見出し画像

知れば知るほど理解し合えるという勘違い。

「どんなに仲が良くても信頼してる仲間でも決別する時の原因はお金がほとんどだ」

10年前に山梨から名古屋までのドライブ中に先輩から聞いた言葉だった。

まさに予言だな、と思うくらい今私はそれの目前に立たされている。
経営者とは言ったが、私は共同代表2人の1人であり、主な実権は片割れが持っている。

報酬は片割れが私の約1.5倍。
片割れは週約6時間ほど現場で拘束されるのに対し、私は普通にフルタイム。

片割れは弊社以外にも自身で会社を持っており、現在新規事業の立ち上げ中。そこに時間と労力とお金を割くため、「現場には最高でも週に6時間まで」と強い要望があり、今の形になっている。

また事業計画書の中でお互いに確認し合意したのは、1年毎に片割れの報酬を減らし、私の報酬を増やすということになっていた。その際、従業員の給与も増えるよう計算していた。

そのため、私は今年度に関しては特に報酬格差に関して何も感じていなかったし、今でも正直、そこにはさほど問題を感じていない。

私は少しずつでも自分も従業員も一緒に収入が増えるといいな、と甘い考えを持っているからだ。

しかし雲行きが変わった。
私は従業員より1万ほ円ほど手取りがあるだけなことを事務が知ってしまった。

事務の方は非常に真面目なため「これでいいのか」と私を問いただした。

事務の方は私仕込み。
私がこれまで現場に張り付いているため、代表としての仕事ができないため、私の代理として各ミーティングなど出席させていた。

右も左も分からない状態であったが、持ち前の器用さと頭の回転の早さで、代表代理としての仕事を見事こなしていた。

そんなシゴデキ事務さんからの「今の報酬は2人とも見合っていない。報酬を見直すべきだ」という言葉は迫力があった。

数日前に報酬を見直すか等の話を片割れにすると、明らかに怪訝な顔であしらわれ、「今後3年間は誰の報酬も給与に変える気はない」と強く言われた。

心が折れた私は一旦諦めかけたとき、ふと過った。

「誰の収入も変わらない?従業員も??これだけ現場で頑張って数字を上げているのに????」
「格差はともかく役員報酬自体が多すぎるのでは。」

これは完全に私個人の考えだが、弊社の役職など所詮役割分担なだけ、と考えている。
名目上、「上司」という立場にはあり、責任は伴うが、それは従業員も同じであると考えている。

私の業界では個人のスキルがかなりものを言う世界。
個々のスキルとしてはこの地方のどこのライバルと比較しても群を抜いている。

そんな結果重視の業界で個々のスキルを存分に発揮し、責任を持って仕事を全うしている従業員を私は尊敬しているし、誇りに思っている。

素晴らしいプロに対し、会社から敬意を表する手段として最も分かりやすい給与という手段を今後3年間も変えないことは、どうしても納得出来なかった。

こざっくり言うとこのような流れで金の切れ目は縁の切れ目に遭遇しかけている。

この話は決着がついておらず、数日後また話す予定。
とても面倒くさい。
自分が嫌になる程、面倒くさい。

怪訝な顔をされ、誤記荒く詰められるのだろう。
片割れを追い出したいわけではない。
普通に一緒に働きたい。
私のビジネスパートナーは片割れ以外はいない。

ただ、お金を投資するベクトルが異なっている。
己の肥やしにするのも大事だし、それだけの責任を伴う立場であるから、従業員より報酬をいただくことは理解している。
が、こんな小さな会社でそこまでに格差はただの重荷であるからそれを2人で修正したいだけ。

こんな随分大きな違いに今更ながら気づいてしまった。
15年の付き合いにもなるのに、こんなことを今更知った。

人って知れば知るほど理解し合えると思っていたが、そうじゃないのかも。
知って理解できないことに遭遇したとき、いかにお互いの意見を尊重し合え、妥協点のすり合わせができるかはかなり大切だ。

と学びになった。

喧嘩でなく話し合いをしたい。
そのための1人作戦会議をしなければ。

ん?猫がベッドで待っている。

なんと。
今日は日を跨いでしまった。
残念だな。
もう遅いし早く寝よう。

おやすみなさい。

いいなと思ったら応援しよう!