聖園ミカについての所感
3本目のnoteはブルアカになりました。
どうも、通りすが(ryです。
さて最近のポストで「人並み以上に読解力のある人はミカを好きになることはないと思ってる」という発言が一部でプチッと話題になりましたね。
当該ポストの書き方はよくありません。
結局のところ、好きになるか否かは個人の感性であって読解力は関係ないのですから。人の好みは千差万別。
誰がどんなキャラを好きになろうとそれに対して難癖をつけるのはよくありません。
素直に自分はこうこうこういう理由でこのキャラを好きになれないと言いましょう。
かくいう私自身は聖園ミカの事は大好きですが、彼女を好きになれないプレイヤーさん方は少なくはないと思います。私はそれを否定しませんし、悪いことではないと思っています。
このnoteでは何故そういった人たちがミカを好きになれないのかを考えつつ、彼女に対する私の考えを書き記したいと存じます。
あ、あとこれを読んでいる方には関係ないかと存じますが、エデン条約編全章のネタバレが含まれます事をご留意願います。
聖園ミカ、という女。
聖園ミカ。年頃の学生にありがちな少々めんどくさい性格をしており、ゲヘナに対する強烈な差別思想を持つ、桐藤ナギサの幼馴染。
百合園セイア襲撃の首謀者であり、白洲アズサをトリニティに入学させた張本人。
と、個性の強さは他生徒と比べても一級品な彼女。他に類を見ない人気な生徒である一方、当然好かない方もいらっしゃいます。
聖園ミカの所業
ミカを好きにならない方々の多くはその所業を挙げられます。
彼女が何をしたのかを述べると、
外患誘致(アリウスをトリニティに引き入れ百合園セイアを襲撃した。)
襲撃の未遂(桐藤ナギサの襲撃を計画した)
脱獄(上記の理由で拘留されていたのを不正に脱獄した)
罰せられるべきはこの3点になります。秤アツコを救出せんとするアリウススクワッドへの襲撃に関してはセイアの不適切に不安を煽る発言に加え、無所属のテロリスト集団への追撃と言い換えると罪として捉えることはできないと思います。
尤も、彼女の行動によって起きた直接被害は存外軽微なものとなっており、百合園セイアの意識不明(これはセイアの個人的な精神的問題もあった)並びに襲撃に参加したパテル分派傘下生徒数名の負傷。政治的な被害とすれば、ティーパーティーホストの欠員による混乱でしょうか。
ミカは脱獄を除く上記2つの罪で拘留され、ティーパーティー及びパテル分派の党首剥奪、奉仕活動等を適当な罰として受けていました。
彼女の罰がこのようなものとなったのには、当事者であるセイアとナギサが彼女に罰を求めていないためであり、彼女への罰の軽微さを批判する者は事情の仔細を知らないトリニティ生徒です。
ただし、学園を混乱させたテロリストである事自体は何ら変わりのない事実であり、ミカを糾弾する生徒たちを批判することはお門違いです。
尚、これらの被害はあくまで一自治区内に収まっています。
以降ミカの所業に言及する際は、それぞれ外患誘致、襲撃未遂、脱獄、追撃と称します。
強烈な差別思想
もう一つ挙げられやすいのは彼女のその思想でしょうか。ミカはゲヘナ学園生徒に対して激しい差別意識を持っていることはご存知のはずです。
思想には自由があるとは言え、人種差別的な思想が批判されやすい事は昨今の社会情勢を見れば瞭然であり、このことを良く思わない感性は間違っていないことと存じます。特に、ゲヘナ生徒を優遇するプレイヤーの方にとっては好ましくないものでしょう。
しかしこの思想自体はトリニティ生徒ほぼ全員が持ち合わせており、ミカ個人のものではありません。パテル分派の全員がその思想の持ち主であり、なんならネームド生徒の羽川ハスミですら少なからずその思想を持っている描写があります。
確かにミカの思想は比較的強いものです。しかし思想を糾弾する際、ミカ個人のみを叩くのは間違っています。
と、言うよりこれは極論ですが人間誰しも差別意識を持ち合わせているのですから、自分のことを棚に上げて糾弾することは褒められた行いではありません。
自慢できることでは決してありませんが、私だって差別主義者です。
国を、国民を、性別を、社会的地位を、差別的な目で見ることは良いことではないかもしれません。ですがほとんどの人は皆対象や多少が違えど同じ意識を持っている筈なのです。
その性格
ミカの性格は難儀なものです。私の語彙力では説明に難い部分も多くあります。メンヘラと端的に切り捨てることも出来ましょうが、それは一人の女性に対して失礼千万です。
その中で、短絡的な性格を好まないプレイヤー方は多いのではないでしょうか。
彼女の所業、特に外患誘致に関しては彼女の性格の悪い所が出てしまいました。セイアを少し脅かすだけのつもりで、且つ無法のテロリスト集団であるアリウスにもそのような要望を出した筈だったのに、ミカの行動は結果として(誤報ではあるにしろ)セイアを殺害してしまいました。
ミカとしてはエデン条約さえ無くなれば良かっただけだったのにこの結果はその短絡的で楽観的な性格が災いしたと言っていいでしょう。
そもそもアリウスはトリニティゲヘナ双方へヘイトを持つテロリスト集団なのですから、それを誘致すること自体が大きな危険性を孕んでおり、その行動による予測しうる未来を考えないこのミカの性格を好きになれない方が多いのかもしれません。
しかしこういった性格の人間はありふれており、なにもミカだけの固有の性格というわけでもありません。
そう考えると、この性格を好きになれない方は聖園ミカを一人の人間として扱っており、自分の隣人であった場合を考えているとも取れ、彼女のことをただキャラクター属性として好きな人よりも想っているのかもしれませんね。
ミカは許されざるべきか
ここまでミカの性格や所業を語ってきましたが、ここで一つ読者の皆さんにお伺いしたい事がございます。
聖園ミカの罪は赦されざるべきか
罪を赦すこと、これはブルーアーカイブの一つのテーマともとれます。
故に彼女のこれまでを見て、彼女が真に赦されるべきか、赦されざるべきか問いたいのです。
私は、赦されるべきだと強く思います。
そもそも彼女の罪は
彼女の罪は確かに大きいものでしょう。しかしよくよく考えてください。
あれ?よくよく考えると他生徒と比べると被害自体は大きくなくね?
いや、大きいんですよ。大きいんですけどこのゲームメインヒロインの趣味が学区内の生徒だけでなく下手すれば数え切れないほどの一般市民にまで被害が及びかねない銀行強盗なんですよ。
それだけじゃありません。このゲーム一般テロリストだけで
自身の衝動に身を任せ誰彼構わず銃口を向け所構わず爆破テロする女
自治区問わず自己の欲求のために地盤を破壊し温泉を開発する集団
同じく自己の欲求のために絶滅危惧種だろうと構いなしに食材を強奪して回る集団
明白にミカ以上の事をしでかした革命家
がいるんですよ。というか多分もっといる。これで七囚人一人も含めてないんですよ?
そしてメインヒロイン含めて全員自身の学校の自治区外にまで被害を及ぼしています。
しかも彼女らって一番下を除いて罰らしい罰を受けてないんですよ。不思議ですよね。
…罰を罰とも認識していないせいかもしれませんが。
ギャグ描写のせいもあってか、彼女らの罪を糾弾するプレイヤーを見たことがありません。そのくせ、ミカを嫌う方すらいらっしゃいます。
なんなら、それ以上の犯罪者が同章に登場しています。
アリウススクワッドの罪
同章に登場するアリウス分校。彼女達の所業を列挙すると、
百合園セイアの襲撃
違法兵器の使用による式典の破壊
上記による多数の負傷者の排出
同じく殺人未遂
被害の規模だけで言えばおそらくブルアカ史上最大です。ゲマトリアの協力ありきではありますが、マエストロへの協力の取り付けはアツコの交渉によって成立しました。
さらに言うと、ミカのテロには殺意がなかったのに対して主犯格である錠前サオリは無防備の先生に対して「トリニティとゲヘナを解体する前に貴様を消す」と明確な殺意を以て発砲しました。誰かのためではなく自分たちの計画のために防衛手段を持たない先生を本気で殺害しようとしたのは印象深いですね…。
それから地下生活者が登場するまで先生の身にダイレクトアタックを成功させた登場人物は居ません。(試みたのならカイザーがありますが…)
それにこれに関してはトリニティ、ゲヘナ双方のトップが巻き込まれた上、その傘下の生徒…大々的に報道をされていたため、調印式を見に来た一般市民並びに他校生徒にまで被害が及んでいると思われます。
しかし、これらを主導したアリウススクワッドのサオリ、ミサキ、アツコ、ヒヨリの事を悪く言う声はあまり多いものではありません。
なんなら「幸せになってほしい」という言葉のほうが多いくらいです。
それには以下の理由が挙げられます。
アリウススクワッドの境遇
彼女達は幼い頃からゲマトリアの一人、ベアトリーチェによる洗脳教育が施されていました。
劣悪な環境で、戦うためだけに育てられ、「すべては虚しいものである」という思想を植え付けられたのです。
アリウスを批判する声が少ないのは、彼女達のこの境遇に同情した人が多いからだと考えられますね。
しかし、環境が最悪だったからといって彼女達の行いが正当化されるものではないということは火を見るより明らかです。
罪は差し引きゼロにはならないんです。
自分が苦しんだのだから他人を苦しめても良い?
それこそ4章『忘れられた神々のキリエ』でのミカの思想と一緒です。正しい考え方ではありません。
それに洗脳の結果とは言え、作戦の仔細は彼女らの意思に拠るものです。描写的に、ベアトリーチェが先生を排除すべきという思想を持っており、おそらくサオリ達にもそう仕込んだと思われますが、あの場で先生を加害したのは紛れもなくサオリの判断によるものです。
結局のところ
アリウスが出した負傷者や被害はミカが起こしたテロと比較にならないものであり、実際彼女らは指名手配をされています。
しかしイベントシナリオを見る限り、アリウススクワッドは対して不自由な生活をしている描写はありません。少々過酷な生活をしているかもしれませんが、その気になれば先生にヘルプを出すことも出来ます。
そもそもアリウスは元々居場所のない生徒たちで構成されて、コソコソ隠れて生きたんです。
実質的に無罪放免なんですよ、彼女ら。
それでも許されている理由の一つとして、被害者の一人である先生が罪を赦したと言うのがあります。
でもそう考えると、ミカだって直接的な被害者のほぼ全員に赦されていますし、先生からだって。
もちろん、私は彼女たちも赦されるべきだと思います。差別主義者と言えどそこまでの外道ではありません。
彼女らの境遇だって、同情に値するものなのは認めます。
ここまでアリウスのことを大分悪く書きましたが、
罪がなかったことになるわけではないのはミカも同じです。
同じなんですよ。それなのにミカだけを批判する声が多いことは事実です。
こう考えると結局のところ、「自分が好きだから許す」「自分が好きじゃないから許さない」ってだけな気がするんですよ。
罪を赦す赦さないという議論に「同情」を絡めるとそこに必ず判定者の主観が混じります。特にこと創作物においては、公平さよりも感情が優先されます。
要するに
「自分の好き嫌い」の主語をデカくしているだけなんです。
生徒の魅力。
ここまで罪罰について長ったらしく語ってきましたが、ミカが悪いかどうか、サオリたちが悪いかどうかなんて正直ど〜〜〜〜〜〜〜〜でもいいんです。
ミカもサオリもミサキもアツコもヒヨリもリオもシロコもマコトもカヤも皆私の大事な生徒です。大好きで守るべき子どもたちです。
もしその生徒を好きになれないんだとしたら!
自分と同じ趣向だけが正しいと思うのではなく!
一個人の意見として主張なさい!!
マジでコレなんです。
これはオタクライフを充実させるライフハックなんですけど、嫌いなキャラや苦手なキャラが出てきた時、単に痛罵するのではなく『自分にはこのキャラクターの魅力を見つけることが出来なかった』『自分にはこのキャラクターは合わなかった』と考えると良いです。
私にはハヤテ・インメルマンというキャラクターは合いませんでした。魅力も語れますが、その100倍くらい嫌な所が思いつきます。
そういうことなんですよ。最終的に行き着くのは感性なんです。
ミカの魅力
ミカに魅力がないわけではないのはご存知でしょう。
無いと思う方は、それを魅力と思えないだけです。それを批判するつもりはありません。
私から見たミカは、不安定な精神を抱えながらも常に気丈に振る舞い、誰かのことを思うことが出来て、人の罪を赦せて、先生や友達のことが大好きな、優しくはないかもしれないけれど素敵な生徒です。
ミカだけではありません、さっき列挙した生徒たちだってそれぞれに魅力があります。素敵な生徒たちです。
それと同じくらい、皆問題を抱えています。
確かに隣人として考えたら難があるかもしれませんが、私たちは先生です。彼女達は人並み以上の権力や力を手にしているとは言えまだ子どもなんです。
今後どうとでも成長できる、未来のあるの若芽なんです。
大人と一緒に考えてはいけません。もしそれが難しい人は、性格難の小動物と考えて接すればいいと思います。雛形あきこさんは自分の旦那にそうしてます。
ここまで言ってすげぇ申し訳ないけどスオウだけは本当に何がしたかったのかはわからないです。ごめん。
実装したら絶対引くから許してくれ。
おわりに(めんどくさい人はここだけ見れば良いよ)
全部語り尽くしたから特に書くこと無いや
簡単に纏めると
罪人として叩くならミカだけを叩くべきじゃない
貴方がミカを好きになれないのはただの感性の不一致
だからミカが悪いわけでも貴方が悪いわけでもない
自分と同じ好みを正義だと思ってはいけない
と言うところでしょうか。
ではまたいつかのnoteでお会いしましょう。
シーユー!!!
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