秋の紅葉巡り
日本人は古くから秋になると、山や渓谷などに紅葉を見に出かけていました。
今でも秋には紅葉の名所へ足を運ぶ人は多く、海外からも多くの人々が紅葉を見に訪れています。
国内外の人々を魅了する日本の紅葉の魅力と、日本人ならではの紅葉の楽しみ方をこの記事ではご紹介します。
■日本の紅葉の魅力
日本の紅葉の魅力1)色彩豊かな紅葉
ひとつは色彩の豊さにある。
そもそも紅葉が見られる国自体が世界的に珍しく、東アジアの沿岸部やアメリカ、ヨーロッパの一部でしか見られない。
その上、日本以外の国では1カ所で見られる紅葉は「紅」か「黄色」の1色のみ。
紅葉した木々の紅・黄色と常緑樹の緑、という3色が1カ所で見られるのは日本だけだ。
紅葉は標高によっても色づき方が変わるため、山が多い日本では山頂から麓まで、美しくグラデーションがかかったような景観も見られる。
日本の紅葉の魅力2)様々なバリエーションとシチュエーションで楽しめる
日本の紅葉が人々を惹きつける、もうひとつの理由はバリエーション豊かな景観だ。
紅葉に染まる渓谷や山だけでなく、紅葉に彩られた神社やお寺の境内、色づいた木々に囲まれる湖畔、紅葉に染まる景色を見ながら浸かる露天風呂など、様々なバリエーションやシチュエーションで紅葉が楽しめる。
■日本に存在する紅葉の美しい樹木の種類
紅葉の代表格「モミジ・カエデ」
深紅に染まる「モミジ」は、紅葉といえば真っ先に名前が上がるほど、日本では見かけることが多い。
中には黄色に染まる「モミジ」もあるが、ほとんどは深紅に染まる。
実は「モミジ」という品種はなく「カエデ」の仲間であり、「モミジ」と「カエデ」を区別しているのは日本だけ。
明確な定義はないが、葉っぱの切れ込みが深いカエデを「モミジ」と呼び、切れ込みが浅いものを「カエデ」と呼ぶことが多い。
都市部で見かけることが多い「イチョウ」
黄色に美しく染まる「イチョウ」。陽のあたり具合によっては黄金色にも見える。
生長が早い上に、大気汚染や寒さに強いため、街路樹や公園樹として植えられることが多い。
そのため、東京の紅葉名所でも「イチョウ」は多く見られる。
春だけでなく秋も美しい「ソメイヨシノ」
春に咲く花のイメージが強い「ソメイヨシノ」などの桜も、実は秋になると紅葉する。
陽が当たる部分は紅く、陽が当たらない部分はオレンジや黄色に色づき、1本の木で紅・オレンジ・黄色の3色が混じる樹木もある。
■日本の紅葉の見頃
紅葉の見頃は地域や場所によっても異なるが、早ければ9月下旬には見頃を迎える地域もある。温暖な気候の地域だと12月上旬まで、紅葉が見られる。
沖縄では紅葉に必要な気候条件を満たさないため、残念ながら紅葉が見られない。
標高によっても見頃は変わるため、綺麗な紅葉を見たいなら、紅葉名所ごとの見頃を確認しよう。
■紅葉狩りにお勧めの服装
「紅葉狩り」と言えば、元々は木々が色づいた山に紅葉を見に行くことを意味していたが、今では「紅葉を見に行く」という意味でも使われる。
もし山や渓谷へ紅葉を見に行くなら、登山やハイキングと同じ服装を準備しよう。
秋でも標高が高い場所は、気温が低いため、ウール素材の厚手の長袖シャツやフリースなど厚手の服を用意してほしい。
山や渓谷以外の紅葉名所でも、落葉した葉などで滑る可能性があるため、滑りづらく歩きやすい靴がお勧めだ。
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