memorandum【15】
物が作られる過程を見るのは面白い。
アトリエで過ごしており、僕自身は製作しないものの、デザイナーやスタッフが製作しているところは日常のように見ている。(そんなにまじまじと見る訳ではないが。)
日頃、自分達が着ている洋服は大変な手間と時間を掛けて作られているということがわかる。僕自身も、アトリエで過ごす様になってから、わかっている様でわかってなかったのだと改めて認識させられた。
その僕達が手間暇かけて作っている洋服の更に前、生地の工場に先日出張という名目で行ってきた。生地を製作するにあたっての打ち合わせをデザイナーがしている最中、僕は実際に生地を作っている工場の見学に。
その工場には僕が想像しているよりも遥かに大きい機械の数々、その一つ一つに各工程における役割があって、一つの生地が出来上がるのにもまた途轍もない時間を要しているのだと知ることができた。もちろん考えたことがなかった訳でもないし、漠然と大変なんだろうなと思っていたが、やはり実際に見るのと想像とでは訳が違う。
今は生地を作るにもほとんどの工程を機械で行うことができるが、昔を考えてみればその殆どを人間の手で担っていたと考えるとそれはもう途方もない作業の数々。(無論、今でも人間の手によって行っているところもあることだろう。)
更に前の段階も含めれば、洋服一つ作ることにどれだけの人の手が掛かっているのか、どれだけの時間を費やしているのかを想像するのは容易ではない。この世の中にある洋服、どれひとつとして適当に作られているものなどない、そう感じさせられる時間でした。
どの様にして、どの様な思い出作られたものなのか。そんな洋服のヒストリーをご覧頂ける、体感できる空間、East End Galleryで皆様のご来店をゆっくりとお待ち致しております。
East End Gallery