アオニンジャー概論Ⅱ(手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの4感想)
◆アバンの雑記コーナー
・週刊プレイボーイのマジーヌグラビアについて
ぬッ……!あ、マジーヌのモノマネをしただけですよ。
全人類に下園愛弓のグラビアが望まれてたのか数日間難民状態でしたが本日やっとの思いで購入しました。
もちろんデジタル写真集『ヒロインの証明』もダウンロード。グラビアでのマジーヌのコスチュームは変わっていませんでしたが、一般のグラビアの文脈でどんな格好をしているかという想像が羽ばたかせる事ができるのでやっぱりカメラマンもすごいしスタッフもすごいし下園さんも凄い。
とりあえずデジタル写真集『ヒロインの証明』は無料なので是非ともお気軽にお楽しみください…ぬッ!…あっ!マジーヌのモノマネをしただけですよ。
◆手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの4感想
・あいかわらず突っ走るタカ兄
ニンニンジャーのエピソードは謎修行シーンから始まる。
対牙鬼軍団のシュミレーションでも相変わらず天晴は突っ走っていました。
つーか前のエピソードで帰還まで油断しない事を学んだでしょ!
たしかにシュミレーション中に天晴は敵の撃破には成功したがそれでこの先通じるのかっていったらそういうわけではない。
そんな天晴の突っ走り癖にメスが入るのが今回のエピソード。序盤のニンニンジャーにチームワーク破壊ノルマが定着しているのは彼らがまだまだ未熟な証だろうか。
そして修行を終えたニンニンジャーに矢文でパラパラ漫画をよこす好天がなんだかんだで孫思いなのがほほえましい。
『忍タリティを高めよ!さすれば封印の手裏剣はお前たちの力となりレッツパーリナイ!』
ここにきて手裏剣戦隊ニンニンジャーの話の筋に封印の手裏剣の覚醒要素が関わってくるという展開。本筋が動いてくるのは熱いですね。
この後の修行シーンでも天晴は突っ走る姿勢を崩さないのですが、その理由も前エピソードで撤退を余儀なくされた蛾眉雷蔵を倒したいという一心からだという。そんな姿勢ゆえ、ついに旋風おじさんから天晴を除いた4人だけで修行するようにと指示され、天晴は一人で頭を冷やすようにと言われてしまいます。
おでん屋に腰掛け一人で思案するも考える事が苦手な天晴は思考を投げ捨てたまごをやけ食い。偏食家すぎるぞタカ兄。
おでん屋の店主からたまごしか食べないのかと問われるも「好きな物ばっかり食っていたいじゃん」と答える天晴。
タカ兄は悪いヤツではないのだが、初期のタカ兄は良くも悪くも直情的で周りを全く見ない。食生活からもその辺がにじみ出てますね……
・今回の妖怪ツチグモ
さて街では妖怪ツチグモが覚醒。チェーンソー、消火器、ローラースケートときて今回は冷蔵庫での覚醒。無機物縛りと造形への取り込み方が怪人フェチとしてはたまらない。デザインはK-Sukeさんなんですけれどもやっぱりいいですね、怪人造形。
蜘蛛らしく吐き出した糸で人々をとらえ食らう事で恐れの力を集めていく妖怪ツチグモの8つの手足の可動域は広くて器用。
そんなツチグモに応戦すべくアカニンジャーに変化して立ち向かうも背面にも稼働する手で捕らえられいきなりピンチ。どさくさの頭突きで窮地を脱します。
そして駆けつけた八雲たちから援護をすると言われるもアカニンジャーは礼を言った直後にツチグモに向かっていってしまいます。そして直後にツチグモの吸い込み攻撃が発動、アオニンジャーたちはそのまま人々が吸われないように支えざるを得なくなり、一人突き進んだアカニンジャーは吸い込まれてしまうのでした。
非常にまずい状況。一視聴者としては『家に帰るまでが遠足』という事を前回学んだはずなのになぁ……と残念な気持ちになってしまう。
・おでんの学び~具材があわさり力が引き立つ~
さて、ツチグモに吸い込まれてしまった天晴。その中でおでん屋のおじちゃんに出会います。まぁお察しの通りおでん屋ののおじちゃんの正体は伊賀崎好天でしたという。
外ではアオニンジャーが指揮を行い、ツチグモを攻撃しようとするも中に天晴が居るため中々手を出せない状況。天晴もどうにか脱出しようとするもツチグモの中から出られない。どう考えてもこの状況は一人の力で打破できないのである。
にっちもさっちもいかなくなった八雲たちは一旦身を引き、隠れてから作戦を立て直します。
八雲は自ら特攻し、その瞬間に木の術でツタを巻き付けてから天晴を救出する捨て身の作戦を提案します。個人的に天晴が不在の時にチームを引っ張る責任感に目覚めている所が好き。
霞姉に天晴に似てきましたねと言われる八雲。八雲と天晴はなんだかんだで根本は似通っているんですよね。
そして諦めずにツチグモの外に出ようとする天晴ですが、好天は『まずは落ち着け』とおでんを出します。
しぶしぶ座り、タマゴが無い事実に文句を言いながらもおでんを食べる天晴。すると気づくんですよね。他の具材の美味しさに。
そして好天から最後のタマゴを提供されます。
「うん…うんまい!色々食べた方がよりうんまいな!」
たまごを食べ終え、破顔する天晴。初期の西川俊介のリアクション芸でしか得られない栄養素がここにある。
そして好天から教えが告げられます。
一つの味では単調である事。
いろんなおでん種があるからこそ互いが引き立てあう事。
そしてたまごそのものが美味くなる事。
この辺本当にチームワークについての例えが上手くて、お互いの力を活かしあう事の大切さとか、活かしあった結果自分もより強くなれるという事が頭タカ兄でも理解できる内容になっていて素晴らしい。
そもそも天晴は冒頭の修行シーンで『蛾眉雷蔵を倒したいから』という理由で突っ走っていた。その気持ちはわからなくもないですが、そのままでは独りよがり。たとえ強くなったとしても成長は頭打ちのままになる。
チームワークを守り、お互いの魅力を引き立てあう事って結局そのまま自分自身の更なる成長につながるんですよね。
この回のおでんはネタにされがちですが、教育的テーマとしては非常に巧みかつ直球でコンパクトにまとまっているのでとてもわかりやすい。下山さんがやりがちな大喜利的な表現をあえてせずにストレートにやってくれるので素晴らしいですね。
学んだ天晴は好天に協力を申し出、好天はそれを受け入れます。孫が大切な事を学んだからこそ素直に手を貸してくれるおじいちゃんホント優しい。
火炎の術と好天の風遁の術が合わさり巨大な力となる。そしてツチグモの壁を突破します。
飛び出した天晴は決死の想いで特攻しようとしたアオニンジャーの元へ落下。とりあえずは命がけの作戦に出ずに済みました。そして好天の元へめちゃくちゃ楽しそうに駆け寄るモモニンジャーかわいいね…幼女だね……
好天に力強く送りだされツチグモと決着を付けに行くニンニンジャー。
ヒトカラゲを全員なぎ倒し、ツチグモに向かうアカニンジャーですがおでんの学びを思い出し立ち止まります。
「八雲、お前が指示をだせ。」
「…どうしたんだタカ兄?」
「つまり俺がたまごならお前がちくわで凪ががんも、風花がしらたきで霞がはんぺんってことだよ!」
経緯を知らない八雲たちは流石に困惑。困惑する面々に天晴はもっとストレートに言います『みんなで力を合わせる。そうすれはそれぞれの味が引き立つんだ!』と。
まだまだ困惑する面々でしたが天晴のいう事を真っ先に理解したのは八雲でした。霞から「天晴に似てきた」と言われた八雲でしたが『似てきた』というよりは『元々似ていた』と言った方が正しいのかもしれない。あくまでいとこ同士という関係性ですが、この二人は時折血のつながった兄弟のような通じ合い方をするんですよね。
そしてやっぱり学んでからのコンビネーションが素晴らしい。
八雲に作戦立案を任せてからの連携での天晴の反応もとても素直。そしてこの回ではカラクリヘンゲン刀が大活躍。物語が進むについれてあまり使わなくなり、結果的に小売りに在庫の山を築き上げたカラクリヘンゲン刀を活かしている。
カラクリヘンゲン刀ってこんなにもかっこよかったんか……ドウシテ………
とりあえず基本的に筆者はニンニンジャーの販促は擁護しない姿勢なのでよろしくお願いいたします。
・覚醒するオトモ忍『パオンマル』
ツチグモを倒した結果、封印の手裏剣がオトモ忍シュリケンに覚醒し、ニンニンジャーたちは巨大戦への移行。
オトモ忍で総攻撃をしかけるもツチグモの糸で拘束されてしまうニンニンジャーたち。絶体絶命のピンチに霞は天晴に対し、先ほど覚醒した手裏剣を使ってみてはといいます。
そして登場したのはオトモ忍・パオンマル。
像モチーフらしく鼻から噴射する攻撃と鼻から吸い取る攻撃を武器とするオトモ忍だ。パオンマルはツチグモの糸を吸い取りニンニンジャーを救出します。
というかマジでオトモ忍変化のギミックがいいですね。自分自身一部のオトモ忍を買い集めていたのですが、単独でも結構遊べてたのしいんですよ。まぁ本編では使い捨てオトモ忍状態になるのですが……
こうしてみるとニンニンジャーは自由性の高い換装遊びに特化したトッキュウジャーと違う路線を追求していたのがわかる。本編に継続して活かされてたかと言ったら微妙なアレなんですけれどもニンニンジャーはニンニンジャーなりに面白いロボを追求しようとしていたなぁという財団Bの努力を感じます。せめて下山くんが最初から販促がうまければ……
シュリケンジンに合体すればジェットと二刀流の斧。
二刀流の斧はロマン砲ですよ~!
チームワークを学び、大きくなった天晴。こうやって一歩一歩成長していく姿を見られるのもニンニンジャーの魅力ですね。
そしてそれを見ていた蛾眉雷蔵は九衛門の言葉で強き敵であるニンニンジャーと戦うためには九衛門と組むメリットの方が大きい事を認識しました。また戦況が大きく変わりそうで楽しみですね。
次回は進路に悩む(?)百地霞の回!
とりあえず次のエピソードは個人的に下山健人に物申したい事が多すぎるので今から準備運動をしておきます。震えて待て。
◆忍びの4解説コラム
・アカニンジャーという実は謙虚なレッド
さて、ここで一つ言わせてもらう。
この戦隊の歴史に数多いるバカレッドの中でもアカニンジャーの伊賀崎天晴はホンモノのバカである。
これまでの歴史に居たバカレッドはバカはバカなりに成長していってたのだが、天晴はその中でも異端で『自分がバカである事実を受け入れ出来ない事をチームメンバーに任せる事でチームワークを成立させる』という結論に達してのけた。
実はコレ、思考停止ではなく『適材適所というものを理解する事ができている』という事なんですよね。だからこそ自身がバカである事を弁えて他のメンバーに任せられているのである。
ホント表面のイケイケドンドンに引っ張られがちですが、序盤に達したこの結論は思考停止どころか冷静沈着かつ謙虚な結論なので、よくよく見直すと「バカレッドの中で一番冷静沈着なのは天晴なのでは…?」となってしまう。後の作品である『スーパー戦隊最強バトル!』でもそういった天晴の冷静沈着な面が存分に活かされていたので素晴らしいですね。
◆今回のみどころアオニンジャー~だって二人は伊賀崎の長男次男~
竹輪・クラウド・八雲くん。今回のエピソードでは天晴への信頼度が厚くなってきたのが印象的。
忍びの3、4とニンニンジャーのよりよきサブリーダーとしてのステップアップを行っていたのがよかったし、自分を勝って出た天晴との通じ合い方もステキだった。天晴を救出するためにむちゃな特攻を行おうとしたりと思いやりも人一倍深い。
繰り返しになりますが、霞から天晴に似てきたと言われた八雲ですが、この二人はそもそも根本からそっくりだっただけなような気がする。
個人的に好きな場面は特攻しようとしたタイミングでツチグモから飛び出た天晴に激突される所です。この後のエピソードでもタカ兄は八雲のところに飛んでくる事が多いのでたぶんきっとタカ兄は飛び道具なのかもしれない。
◆編集後記
・今週の復刻ファンアート
今回のエピソードは脚本がかなりシャープだったゆえにかなりコンパクトにまとまってしまった。
つまらないわけではないのだがおでんはいわゆる『神回』ではなく、『わかりやすい良回』に分類されるため仕方ないかもしれない。百凡の才の人間は極端に感じ取ったモノしか批評できないのだから。
とりあえずニンニンジャーについて感想を書くのなら他にも何かしらコンテンツを提供するべきでは?と思いながら突発的に始まった『今週の復刻ファンアート』。今回はちくわのかぶりものをかぶった八雲です。
ちなみに自分のPCフォルダには何故か天晴にちくわを食べさせようとする加藤クラウド八雲のファンアートが複数ある。
なんだろう、今回ちくわ担当としてめっちゃ最初に頼られて嬉しかったのだろうか。
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