アオニンジャー概論Ⅱ(手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの7感想)
◆アバンの雑記コーナー
・中田裕士さんにまつわるアンケートを行っております
前々から自分主導で進行させていただいているC100向け企画『特撮アクション評論アンソロジー -語ろう中田ヒーローズ-』なのですが、この度誌上企画として中田裕士さんにまつわるアンケートを行わせていただく事になりました。
今季のリバイスしかわからない、普段は別のスーツアクターさんを応援しているという方でも回答して大丈夫ですのでよろしくお願いいたします。
個人的にはせめて回答数二桁には乗せたい……!
とりあえず身近な方に企画の周知をしていただくだけでも本当にありがたいので、重ね重ねですがよろしくお願いします……!!!
◆手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの7感想
・春のニンジャ祭りはじまるよ!
元々は想定されていた放送日がゴレンジャー40周年記念日だったので企画されてた今回のエピソード。
ちなみに何故ズレてしまったのかというと、トッキュウジャーの終盤あたりでISILによる日本人拘束事件が最悪の結末を迎えてしまった影響でずれてしまったせいなのですが、記事の趣旨が変わる上に内容がセンシティブなのでそちらの事情については割愛させていただきます。
というわけで今回は蛾眉雷蔵との闘いで挫折を味わったニンニンジャーたちの前に先輩たちが立ちふさがる春のニンジャ祭り。
ハリケンレッドとニンジャレッドが登場するこの回なのですが、私個人としてはこのエピソードがかなりニンニンジャーの中でも苦手な方の回だったりします。
理由といたしましてはレジェンド絡みで良くも悪くも当時の『東映の春』的なノリが踏襲された描写が入っていた故なのである。
何故、春のパイセンはキツめの態度を取りがちなのか。
理由はきちんとあるのだが、どうしてもちょっとモヤっときてしまう。
というわけでちょっとモヤモヤしたところにも言及するよと注意書きを書きながら感想を始めさせていただきたいと思います。
・すまないきみたち、藤井アカニンジャーは今回までなんだ~レジェンド忍者登場編~
ニンニンジャーのエピソードは貴重な修行シーンから始まる。
蛾眉雷蔵には勝てなかった。次は絶対に勝つぞという気合いの入り方が素晴らしい。
一方の風花は助けてくれた天晴に礼を言おうとするも照れくさくて言えない状況。下山健人は可愛げのある妹にしないと言ってはいたがかなりコテコテの萌えキャラだよなぁ風花ちゃん。
旋風おじさんも今まで忍者の未練を抱えながら指導をしていたものの、風花の危機と頑張るみんなの姿を見て吹っ切れたとのこと。自分なりに今やれる事を追求していく姿勢がとてもいい。
そんな旋風おじさんですが、今回みんなのために講師を呼んだ模様。
現れたのはなんとレジェンド忍者戦隊レッドの『ニンジャレッド』と『ハリケンレッド』。
ちなみに今回、ニンジャレッドのスーツアクターとして参加したのはオリジナルキャストの高岩成二さん。そしてハリケンレッドは浅井宏輔さんでした。
実は浅井宏輔さんは元々アカニンジャーのスーツアクターとして参加する予定だったのですが、諸事情により参加が遅れてしまい、今回まで藤井祐伍さんが代理としてアカニンジャーを務めるという形になっておりました。
というわけで今回で本編での藤井アカニンジャーは見納めなんですよね。ちょうど慣れ親しんだタイミングなので寂しいところ(なんて顔してんだUG……)
やはりタカ兄は増えるべきなんですよ。
浅井アカニンジャー用のタカ兄と藤井アカニンジャー用のタカ兄。それぞれ居れば解決する。
おかしいですよ、何故西川俊介はこの世に二人いないのだろうか。
増えろよタカ兄それでこの世界の不条理は解決する。バッテンロボ丸48話『あれれれ?ボクが二人!』みたいに世界をタカ兄で埋め尽くすんだ。
………話を戻すか、浅井ハリケンレッドスタイルが良すぎるな。
講師として呼ばれたサスケと椎名鷹介。
ニンニンジャーたちの合わせたような「サスケ先生、鷹介先生、よろしくお願いします。」という挨拶が小学校中学年っぽくて可愛い。
レジェンドを呼んだからにはそのままポンと修行に入る事はなく、まず『修行に入る前に忍者とは何か、考えてみろ』というサスケ。それに対して天晴は自信満々にこう言います。
「そんなの分かってるぜ!忍者たるもの恐れるべからず、悩むべからず、侮るべからずだ!」
それも大事だけどちょっと違うなと言う鷹介。
きちんと『それも大事』と言うのはやはり忍者はメンタリティー重視の職業故か。
『人に隠れて悪を斬る、それが忍者だ』と、語るのがサスケ。
『人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ』と、語るのが鷹介。
各々の名乗りセリフがいいですねぇ……
「『忍びなれども忍ばない』?そんなこと言ってるようじゃ到底ホンモノのニンジャにはなれないぞ。」
絶望するタカ兄ですが、視聴者側はそもそもあなた方現行の時にきちんと忍んでましたっけ……?となる気持ちを抑えながら修行の場面に。
まずは忍者の先輩二名の組手。ニンジャレッドの攻撃の時に演出もカクレンジャーのアメコミ表現になっててカッコいい。
分け身の術、実体を持った変わり身の術、超忍法・空駆け等の馴染みのある必殺技を出させるのもエモの極みである。
ところでこの辺でニンニンジャーの言葉で『分身の術』『身代わりの術』等で作品独自の言葉ではない単語を言わせるのが絶妙に脚本側の配慮が効いている。
そしてニンニンジャーたちはニンジャレッドとハリケンレッドの指示で以上の術を使った実践を行う事に。
シュリケン忍法・分身の術の実践に挑む風花と霞ですが、風花は分裂しきれず、霞はどうにか分裂しきったものの保ちきれなかった。
身代わりと超忍法・空駆けの実践に挑んだ八雲と凪は、凪は身代わり自体には成功するものの実体を持った身代わりにならず。八雲は魔法をつかった空駆けを行うもそれはルール違反だといわれてしまう。
リアルタイムでここ『えぇ……?』ってなった部分なんですけれども、その人に忍者として使える武器がより多くあるのなら活用する方が良いのでは?と思うのですが、どうやらそうじゃないらしい。
八雲自身は忍びの5の風花との会話で忍術と魔法を組み合わせてあらたな道を切り開く事を目標として語っていたのであまりにも可哀想で仕方ない描写だなぁと感じてしまった。
天晴はサスケとの組手。最後の攻撃を受け流すために身代わりの術を行おうとするも情け容赦なく失敗してしまった。
・裏にうごめく牙鬼の陰謀~天晴くん1点です~
一方の牙鬼軍団。
蛾眉雷蔵の治療をさせながら九衛門は好天の言葉が引っかかっていた。
終わりの手裏剣は持っていない、それでシラを切られたままだとこのままでは埒が明かない。
終わりの手裏剣を最後に見たのは『あの時』だった。
そして伊賀崎忍術道場。
ニンニンジャーたちには先輩忍者たちからのテストの結果がきていた。
評価は5段階評価で八雲は3、霞は3、風花は2、凪は2、そして天晴は1だった。1位じゃないよ、1点だよ。
先輩忍者たちの評価は『まだまだ一人前にほど遠い』。
そして天晴は『実践に連れていけるレベルではない』という評価を貰ってしまった。
これからもっと厳しくいくから覚悟しとけよと言われた天晴はそれに対して落ち込んだり臆したりするどころか「おもしれーじゃん」とポジティブな反応。そう、もっと強くなれるのなら厳しい修行も大歓迎なのである。
・妖怪ネコマタ登場!~ガチでニンニンジャー最強格妖怪である~
そして町では妖怪ネコマタが覚醒。
この妖怪ネコマタ、猫で妖怪、そして時計、CV関智一のフルコンボでなんというかゲラゲラしてそうな造形ですが気にしてはいけない。
あの天下無双の勢いでトッキュウジャーの最終クールの売り上げを壊滅的な状態に追い込んだり、仮面ライダードライブプロデューサーの大森敬仁氏に永遠のトラウマを植え付けたあのコンテンツに似ているとは言ってはいけない。
……そう、そんなことを言ってはいけないのである。
妖怪の発生を感知したニンニンジャーたちは急ぎ対応に向かおうとするも天晴はサスケと鷹介に止められてしまう。
異議を申したてるニンニンジャーたちですが、異議は受け入れてもらえず天晴は二人がかりで止められるのでした。
そして対応に向かうのは天晴を除くニンニンジャーたちと先輩忍者の二人。
今回登場したネコマタは時を操る妖怪で、九衛門はその能力を知るや否や過去に飛ばして終わりの手裏剣を盗む事を企みます。
耳打ちをする九衛門、本当に可愛いね………
そんなネコマタに対して即『行かせてたまるか』と斬りかかるのはサスケと鷹介。
しかしながらネコマタ、こんなふざけたナリのクセに作中ではかなり上位ランクの実力者。レジェンドの二人を返り討ちにします。
そして先輩にだけ任せておけないと前に出た八雲たちを妖術・雷招来の術で攻撃したのは十六夜九衛門。
時の扉に向かう九衛門とネコマタを止めようとする先輩忍者ですが、そこに飛び出たのは天晴でした。
サスケの「だめだ天晴!行くな!」という声も聞かずに時の扉に飲まれていった天晴。愕然とする先輩忍者たち。
「救えなかったのか」という鷹介の意味深な言葉。
風花は兄はどこへ向かっていってしまったのかと聞きます。
なんと天晴が向かったのは過去だという。そして天晴はそこで死ぬ。
先輩忍者たちの言葉に衝撃を受ける八雲たちに真実を言います。
10年前、突然現れた妖怪が忍者と名の付くモノを片っ端から襲い、終わりの手裏剣というものを奪おうとしたこと。
それを食い止めようとするサスケと鷹介の前に見た事もない赤い忍者が現れ、闘いの果てに散っていった事。
ニンニンジャーに、特に天晴にやたらと厳しめの採点を行い、厳しい特訓を行って簡単に戦場に行かせまいとしていたのはそれが理由だったのかなぁと思ってしまう場面。
信じられないと愕然とする風花に対して信じなくてもいいじゃないかというのは八雲でした。天晴に勝ち逃げされたまま死んでもらっては困る。
だからこそ俺は信じないと確固たる姿勢を見せる八雲の謎のタカ兄への信頼感は物凄い。そう思いたい、でもと言う凪。そしてその前に過去に行って帰ってきたネコマタが現れます。早いね。
天晴はどうしたんだという問いに対してネコマタは「過去で倒してやった」と言います。
いや、俺は信じないと頑なに姿勢を崩さない八雲。霞もそれに続こうとしますが、それを制止したのはサスケと鷹介でした。
『これは全て俺たちの責任だ、さがっていろ』と全ての責任を負い、ネコマタと対峙しようとするサスケと鷹介ですが、突然ネコマタの背後に蹴りがはいります。そして現れたのは天晴でした。おどろいている顔がちょっと嬉しそうな加藤クラウド八雲は一体なんなんだよ。
何故死なずに帰ってこられたのか。その問いに対して天晴が答えたのはさっき教えてもらった身代わりの術を使ったからだという。ここで先輩の教えが生きてくるのはとても良いですね。
例えその時できてなかったとしても予想外のポテンシャルでやってのけるのが天晴である。
そう、天晴はたとえ死んだとしてもあの世から追い返されそうな男。
死んでも死なない男なのだ。
そしてここからのレジェンド先輩とタッグを組んだ決戦がアツい。
原典の演出をふんだんに取り入れた乱戦がたまらない。元々全員イケイケドンドンでしかないため共闘では波長が合うのだろうか。
背後から襲おうとするネコマタを背後打ちする八雲たちはカッコよかったなぁ。そしてトドメで先輩を立てようとする霞姉のデキた女感よ。
そして炸裂する隠流・満月斬りと宇宙統一忍者流剣技・疾風斬。かっちょよくてたまらない。そして最後に負けずにシュリケン忍法奥義・忍烈斬をキメる天晴。やはり最後はな!キメなくてはな!現行者がな!
ネコマタを撃破すると2枚の封印の手裏剣がカクレンジャーとハリケンジャーの技忍シュリケンに変化しました。レジェンドに力を認められ忍タリティを高まった証だ。
そして九衛門が掴まされた終わりの手裏剣は全くの別物でした。果たして終わりの手裏剣はどこにあるのやら。こうなってはこの戦場に価値などない。巨大妖怪ガシャドクロを召喚して九衛門は撤退をします。
巨大戦。苦戦を強いられるニンニンジャーたちにサスケはさっきの忍シュリケンを使ってみろと言います。
カクレンジャーシュリケンによる分身の術で分裂をするシュリケンジン、そしてハリケンジャーシュリケンによる空駆けで飛ぶシノビマルの奇襲攻撃。シュリケンジンアッパレ斬りでのクライマックス。凄く面白かったゾ。
これには先輩も大変満足である。
闘いを終えた後、先輩たちは居なかった。
でもワザ忍シュリケンはここにある。つまりこれが修了証書って事なのだろうか。忍んでいるなぁ……。
そして風花は言い残した事を思い出します。
あのまま危機を乗り越えられなかったら言えなかった事。
風花天晴を呼び『ありがとう』と告げました。このまま死んでしまったら言えなかった事である。そこで『何が?』と鈍感を発動してしまうのはなんというか本当にタカ兄マジタカ兄なんだ。
「忍びなれども忍ばない、な。」
「そんな忍者がいいかもな。」
実はこっそり見守っていた先輩忍者たち。そんな先輩たちに『おまえたちもそうだっただろう』と声をかけたのはアカレンジャーだった。
そうだゾ、みんなイケイケドンドンだったし忍んでない忍者だったゾ。
道半ばの忍者たちを見守る先輩たち。
引き継がれ、続いていくスーパー戦隊シリーズ。
これからも手裏剣戦隊ニンニンジャーたちの修行はまだまだ続く!
◆忍びの7解説コラム
・良くも悪くも東映の春っぽい
東映の春が苦手だった人の理由として大きくあるのは『現行が理不尽にパワハラめいた対応を受ける』『旧作の推しがパワハラめいた対応をしている』という所だと思います。
いやまぁ今回のエピソードも歴代の春同様にきちんとした理由があるのですが、理由を明かさずにそれを行う事についての理由もまた希薄なのである。
そして一番のツッコミどころはカクレンジャーもハリケンジャーも真っ当な忍者を名乗るにはいささかキツ……いやなんでもない。でも全員イケイケドンドンタイプでしたよね?
久々に見返してもこの回の苦手な部分に対する印象は変わらなかったなぁ……
ちなみに今回出たカクレンジャーシュリケンは実態を持った分身を出すという汎用性の高さなので、ニンニンジャーのメインウエポンとしてもかなり活躍するようになります。ちなみに機能の汎用性が低かったため出番がなくなったハリケンジャーシュリケンはこの回を見返すまで機能を忘れてました。
ちなみに今回のエピソードは竹本昇監督。
裏話についても話されていたので是非とも読んでみてください。
◆今回のみどころアオニンジャー
・ちょっと納得がいかなかったこの場面
覚えてろよ忍者のパイセン、加藤クラウド八雲はいずれ忍者のニューレジェンドロードを歩み始めるんだ。
覚えてろよ、パイセン………
◆編集後記
・MOON.リメイクは……?
3月、Twitter上にONEリメイクを匂わせる情報を投下して世の鍵っ子おじさんと鍵っ子おばさんたちを騒がせたNEXTON。そんなNEXTONが4月1日に投下してきた動画はMOON.リメイク決定という情報だった。
しかしながら2023年春発売で来年あたりに制作開始という怪しすぎる情報とTwitterキャンペーンに対する『このキャンペーンは本当です!』という謎の文言のせいでどうも胡散臭い。
そしてMOON.は凌辱や宗教、その他もろもろのセンシティブな表現で今の時代に出せるのか怪しい作品。ゆえに時代に合わせた表現の修正は可能なのか、そもそも現在ヘブバンが爆売れでメンヘラが改善している麻枝准の監修スケジュールは確保可能なのか……という疑問がたくさんあったのですが、「俺はNEXTONを信じたい」と思いながら過ごしていました。
型月の月姫に鍵のMOON.……
かつてエロゲキッズだったオタクとしては原点となるゲームはプレイしたいんですよホントに。
そんなエロゲキッズの想いを知らないはずがないんだ!
NEXTONのようなガチ老舗大御所メーカーが分からないはずがないんだ!
そして翌日の4月1日。
Twitterアカウントが更新され、正式にONEリメイクが情報解禁されました。
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……………
……
……おい、MOON.リメイクはどうなった?
一応動画は消されていないし公式関係者による弁明も上がっていないので、恐らくなにかしらのタイミングで発売するものだと信じたいのだが……と思ったら4月4日に公式Twitterが更新されました。
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……
茶番だあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!恭介ええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!
……とりあえずまずは今年夏に発売されるONEリメイクですよ。
久弥直樹は光の国から帰ってきてるのだろうか。
とにもかくにも久弥直樹だけでもいいからいない事には始まらないので。
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ちなみに同人誌上の企画として中田裕士さんにまつわるアンケートも行っております。よろしければご回答いただければ幸いです。