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事実はとてもほろ苦く、とても残酷だ…
事実を知る上で新聞や週刊誌、今はネットなどで不可欠なのはニュースだろう。
一般的にニュース(NEWS)の語源を東西南北を表すと思われているが、実際はNew Things (新しいこと)が有力な説だそうだ。
まぁ、真実がどうであれ、我々は世界情勢や経済に関して新しい情報を得ようとする。
やはり欠かせない情報源はニュースとなる。
特に報道という分野は芸術とはかけ離れた存在だと思われがちだが、実際は報道=情報+写真=表現であるから、個人的には芸術であると認識している。
主に報道写真家として名高いロバート・キャパが残した記録は報道をを超えた芸術に属すると思う。
有名な作品の中で最も物議となった内容がこちら↓
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兵士が銃弾で倒れる瞬間を捉えた画像だ。
次にロバート・キャパが描いた生々しい画像が、第二次世界大戦中に撮ったノルマンディー上陸作戦の緊張感が溢れる手振れの画像だろう。
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決定的な瞬間以上に、画像だけで言葉は無用となる。
これが報道の極みなのだろう。
時に言葉は嘘をつく。
だが、画像は一瞬であり事実しか語らない。
そこに報道の醍醐味と芸術性が潜むのだと勝手ながら確信する。
で、今回は報道を通して描けれた作品を紹介したい。
邦題「おやすみなさいを言いたくて」である。
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この作品は報道の全てというより、家族を通した職業と事実を問う内容となっている。
冒頭からヘヴィーな内容だ。
内戦が続き地域で自爆テロとして駆り出される若い女性が儀式をする。
一部始終、中立の立場で捉える報道写真家のレベッカは事実をそのまま伝えるために同行する。
厳しい検問を抜けたところでレベッカは自爆テロと仲間達から離れる。
そこで悲劇が起こる。
検問所から警察官がレベッカと同行した自爆テロを含めた人が乗った車を囲う。
するとレベッカは直感から周囲に「爆弾が爆発する!」と大きな声を発する。
レベッカの声が届いた少数の人たちはその場を離れるが、声が届かない人々は犠牲者となる。
爆発の影響によりレベッカは意識を失うが、動物的本能からか、自力で起き上がり現状を捉えようと必死になる。
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しかし、気力だけでは持たなかったレベッカは大地へ叩かれるかのように地に落ちる。
レベッカには家族が存在する。
何よりレベッカには愛する夫の他に生き甲斐となる二人の娘が母を待ち焦がれている。
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レベッカのような職業の場合、残された家族にとっては平静を保つことが困難である。
いつ、母または妻が戦地で犠牲になるのか…
常に安否を気遣う家族にとっては多大なストレスとなるのは必至だろう。
傷を負った妻レベッカを最初に迎えたのが夫であるマーカスだ。
マーカスはレベッカとは正反対の性格で、実直でありつつも保守的な性分である。
願いが叶うのであれば、愛する妻を戦場に送りたくはなかった。
しかし反対に妻のレベッカは事実と共に真実を多くの人々に伝えたいといった願望が強く、本能に逆らうことができない性分であった。
そうなると夫婦間に溝が生まれるのは仕方がないだろう。
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レベッカとマーカスは口論するが、内心レベッカはマーカスが正しいと心の奥底で認める。
家族でも夫であれば対等で会話をすることができるが、子供となると最も簡単には行かない。
特に思春期を迎えた長女のステフには言い訳は通用しない。
家族を思い一旦は報道から逸れるレベッカだが、果たして失われた溝を取り戻すことができるのだろうか…
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この作品を通し新ためて事実とは?
真実とは?
ごくありふれたクエスチョンの在り方を考えされる映画でもある。
世界規模で見ると、内戦や紛争など語り出すとキリがないほど存在する。
だが、最も解消すべき問題は身近な家族間の問題だろう。
世界規模で見ると、内戦や紛争など語り出すとキリがないほど存在する。
だが、最も解消すべき問題は身近な家族間の問題だろう。
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戦場は学芸会と大きく異なる。
その背景には多くの人々が犠牲になっているからだ。
しかし、これらを解消できる術はどこにもないのが現状だ。
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こういった不条理の中、我々ニュースを頼るものが紛争地域を選り好みしているのかは不明である。
さて、ニュースをフィクションとして捉えるか、ノン・フィクションとして受け止めるかが要となりそうだ。
※ (追記)
常にニュースに被害者と加害者がつきものである。
いずれが善で悪なのかが問題ではなく、間接的に携わる観る側の課題であると勝手ながら思うのである…