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このクルマ、なーんだ? ミニカーから紐解くWRC⑥ガンダム。
今回は、答えがすぐわかっちゃうかもしれません。クルマそのものは、これまでご紹介してきたマニアックなやつよりは、よっぽどメジャーですから。ただ、WRC(世界ラリー選手権)で勝ったことあるって、ご存じかなぁ。
ヒントは、
・今も同じ名前のクルマが販売されています。
・4駆ではなく、FR車です。
・活躍の場はどちらかというとサーキットの方。R32型の日産スカイラインGTRが無敵だった90年代の全日本ツーリングカー選手権。しかしトップカテゴリー(最も排気量の大きいクラス)の目立つ方はGTRでしたが、2番目のクラスでは、実はこのクルマが無敵でした。
はい、もう、わかりましたね。答えは、
BMW M3(E30型)
でした!
当時、物凄い人気だったDTM(ドイツツーリングカー選手権)でも、圧倒的ワルモノ顔のジオン軍(失礼、メルセデス190E2.3-16勢)相手に、正義の味方ガンダム(M3)が大活躍しました。こちらワルモノ、ジオン軍。
そしてこちら、ガンダム。
なんでしょうか、この決定的なワルモノ感とイイモノ感の差は。
話が逸れました。WRCに戻します。
モンスターマシンで争われたグループB規定での選手での選手権は86年に幕が降ろされ、87年から新たに始まったグループAでのWRC。
皆さんご存じランチア・デルタHFやトヨタ・セリカGT- Fourなど、名だたる4輪駆動車が覇権を争いましたが、シリーズ中唯一、 FR車が優勝を狙えるラリーがあったんですね。その名も、
ツール・ド・コルス。
ラリーというのは普通、雪や氷、泥道/非舗装路(非舗装路をラリー用語で"グラベル"といいます)で走ることが多いですが、フランス・コルシカ島で開催されるこのラリーだけは、全てのコースが、"ターマック"(舗装路)なのです。
つまり、公道サーキットですよね。
だから、FR車でもチャンスがある。
実際、このロスマンズカラーのM3は、フランス人ドライバーのベルナール・ベガンの手で見事、87年の"コルス"を制しました。
いつも参考にしている「ワールド・ラリーイング'73〜'92(マーティン・ホルムズ著)」によれば、M3は87年から91年まで、
ほぼ、コルスにだけ、出てくる。
そして上位を獲る。さらに、この5回のコルスのうち4回の優勝は、驚くことにフランス人ドライバーによるもの。
次のコイツは、やはりフランス人、F・シャトリオが駆る90年のコルスで3位に入ったマシン。
ビデオ(えぇ、VHSですよ✌️)で見ていると、FRのM3がリードしていても、雨が降ってきて路面が濡れ始めると、4駆のランチア・デルタに抜かれるという展開。
雨よ、降るなー!
ってね。いや、ランチアも好きなんですけど。これはコルスにしか出てきませんから。そうやって応援したくなります。
しかしドイツ車のM3に日本人が乗って日本のサーキットを席巻し、フランスのラリーで、フランス人が乗って、FRの不利をひっくり返して勝つ。なんか素晴らしいですよね(何が?)。我が国産車も、こうあって欲しい!
最後に一冊、とっておきの本を紹介して終わります。コレです!
サンエイムック「RALLY CARS No.21 BMW M3」! 出たばっかり。なんと!ラリー用M3だけで一冊になってます!
拍手喝采!
果たして売り上げは大丈夫でしょうか? 私は一冊確保しましたので大丈夫ですが(何が?)。前出のベガン選手のインタビュー記事も載ってます。
それでは、またー!
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