ある日、家族が突然殺人犯になってしまったら。「東池袋暴走事故」加害者家族他、2000件以上の家族を支援する著者のルポ『家族が誰かを殺しても』 11月15日刊行
『家族が誰かを殺しても』(阿部恭子・著)を2022年11月15日刊行。本書は「東池袋暴走事故」の飯塚受刑者の家族が初めて書籍内で語っているほか、多くの加害者家族の実際の姿を描いたルポルタージュとなります。
「幸せになっても良いのでしょうか」
──人殺しの家族と呼ばれても、ともに生きるという道を探す理由。
ある日突然、家族が殺人を犯してしまった。
加害者家族と呼ばれる受刑者の家族は、その瞬間から、過剰なマスコミ取材、ネット上での根拠のない誹謗中傷やいやがらせを受け、辞職に追い込まれる、引っ越しを余儀なくされるなど悲惨な生活を強いられる。
そのような状況でも、罪を犯した家族を支え、そして更生の道を探るべく「ともに生きる」決断をするのは、なぜか。
重大事件の加害者家族に寄り添い続ける著者だからこそ描けた
加害者家族の現実とその後の人生、
そして現代日本の抱える「家族」のいびつな形とは。
【本書のポイント】
・2017年に発生した重大事件「東池袋自動車暴走死傷事故」の受刑者・飯塚幸三の加害者家族が初めて事件について語っています(第1章)。
・加害者家族支援の団体は日本でも数団体しかなく、加害者家族のリアルな姿を描いたノンフィクションは少ないため、今までメディアに出ていない情報も多々記述されています。
・2022年に発生した「安部元首相銃撃事件」にもかかわる、家族間不和に関係する殺人事件にも多く言及しています。
【目次】
はじめに
第一章 上級国民と呼ばれた家族――東池袋自動車暴走死傷事故
第二章 夫の無実を信じる純粋な妻の悲劇――東北保険金殺人事件
第三章 揺るがない兄弟の絆――岩手妊婦死体遺棄事件
第四章 死刑囚の支援者と葛藤――宮崎家族三人殺人事件
第五章 なぜ加害者家族支援を続けるか
第六章 家族はどこに向かうのか