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とあるエージェントの回顧録.1

ingressをインストールしてもうすぐ丸4年になる。
ふとインストールした1つのスマホアプリに3年経過しても未だ削除もせず、なんやかんや興味を持ち続けている事が比較的飽きっぽい性格の自分の人生の中では異例な事だ。

それでも昨年2018年はそれまで比較的趣味の中心にあった「ingress」という枠組みから少し距離を置いた

理由はいくつかある。

・ingressで体験したかった事が概ね体験できた事。(新鮮さが薄くなった)
・生活環境、仕事環境の変化。(ingressに費やせるが減った)
・ingressを通して体験した様々な事から派生して興味の軸足が移った。(ingressより優先的に時間を費やしたい事が増えた)
・ちょっと疲れた。

そんな最中、ingressのエージェント同士の交流の場として大きな1つであったGoogle+がボチボチサービスを終了するとのニュースにざわついた。
思い出が詰まった過去の記事など読み返していたところ、忘れかけてた記憶が蘇ってきた。
確実に自分の人生に小さくない影響を与えたingress。
とりとめもなくインストールした当時の話などから、思い出しながら書き連ねてみる事にした。

-ingress前夜-

ingressを始めたのは2015年2月の初め。
その少し前から健康のため、リフレッシュのためと休日の早朝に始めた近所の散歩を始めた。
元々飽きやすい性格なため、単純に何キロ歩くとかそういった目標を掲げると続かないだろうと考え、最初はたまたま手に入れた松本市街地に点在する井戸、湧き水マップを片手に、何日かに分けて全て歩いて巡る事を目標にした。

松本に住み始めて十年ちょっと経った頃だが、それまでは平日は職場と家の往復、休日は家で過ごす事が多く、出かけるにしても近所の買い物に付き合ったり、家族と犬の散歩、子供の習い事の送迎、見学の移動くらいであった。
また旅行など遠出もたまにはしたが、松本城が目と鼻の先にあるというのに、極近所の事もまるで何も知らないままだった

「まつもと水巡り」マップ。この一枚の地図が松本を知るきっかけとなり、またingressとの出会いに繋がっている。湧水に限らず少し掘り下げた簡単かつ興味を惹かれる説明と温かみのあるイラスト付きで史跡名所の類を紹介されていてこの一枚の地図に城下町松本の魅力がたっぷり詰まってる。後にこの地図のデザインをされた方が実はエージェントであった事を知り不思議な縁を感じる。現在はデザインが刷新された別のマップとなっている。ちょっと残念。

面白くなり熱中し始めると、当初健康の為、リフレッシュの為と、多少メンドくさいけど始めてみるかな?くらいの気持ちが一変し、次の休みはどこを攻略しようかな?とか休日が来るのが楽しみでウズウズし始めた。
そんな調子だから、当初時間をかけてゆっくり巡ろうなんて考えてた松本の湧き水巡りはあっという間に終わってしまった。(細かなところも含めると50箇所くらい)

市街地に湧水が豊富な松本市。「まつもと城下町湧水群」という名称で「平成の名水百選」に選定されている。(写真はかつてこの界隈にあった料亭の名に由来する「鯛萬の井戸」)自分でも信じられないがごく近所の一帯が3年ちょっと前まで湧き水が豊富だという事すらよく知らなかった


-出会いはシンプル-

次は何を目標にして歩こうか?と考えていた際に、スマホのアプリで何か散歩のモチベーションが上がるアプリがあるに違いないとふと思い、検索して見つけたのがingressであった。

どこの何の記事を見たのかは忘れてしまったが、「散歩が捗る。痩せる。」的な文言とどうやら位置情報を使ったゲームと分かる説明と共に添えられていたイメージショットがSF感溢れるものだった、そんな朧気な記憶がある。

何か始める際は、とりあえずやってみてから考える方なので、つまらなかったらすぐ辞めればいいかな、ってくらいの気持ちでインストールした。ただ、それだけだったのだ。

https://youtu.be/92rYjlxqypM

インストール当時目にしたプロモーション動画。久々に見たけど、やはり惹かれる。
こういう風景を脳内で補完しながら、エージェントになりきるRPGでもある。
たまに、ingressを始めたキッカケを聴いてみたりするが、自分の周りでは「伊集院光のラジオで聴いて始めた」って答える方が割と多い。

-陣営とエージェントネームに軽く悩む-

さてインストール時の事で覚えているのは、陣営選択とエージェント名で多少悩んだことくらいだった。

ingressはざっくり言うとエンライテンドとレジスタンスという二つの陣営による文字通り地球を又にかけた陣取りゲーム。
XM(エキゾチックマター)と呼ばれる架空の粒子の利用法について、ありのままを受け入れて人類の進歩のために活用しよう、という主義のエンライテンド。
まだ、未知な部分が多すぎて人類への危険性も未知数、ちゃんと管理しましょう、というレジスタンス。(概ねこんな感じ)
ゲーム上でどちらの陣営を選んでもゲームシステム上での個人能力値的な部分は一切変わらない。
どちらの主張がしっくりくるか?という点と各陣営のカラー緑と青、どっちが好きか?くらいのざっくりした条件の中で唐突に選択を迫られる。
多少悩んだが、色的に青が好きなのと、主張はともかくエンライテンドという聞きなれない名称より、レジスタンスというわかりやすい陣営名でレジスタンスを選択する事にした。

またこの時まだ、日本語未対応であったので、英文から読み取れない事もありこの辺もググりながら先人の記事などを参考にさせてもらいながらだった。

エージェント名は何も考えていなかったので、結局身の回りのものを見渡してその場で適当につけたものだが、最初に入力したのはALBERT(アルベルト)。ふと思い浮かべた某アニメの好きなキャラクター名。
既に利用されているという事でハねられてしまったが、今思えば通らなくて良かったと思う。

OVA「ジャイアントロボ THE ANIMATION~地球が静止する日~」に登場するキャラクター、衝撃のアルベルト。何度も見返すほど大好きな作品であった。「世界警察機構」と悪の組織「BF団」の二大陣営がしのぎを削る世界観や、シズマドライブという架空のエネルギーが物語の核になっている事など、大雑把に言えば非常にingressっぽいのでは?という安易な発想。何より「BF団」サイドは組織の人間を「エージェント」と呼ぶし、「BF団」は「Blue Faction団」の略称って事でいいんじゃないか、とかこの時妄想は後に作る自身のバイオカードに影響を与えていたりする。

で、後に作ったバイオカード。
通称不審者カード。
元々オフィシャルな関連グッズの1つとして、バックストーリーに登場するキャラクターのカードがイベントなどで配布されていたものを真似てプレイヤーが自作し始めた(と思われる)文化。
コアなファンもいて収集やトレードが国境を越えて行われていたりする。
名刺のようにプレイヤー同士で交換したり、イベントフライヤーのように配布されたりと様々。この辺の事は思い出も濃いので別枠で話題にできたらしてみたい。


さて、エージェント名も決め、いよいよingressの世界へ。しかし、そこは何をして良いのか、さっぱり分からない世界だった。

続く

#ingress #松本 #思い出 #回顧録

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