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新不登校考㉓〜保健室登校〜
学校には来れているが保健室止まり、といつ「保健室登校」というものがあります。小学校でよく見られますが、中学校でもあります。でもこれって制度設計ができた仕組みなのでしょうか?保健室に預けて平然としている先生がいますが、これって当たり前なんでしょうか?
養護教諭の視点からこの点をAIくんと考えてました。
【養護教諭の意見】
1. 保健室登校の制限について
保健室登校の長期化を防ぐためのルール作りは、養護教諭としても必要だと感じます。本来、保健室は医療的ケアを優先する場所であり、学習の場ではないため、長期滞在を前提とした利用は望ましくありません。
実際に、感染症が流行する時期などは、発熱した生徒の対応で保健室がいっぱいになります。そのような状況で、**長時間滞在する生徒がいると、適切な医療対応ができなくなることもあります。**この点は、保護者にも理解してもらう必要があります。
2. 「保健室登校に代わる受け皿」の確保について
『支援スペースを設ける』という議論は、とても重要だと感じます。保健室を利用しないと行き場がなくなる、という状況を作らないための工夫が必要です。
ただし、現場の実態としては、**学校の物理的なスペースが限られているため、簡単に『支援室を作る』とはいかないのが現実です。**そのため、ICTの活用や、図書室など既存の施設を活かした対応を考えるのは良い方向性だと思います。」
3. 養護教諭の役割について
養護教諭は、**生徒の健康面のケアと心の相談窓口としての役割を持っていますが、それと『学習支援』は別の話です。**実際に、保健室登校の生徒の対応に時間を取られすぎると、けがや体調不良で来室した生徒への対応に影響が出ることがあります。
『相談を聞く』ことは養護教諭の役割の一部ですが、『長時間滞在してもよい場所を提供する』ことまでは求められていません。だからこそ、学校内で誰がどのように支援するかを明確にするルール作りが重要だと思います。」
4. 自治体レベルでの支援策について
自治体によっては、**スクールカウンセラーの配置が少なく、実質的に相談対応を養護教諭が担っている学校もあります。**しかし、養護教諭だけで対応し続けるのは難しいため、スクールカウンセラーや支援員の増員は現場としても強く求めたい部分です。」
適応指導教室の増設や、自治体との連携強化も重要ですが、**現実的には『すぐにできる支援』が求められます。**例えば、『相談できる日を決める』だけでも、養護教諭の負担が減り、より効率的に対応できるようになるかもしれません。
5. 養護教諭としての提案
📌 1. 保健室登校のルールを保護者に周知する
🔹 「保健室は医療的ケアの場であり、長期的な滞在を想定していない」ことを明文化し、学校全体で周知する。
🔹 保護者にも「保健室登校=学習支援ではない」という認識を持ってもらう。
📌 2. 相談対応を分散させる仕組みを作る
🔹 「相談対応の日」を決め、スクールカウンセラーや担任と役割分担する。
🔹 保健室以外の「相談できる場」(図書室・支援室など)の整備を進める。
📌 3. 自治体レベルで支援員の配置を増やす働きかけ
🔹 スクールカウンセラーの増員や、養護教諭の業務を補助する支援員の配置を要望する。
🔹 学校内に「クールダウンスペース」を設置し、支援員が対応する仕組みを作る。
6. まとめ
📌 1. 養護教諭としても、保健室登校の長期化は望ましくない。
📌 2. 受け皿として「支援スペース」の確保が必要だが、現実的な方法を考えるべき。
📌 3. 養護教諭が相談対応を一手に担うのは限界があるため、役割分担を明確にするべき。
📌 4. 自治体レベルでスクールカウンセラーや支援員の増員を進めることが急務。
養護教諭の立場からも、今回の議論の方向性は現場の実態に即しているという意見でした。
ある小学校では保健室で10人ほど面倒見ていたそうでさ。異常ではないでしょうか?今一度考え直していきたいですね。