元ひきこもりがアダルトチルドレンの人に伝えたいこと
思えば、がっつりとアダルトチルドレンの人向けに記事を書いたことがありませんでした。
最近、もう解決したと思っていた過去の傷やトラウマのあぶり出しが頻繁に起きてヒーヒーしている状態なのですが、
そんな中で気づいたことがあるので、今回は、アダルトチルドレンの人に伝えたいことを書きます。
結論から書いてしまうと、私がアダルトチルドレンの人に伝えたいこととは、
自分をこれ以上責めないで欲しい
ということと、
あなたはあなたで幸せになっていい
ということです。
あなたはどこかで、家族が幸せじゃなかったのは、子どもである自分のせいだと思っているところがありませんか?
あなたは、家族の幸せの責任を負わなくていいんです。
あなたはあなたで、幸せになっていいんです。
家族が幸せになれなかったのは、あなたのせいではありません。
自己愛の欠けた両親のもとで育つと、子どもは自分の存在に疑問を持つようになってしまいます。
自分は人を幸せにできない
自分には生きる価値がない
そういう思いを根底に抱えてしまうことになります。
けれど、そうじゃないんですよ。
親が、ただ余裕がなかっただけなんです。
人は、自分を愛せる分だけしか、他人のことを愛せません。
自分のことを認められないと、他人も認められないんです。
あなたは、そんな余裕のない両親に育てられただけなんです。
つまり、あなたには価値がないとか、あなたは愛されるに値しない人間だとかいうことでは、決してないのです。
逆に、あなたには人を幸せにする力がないとか、あなたの存在はちっぽけで無力なものだ、ということでもないのです。
だから、あなた自身を責めないで欲しいんです。
あなたの生まれてきた役割は、家族を幸せにすることじゃありません。
あなたがあなたらしく夢を追い、自己実現を果たしていくことなのです。
そもそも人は、生まれて来た時点で、すでに家族を幸せにするという役割は果たしています。
親孝行は、あなたが子どもとして生まれて来た時点でもう済んでいるんですよ。
だから、これ以上頑張る必要はないんです。
そもそも、子どもとしてできることには限度があります。
どうしようもできなかったこともあります。
家族がお互い飢えている状態では、誰も満たすことはできません。
愛の循環が起こることはありません。
たとえ子どもという存在であっても、むしろ、子どもという親の“投影”を受けやすい存在だからこそ、
家族を幸せにすることが難しいこともあるのです。
あなたの力では、どうにもできなかったこともあるのです。
だから、あなたはあなたのために生きていいし、幸せになっていいんです。
私はここ十数年、家族の幸せを勝手に一手に背負って生きていました。
両親が離婚し、亡くなった姉の子たちだけは不幸にしたくないと、自分なりに奮闘してきました。
しかし、気がついてみると、自分がそんなにあくせくしなくても、家族はそれぞれ勝手に幸せになっていました。
まるで他の家族が宴会をしている中で、自分だけが“墓守”をしている状態だったんです。
もちろん家族それぞれの苦労はあったとは思いますが、
『あ、なんかこれ違うな。』
ということに、ようやく最近気がつきました。
そもそも、一人で勝手に背負って自分がひっぱっているように思っていても、
ときに家族の思いや都合を考えない、独りよがりな行動になっていたことを思い知りました。
あなたが生まれ育った家族で一緒に幸せになれなくても、家族があったからこそ、幸せになれることもあります。
家族の存在がきっかけで、幸せになれることもあるんです。
家族それぞれが、お互いを幸せにできなかったとしても、お互いを幸せにできなかったからこそ、
それが今の幸せにつながることもあります。
私が生まれ育った家庭は、両親の離婚と姉の自殺と私のひきこもりという形で、一見するとそれこそ“機能不全”だったように思えます。
しかし、私の父は再婚し、仕事に生きがいを持って充実した日々を過ごしています。
母も母で、やりがいを感じるものと出会い、日々楽しみながら学び続けています。
姉の子たちも、私が同じ年齢の頃よりもずっとしっかりして、友達にも恵まれ、日々健やかに過ごしています。
…あれ、私以外の家族みんな、ちゃんと幸せになってるじゃん。
じゃあ、自分は?
と、我に返った感じです。
人生、そんなもんです。
けれど、私の人生これからだと思ってます。
だから、
あなたはあなたを責める必要はありません。
そして、あなたはあなたで幸せになっていいんです。
“墓守”なんかしてないで、宴会に加わっていいんですよ。
自分の幸せをとことん追求していいんです。
ただし、あくまでも、“墓守”してきた自分を否定しないで下さい。
あなたはあなたで、家族を守ろうとしてやってきたことなんですから。
あなたはただあなたのままで、どうか軽やかに生きてください。
それはきっと、あなたのまわりの人も幸せにするはずです。
あなたはただあなたでいること、100%のあなたとして生きること。
それが、本当に家族を幸せにするということなのです。
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