ゲートルーラー 総合ルールの穴(1)
1.はじめに
総合ルールの更新頻度も低く、ルール担当も自身が回答できない質問を無視している現状では、ルールの不備や穴を指摘したとしてもそれは重箱の隅をつつく行為に過ぎないのかもしれません。
それでも、どうしても気になってしまった点がいくつかあり、筆を取らせていただいた次第です。
早速本題に入りましょう。気が向けば(2)以降も執筆します。
2.「特定のカードを参照する」について
ゲートルーラーにおいて、特定のカードを参照する表記は以下の三通りです。
なお、(1)(2)は読み飛ばしていただいても構いません。(3)にルール上の不備があります。
(1)カード名を参照する
効果内の「"(名称)"」は、カード名の一部または全部を意味します。
《スペース円卓の騎士 宇宙ガラハッド》の【CNT】能力は、"スペース円卓の騎士"をカード名に含むカードを参照します。
(2)属性を参照する
効果内の「〈(名称)〉」は、属性を意味します。
《エスパー・フィリネ》の■1つ目の能力は、〈宇宙遺産〉〈銀河遺産〉〈レギンレイヴ〉〈ロボ〉のいずれかを属性に含むカードを参照します。
このような記述は、ゲートルーラー用語で「ボーナスカード」と呼ばれている属性サポートカードが持つ能力に多く見られます。
(3)情報を持つカードを参照する
お待たせしました。
こちらがルール上不備のある参照方法です。
具体的なカードがある方が理解しやすいため、以下《彼岸花の李狐狸》を例に見ていきましょう。
該当のテキストはこちら。
(1)(2)で説明したような、"(カード名)" や 〈(属性)〉といった記載になっていませんね。このような記述の場合、どう処理すればよいのでしょう?
答えは総合ルール2-1b.にあります。
……なるほど。《彼岸花の李狐狸》の場合、東妖かウォルナーを「情報として持つ」、かつ神か魔王かドラゴンを「情報として持つ」カードを特殊召喚できるんですね。
では「情報として持つ」とはどういう意味でしょうか?
第2章の冒頭で記載されている①~⑮、これらがカードの情報となります。このうち⑬フレーバーテキスト、⑭イラスト、⑮付記情報はゲーム上の意味を持たないことがルール上定義されています。
したがって、①~⑫に東妖かウォルナーを「情報として持つ」、かつ神か魔王かドラゴンを「情報として持つ」カードであれば、《彼岸花の李狐狸》の条件を満たします。
……?
よく分からないと思いますので、もう少し噛み砕きますね。
この能力は所属軍(カード左下のマーク)が東妖かウォルナーであるかを問いません。
①カード名~⑫テキストに「東妖」「ウォルナー」の文字が含まれていればよく、
また同様に属性を問わず、①カード名~⑫テキストに「神」「魔王」「ドラゴン」の文字が含まれていれば特殊召喚できます。
《光の魔神 ヴァグラスト》は「神」属性を持ちませんが、カード名が"光の魔「神」"であることから条件を満たします。
《星辰のマシャレット》は〈ドラゴン〉ではありませんが、テキスト本文に「ドラゴン」を含むため条件を満たします。
私はゲートルーラーをプレイしたことがありませんのでどのカードが強い等の知見を持ち合わせていませんが、サーチ対象や特定ボーナスを得るカードの対象が「属性」ではなく「カード名」でも「テキスト」でもいい、となれば、ゲーム性はかなり変わってくることが容易に想像できます。
エラッタを出すにしても該当カードが多岐に渡り、また総合ルールの修正も大規模な修正が必要です。当面の間は本ルールが適用されると思われるため、ユヘーザーの皆様はデッキを組みなおした方がよいかもしれません。
3. 類似カード
数え切れないほどあります。以下はあくまで一例です。
環境で使用されているカードか判断できませんでしたので、有識者のコメントもお待ちしております。
※属性として一文字になっている「闇」「風」「歌」「光」「神」「炎」や能力名等で使われやすい「運命」といったカードは、該当する属性を含まなくてもカード名や能力名でテキストに記載されていることが多いです。事実上サポートを受けるカードが豊富な属性ともいえるでしょう。
4.蛇足
理解しやすさを重視して本文中では割愛していましたが、以下2-1b.の例もかなり深刻かと思われます。
先ほどの説明どおり、「ユニット」がテキストに含まれていればユニットを情報として持つカードとして扱われます。
《侵略次元断層・首吊りの木》はフィールドカードですが、テキストに「敵『ユニット』1体を選び、破壊する」とあるため、ユニットカードです(???)。
※正確には「ユニットカード」を参照するカードの対象に取れるのみで、ルール上ユニットであるわけではありません(頭痛がしてきました)。
……適切なプレイ体験を損なわないためにも、一刻も早いルール修正やアナウンス、エラッタが望まれます。
以上です。お読みいただきありがとうございました。
以降はお礼メッセージです。
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