの染めにもチャレンジしたいのですが…いつになることやら。

それでは、またー!


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