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memorandum【22】

某テーマパークのチケットがネット上で予約制になっているが、大混雑で全然チケットが取れないということを耳にする。勿論、入場制限はしているのだろうけど、このご時世、実際に足を運びたいと思わせるその仕掛けに感心した。

そんなきっかけから実店舗を構えることの価値を考えた。様々なシステムが整備され、誰もが実店舗を持たずして商売ができる世の中において、お金を掛けてお店を構えるといくことは賢いやり方ではないと考える人も少なくはないだろう。ましてや、外出自粛やらなんやらと言われる現状、より実店舗の意味は問われ、淘汰されていくと思う。

実店舗の価値、それはその空間とそこにいる人によって示されるのではないだろうか。既製品に留まらず、下手をすればオーダーメイド品もネットで購入可能な現代社会。実店舗がモノに対して価値を見出すのは難しいのかもしれない。勿論、実際モノを見てから買いたいと思う方は一定数存在することは確かだが、時代が変わればその考え方も変わっていくことだろう。

その点において空間は非常に大事な要素の一つ。個々のお店が独自性を発揮して空間を作っていくこと、大きな会社やブランドがイメージを統一して空間を作っていくこと。いずれにせよ、その空間を楽しむということは実際に足を運ばなくては体験できない。先に挙げた某テーマパークもそこでしか体験できない非日常的空間が作られ、その空間にのめり込むことができるからこそ皆そこに行こうと思うのだろう。

そして人。これにおいても空間で挙げた事に近いとは思うがそこにいる人に会いたいと思ってもらえることが重要。モノは同じな中で、実際に足を運ぶのは誰から買いたいと思っているかということ。モノが売買される時には必ず会話が生まれる。その会話の中にはそのモノに全く関係のない話があったりもする。他愛もない会話がやがてそのモノを買う、その場所に来る付加価値となっていく。

物に対しての情報なんてそこら中に転がっている世の中。足を運んでくれる人とどんな話ができるかでその場所に来る、その人から買う価値が決まると思う。人間力、さらに磨きを掛けていかねばと思いながら本日の備忘録終了。

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