アオニンジャー概論Ⅱ(手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの12感想)
◆アバンの雑記コーナー
・そろそろ何かしら削らなくてはヤバイ
さて、この手裏剣戦隊ニンニンジャーの感想シリーズには目的が2つある。
それは『手裏剣戦隊ニンニンジャーの配信を盛り上げるため』と『コミックマーケット100合わせの中田裕士評論企画の修行と宣伝』である。
スケジュールは5月末に執筆者の最終募集締切と6月末に執筆者の原稿提出締切と中田裕士アンケートの締切。まぁまぁハードなので、5月中には何かしらの活動をやめなくてはキツい感じになりそうです。ニンニンジャー感想の描き下ろしイラストも厳しいので今回から無しになります。
とりあえず自分は今まで全然立派な生き方もできなかったしお世辞にも立派な活動はしてこなかったけど、5年くらい遅い覚悟をキメていいのではないのだろうかとは思い、今もなお自身の救済が存在しない道を歩いている。
でもまぁ、アオニンジャーという存在にはそれだけの価値と意味があるんですよ。これからも突き進むのみです。
そんなこんなでアンケート募集中です。書いてね!(雑宣伝)
◆ニンニンジャー忍びの12感想
・蛾眉雷蔵との決戦の果てに倒れた伊賀崎天晴
前回、蛾眉雷蔵との闘いのダメージを押して参戦し、倒れた伊賀崎天晴。奇跡的に一命はとりとめたものの、当面の間は参戦が無理な状況。
今回のエピソードは天晴というチーム最大の支柱を失ったニンニンジャーがどうするのか、それをキンジ・タキガワがどう見るのかというのが見どころであり、1クール目のチームの総決算、修行の道筋がどうだったのかという評価のエピソードでもあります。
ニンニンジャーの成長は牛歩だ。一人前の戦士として名乗るにはあまりにも未成熟な忍者たちだが、それが徐々に強く、逞しく成長していくのが魅力なんですよね。
そして道場に来たのは祖父である伊賀崎好天からの矢文。そこにはたった一言『蛾眉雷蔵が来る、心してかかれ。』とだけ書かれていた。
事実だけ伝えて後は孫たち自身で考えてみよという好天の意思だろうか。
こんな好天の矢文に対して「やるしかない」と答えたのは八雲だった。私自身、天晴が居ない時にこそ信頼感でサブリーダー性を強く発揮してくれる八雲くんの事は大好きです。めっちゃイケてるよね。
翌日、キッチンカーでカレー屋をしていた好天の元に『お命頂戴』に現れたキンジ。案の定すぐに回避に回避され、席に着席させられた後に好天お手製のカレーを提供されてしまうというオチである。
自分じゃなくて孫を倒せと言っただろうという呆れ気味の好天に対し、キンジは天晴が倒れてしまって退屈で他のみんなもそれどころじゃないからと言う。
まぁ相手が蛾眉雷蔵である、本当に刺客とのお命頂戴なんてしている場合ではない。そしてキンジの目的はあくまで妖怪のコレクションだから戦闘に協力するモチベーションは低いのである。弟子入りまでの期限は1ヶ月、それまでに孫との決着をつける事。そうキンジは改めて好天に指示をされた。
・天晴がいなくとも~絆を一つに~
道場では霞が何やら設計図のようなものを作っていた。
「あのースターニンジャーさん。よろしいですか。」
この女、勘づくのが早すぎる。お見事、霞お嬢ちゃん気づいてやしたんですねと現れるキンジタキガワ。霞の質問はロデオマルについての話だった。霞は理系女子としての角度からシュリケンジンとバイソンキングの合体を模索していたのだ。
キンジのオトモ忍が好天の文献を参考にして作られたものだというのも衝撃的だが(ディア●スティーニかよ)、このシーンで霞の芯の強さがわかりますね。そして参考に手に取ったキンジの好天の文献から1枚の写真が落ち、即座にキンジに取り返されてしまった。その写真には一つの家族があった。
そして八雲の方は凪と風花に修行を付けていた。
厳しく、蛾眉雷蔵との決戦に向けて凪と風花を鼓舞する役目を担う八雲。天晴が居なくとも今やれる事を追求する。ニンニンジャーは一つだった。
街では蛾眉雷蔵とジュッカラゲたちが暴れていた。人々が恐れ、逃げ惑う中、それでも八雲たちは人々を救うため立ち向かっていた。
俺の刃になるつもりかという蛾眉雷蔵の問いにそんなつもりはないと答えるニンニンジャーたち。アツい展開ですよね、そして加藤クラウド八雲くんの春服コートがオープンなの素晴らしいや……
一方、伊賀崎忍術道場では天晴が目覚めていた。
蛾眉雷蔵に崖下に突き落とされ、一命をとりとめる事が出来たのはシノビマルに救出されたからだった。主のために従順だよなぁシノビマル。
居間に向かうとキンジが居た。今日はお命頂戴しやすをしないのかという問いに対し、キンジは弱っている坊ちゃんを倒しても好天様が弟子入りを許してくれるはずはありやせんと言う。
そして囲炉裏にはキンジの飯であるバーベキューの串が。天晴はそれをみるなり目の色を変えて「焼肉定食、うまそうだな~!」と食いつく。どうやら天晴にとっては肉を焼いたメニュー=焼肉定食らしい。これあっしのというキンジの声をきかず「次こそは蛾眉雷蔵を倒さなきゃいけないんだ」と決意を固めて言う天晴。
キンジはここまで見てきた天晴不在のニンニンジャーのメンバーを思い出してた。
「そういや風花とかみんなはどうしたんだ?」
「その蛾眉雷蔵と戦ってるみたいでございやすよ」
目の色を変え蛾眉雷蔵に苦戦しているみんなの元へ急いで駆けつけようとする天晴だが、キンジにおやめになった方が良いと止められる。今の天晴では足手まといになるだけだ。
どけ!俺は戦えるという天晴に対して戦えるというのなら自分の相手になれと言うキンジ。
「なんで邪魔すんだよ!」
「もちろんあっしのためではございやすが、安全でない天晴坊ちゃんを戦わせないため頑張る4人の健気な姿を見やしたらちょいとグッときやしてね。そんな心意気を踏みにじるってのはどうなんでございやしょう!」
「言ってる意味よくわかんないけどなぁ!あいつらは……あいつらは俺を待ってんだよ!」
キンジの言葉に対して反論する天晴。そんな事なんでわかるのかというキンジの問いに対し、なんでだろうなぁという天晴。
「妹といとこ、家族だからじゃないか?」
家族、そのキーワードにキンジの目が変わった。止まったキンジに相手してほしいなら来い、蛾眉と一緒に相手してやると家族の元に向かう天晴。キンジはその言葉を聞いてどう思うのか。
そして蛾眉雷蔵と戦いで苦戦を強いられていたニンニンジャーたち。そして駆けつけたのは天晴だった。
「赤いの!生きていたのか!」
「かっ……勝手に死んだ事にするな!」
その言葉は祖父である伊賀崎好天に似たものだった。
怪我人が何をしに来たと言う八雲の声も表情もとてもやさしい。
「イージーだな、俺が大人しく寝ているとおもうか?」
「おもいません」は霞の声。
「言わなくてもわかる、奴に勝ちたいんだろ?」
「みんな……その通り。」
伊賀崎の一族はなによりもかけがえのない信頼関係で結ばれていた。
「というわけだ蛾眉雷蔵!俺と戦え!」
このニンニンジャーの信頼関係が本当にアツいなコレなんですよねー!かっこよすぎる!
行け!タカ兄、ここは俺たちに任せろと悲願である蛾眉雷蔵との決戦の花道を渡す八雲。どこまでコイツサポート性能に特化しているのか。好きにやらせはしないと間に入る九衛門に手裏剣を投げたのはキンジだった。
「天晴坊ちゃん、申し訳ありやせん。あっしが勘違いしておりやした。皆さんの心意気、背負って一騎打ちをしてくださいやし!」
家族の絆を見て、なにか変化が起きたのか協力の姿勢を示すキンジ。そして九衛門とのバトルへ挑むんですが、九衛門の小刀を忍者スターバーガーで受け、その力でスターニンジャー手裏剣を回転させるのがカッコいいんですよ。天才の極みなんだ。
そして蛾眉雷蔵との決戦はホントにいいですね、壁に駆け上がり落ちてから蛾眉雷蔵の一撃を受けかけた瞬間に投げられる八雲の忍者一番刀が天晴の身を守るのがとってもよき。そして二刀流でのバトルになるんですよね、八雲くんのアシスト能力の高さには驚く事ばかりです。
「貴様何故だ、何故これほど強くなった!」
「なんでだろうな、でも、なんか初めて自分以外の力が湧き出てるって感じだ!」
力強く八雲の忍者一番刀を握りしめる天晴。すると、天晴が持っていた4枚の封印の手裏剣が一つになり、新たな手裏剣となった。仲間の力を背負い、集結せんする心。それに応じて覚醒したのだろうか。
「行け!」「天晴くん!」4人の声が聞こえる。
「っしゃあ!みんなの力を合わせるぜ!」
「それでこそ我が手柄となる男よォ!」
そして牙凌道・雷幻斬りと乱舞忍烈斬の激突。この蛾眉の周りに忍者一番刀の結界をつくってからアカじゃアオじゃキじゃシロじゃモモじゃの音声でそれぞれの忍者一番刀で蛾眉雷蔵を斬りつけるのがアツい。最後に決めたのは全ての力だった。
膝を着く蛾眉雷蔵。
「見事だ赤いの。いや、伊賀崎天晴。」
「俺の名前、憶えていたのか?」
「その名に違わず天晴れな奴よ。悔しいが、俺のみしるしお前ににくれてやる」
美しき決着を付けられたかと思いきや、突然九衛門が参戦してきた。キンジではまだ敵わぬ相手だったようだ。
「せっかく恐れの力も集まってきたのなんてことだ。せめて最後に働いていただきたく存じます。」
今までにない冷徹な声、もはや蛾眉雷蔵自身には見切りをつけたという事か。俺の死に際は俺が決めるという蛾眉雷蔵の声を無視して肥大蕃息の術で巨大化させ立ち去る九衛門。もはやごみ屑の方が価値があるという扱い。なんという過酷であろうか。
・蛾眉雷蔵の終末~合体・キングシュリケンジン~
巨大化し、暴走する蛾眉雷蔵とガシャドクロをどうにかするためシュリケンジンとバイソンキングで出陣するニンニンジャーたち。
「あのおっさん敵だけど、ちゃんと成仏させてやるぞ!」
今までさんざん刃を交わし続けた宿敵の末路は恐ろしくも残酷で、惨めな結末だった。だからこそせめて、最後はどうにかして弔ってあげたい。
まずはガシャドクロを撃破するもガシャドクロの骨は大きな剣となり、それは巨大化蛾眉雷蔵の手に収まった。
三つも合体して狡いじゃん、俺たちもなにかできないのという末っ子二人の声にこたえたのは霞だった。
シュリケンジンとバイソンキングの合体は可能。しかしながら方法が分からない。最後のピースが埋まらぬままだったのだ。
そこでさっき変化した忍シュリケンが使えるんじゃないかと気づいたのは八雲だった。
「あっそっか!合(がっ)って書いてある!」
「いや合(ごう)だろ!」
そこは重要な話なのだろうか。行き当たりばったりでイケイケドンドン、今はそれでいくしかない。そしてシュリケンジンとバイソンキングを光が包み込む。
キングシュリケン合体!キングシュリケンジンきちゃー-----!!!!!!
かっけえんスわ、コックピットも人口増えてわちゃわちゃですよ!
合体の時に後ろ向きになったのはご愛嬌、背中からバイソンドラゴソードで受けてやったので。そしてガシャドクロの大刀を解体し、元のガシャドクロに戻してからのキング破天荒斬りで三体撃破!
死に際、最後に蛾眉雷蔵は正気にもどりました。
「礼をいう赤いの、親方様!無念……!」
ここにきて1クール目最大の強敵あった存在を撃破したんですよねぇ……
やったな、タカ兄という八雲の声。感慨深い物があります。
そしてそんな彼らを見てキンジ・タキガワは何を思うのか。
戦いを終えた後、屋上で一人黄昏ながら写真を見つめます。一つの家族の写真。そんなキンジにずっと見守っていた好天が声をかける。
「今回の孫どもはおぬしの協力あって勝てたようじゃの。」
「どうでございやしょうかね。これじゃますます坊ちゃんたちを倒しづらくなりやすよ。」
「そんな事儂の知った事ではない。」
相変わらずの姿勢である好天にキンジは一つ疑問に思った事を言います。
「好天様、そこまでして弟子を取ろうとしない理由はなんでございやすか?」
好天は表面上はおちゃらけてはいるが、その姿勢においては頑なだった。キンジの疑問に対し、重い口を開きます。
その昔、一度だけ弟子を取ったことがあったがうまくいかなかった。それ以来弟子を取らないようにしている…と。
その弟子は誰かというキンジの問いに好天は答えた。
「……十六夜九衛門じゃよ。」
◆忍びの12解説コラム
・ニンニンジャー1クール目の総決算
筆者は手裏剣戦隊ニンニンジャーという作品は『1年間視聴者と一緒に修行をするドラマ』だという評価を下している。
一歩一歩、夢に向かって歩いた景色の果てを見るからこそのカタルシスが存在しており、今もなおコアなファンを抱えているのはそのドラマの性質ゆえだろう。
しかしながら、それが意味する答えは『チームとしての完成度はお世辞にも高いとは言えない』という事実であろう。スーパー戦隊は1年間で展開しているドラマだからこそ序盤の掴みが重要なのだが、手裏剣戦隊ニンニンジャーという作品はおでん回まで毎回チームワーク破壊ノルマを引き起こしてたりとチームワークの安定化まで時間をかけてしまっていた。
それ以外にもニンニンジャーの完璧とは言えない部分は多かったのだが、そこは下山健人初メイン作品故にわかっていなかった部分が多かったのだろう。しかし一歩一歩成長していく姿こそが視聴者の胸を打つ。アンバランスながらも忍タリティを高め一つのスーパー戦隊として完成していく姿は美しいのだ。
さて、ニンニンジャーのストーリーは1クール目を過ぎ、次の展開へと突入していきます。ここまで見た視聴者もそろそろ共に修行する相手を見つけられただろうか。
これからも東映特撮YouTubeOfficialで応援していただければ、そして彼らと共に共に強くなろうと思っていただければ幸いです。
◆今回のみどころアオニンジャー
・アオニンジャーの忍者一番刀投げは信頼の証
アシストの鬼、アオニンジャー加藤クラウド八雲くん。天晴に忍者一番刀を投げ渡してからマジカルステッキを使わずにガマガマ銃で戦っていたのには死ぬほどわらってしまったんだがまぁいいでしょう。(歴代と比べてもめちゃくちゃ頑張っている属性なので多少のガバシチュは許せる)
なんというか毎回加藤クラウド八雲くんのタカ兄に対するクソデカ信頼感には信用しかないよ。忍びの9でも霞姉に忍者一番刀を投げ渡していたのも印象的でしたがアオニンジャーにとって最大ウェポンである忍者一番刀を投げ渡す行為は信頼の証なのだろうか。素敵だね。
さて、こちらのみどころアオニンジャーコーナー、今回から挿絵の描き下ろしがあったりなかったりします。あ、ほら夏コミとかめちゃくちゃ大変だからね。個人誌じゃないんですよ、夏の新刊は。あの、ちょっとね、マジでヤバいのでご了承ください……
◆編集後記
・【朗報】今井靖彦氏&伊藤茂騎氏、ろふまおチャンネル出演。
ろふまおメンバー、全員ソロ配信の方が好きなのでチャンネルの方は全然チェックしてなかったんですよね。サブ垢で懐かしのエロゲ回顧していたらシゲさんが!今井さんが!っていう声が聞こえてきたから急いで再生しましたよ。というかやっぱ甲斐田晴がガチでうまい。特オタ目線で受け身がしっかりしている。素人がやると危ない動作になりがちなのだが、甲斐田は本当にうまくやっていた。
えにからのスタジオでバーチャル黒子ガワ着ている伊藤茂騎って絵面だけでホント面白れぇよ……
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