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二回目復職(32日目)
今日は、仕事を途中で切り上げて、セミナーに参加してきた。
講師は、過去にめっちゃお世話になった人である。
どんな顔して行けば良いのか、不安に思いながら受付を済ませた。
会場に入ろうとした瞬間にその人と鉢合わせ!
心の準備も出来ておらず、お声がけするネタも練っていない。
あわわ~と、なりながらご無沙汰ですと挨拶をする。
「コミュニケーションに失敗しまして、再度勉強しに来ました」
とは、口が裂けても言えず。
いつか使えたら良いなと思いながら作った名刺を渡す。
勿論、今の職業の名刺ではなく未来の名刺。
その名刺を渡しながら、退職の2文字が口からこぼれた。
目が、本気で心配していた。
そして、キッパリ、ハッキリとアドバイスをくれる。
「(退職については)しっかり考えろ。時間をかけてよーく考えろ。慌てるな。この先の人生は長い。講師1本では食っていけない。今からの10年で経験と人脈を育てておけ。転職は、それからでもいいではないか。今の稼ぎがなくなるのは危うい。辞めることを考えるのではなくて、どうやったら今の仕事を続けられるかを考えろ。」
と。
思考が膠着して退職のことしか考えられなくなっている、固く凍り付いている心に一滴、暖かい雫が落ちてきた。
全てを溶かすほどの水量ではなかったが、少しだけ私の心に水のように柔軟なエリアが生まれた。ほんの少しだけ。
「もし、今の職場に残留となった時、私が譲歩できる条件はなんだろう?」
と。
条件全ては呑んでくれないかもしれないが、いくつかは呑んでくれそうな気配はある。
それでも退職を選ぶか?
鬱状態の人が退職を口にしたとき、決断を先延ばしするように指導する意味が分かったような気がした。
視野狭窄に陥り、正常な判断が出来ていない可能性がある。
確かに。
鬱状態でなくても、今まさに私が視野狭窄状態なのではないか。
そう思える出来事だった。
迷いの種がまた一つ増えたな。心が揺れるな~毎日、アチコチへ揺れる。