ロジャー・テイラー BBC Radio 2インタビュー(2024年9月) 4/4
BBCラジオ2 ロジャーのインタビューの最後です。
Queen Iのブックレットにロジャーの日記が!?(ジョーさんが"all the documenation of your diasies…って言ってはいるんですが、どの程度?)
Days of Our Livesの話、クレームブリュレ、フレディ像、ご近所ブライアンがちょくちょくやってくるお話…お元気そうで本当に嬉しい。
https://www.youtube.com/watch?v=lAadTZl_tIo
Joe: 今夜のショーは、ロジャー・テイラーと一緒にお届けしています。すでに「Queen I」から「The Night Comes Down」をお届けしました。1973年に発売された最初のアルバムの、リミックス・リマスター・エキスパンデッドバージョンです。そして、ボックスセットもリリースされます。
まるで素晴らしいスクラップブックみたいですよね? このボックスセットは本当に美しいです。
Roger: まさにスクラップブックだね。僕たち、つまり僕とブライアンにとって、こうしたものを家に置けるのは素晴らしいことなんだ。前のものよりもはるかに良いバージョンだ。
J: そしてあなた個人の日記もすべて記録されていますね。日記にはどんなことが書かれているんでしょう?
R: 面白い話なんだ。誰かが僕の日記に、僕たちがマーキーで演奏したときのことが書いてあるのを見つけた。ただ「今夜は素晴らしい観客だった」って書いてあるだけとか、「ジャック・ホルツマンが気に入ってくれた」とか。ジャック・ホルツマンは、僕たちをエレクトラ・レコードとの契約にサインさせた人物、彼の会社だった。彼はThe Doorsを発掘してプロデュースした。天才的な人だ。彼がエレクトラのスタッフに渡したメモには、「ポップミュージックの未来を見た。その名はQueenだ」って書いてあった。ちょっと面白いよね。ジョン・ランドーがSpringsteenについて同じようなことを言ったのの何年も前だ。そんな感じのことがいろいろあって、僕も彼がそこにいたことをすっかり忘れていた。でも、エレクトラと契約したのは、イギリスで僕たちが契約を得るよりも、アメリカや日本の方がずっと早かったんだ。
J:あなたは日記をずっとつけているんですか?
R:そうなんだよ。そうしようって始めたのではなくて、僕は絶望的に記憶力が悪いから、何でも書き留めないといけないんだ。だから自然と続けて、今ではA4サイズの日記がいっぱい積み上がっている。アシスタントがそれを読み返して、いろんなことを見つけてくれている。例えば、「Queenがバンド名にぴったりだって決めた」って書いてあるんだ。
J:素敵です。
R:そんな感じで、70年代の初めの頃の小さな宝物がいっぱい詰まっているんだ。
J:あなたの記憶から…いえ、あなたの記憶からじゃなくて日記に書かれていたことですね。
R:そう、僕の記憶じゃなくて日記だよ。
J:今も日記をつけてているんですか?
R:うん、でももう批評的なことは書いてないよ。
J:さて、「Up Close And Personal」というコーナーがあるんですが、いくつかの短い質問をします。答えてもいいし、パスしても大丈夫です。では、最初の仕事は何でしたか?
R:最初の仕事…ちゃんとした仕事…たぶんバンドをやって、コーンウォールの農場で働いていたことかな。生活費を稼ごうとしてたんだ。それか、フレディと一緒に店を出していたこと、と言ってもいいかも。
J:そうでした、ケンジントンの店ですね。BOXセットのブックレットにも写真がありますよね。
R:そうそう、そうなんだよ。
J:本当に素晴らしい写真がたくさんありますよね。あなたが着ていたもの、素敵な髪型やファッションをしていて。
R:ひっどい髪型もたくさんあったよ。フレディと僕はよく服を交換していたんだ。ある写真で僕が着ているジャケットは、僕たち二人で共有していたものだ。「僕の番だ!」、「今日は僕だよ!」ってね。本当にいいジャケットだった。
J:「These Are the Days of Our Lives」の制作について教えてください。あなたが書いた…共作でしたね。
R:そう、実質的には僕が書いた。ただ内省的な気分でいたんだと思う。その後フレディが亡くなって、何かしっくりくる気がした。そのことがあの曲とつながるように感じられた…まさにね。
J:あなたの曲の中でも一番好きな曲の一つです。本当に泣けるほど美しい曲です。フレディが亡くなったときにあの曲のビデオを見て、もう涙が止まらなかったのを覚えています。
R:あのビデオを撮るのは大変なことだった。フレディはとても具合が悪そうで、良くなくて、立っているのもやっとだったから。
J:でもフレディは、ビデオを作るのを望んでいたんですね。
R:ああ、もちろん。そうだね、そうなんだ。
J:それが彼の資質というか、そういう言い方で良いかわからないですが。
R:そうだね、彼はとても強い意志を持っていた。
J:そうですね…。さて、あなたの好きなデザートは?
R:えー、うん…そう、デザートはあまり食べないけど、たぶんクレームブリュレかな。
J:クレームブリュレですね。では、あなたのヒーローは?
R:あー、そう、何人かいるよ。ヘンドリックス、ディラン、ジョン・レノン、そしてもちろん、僕たちがよく知っているデヴィッド・ボウイも。音楽のヒーローたちだ。それ以外だと、たぶんネルソン・マンデラかな。
J:そうですね、もちろん。デヴィッド・ボウイはあなたの友人になりましたね。彼はどんな友人でしたか?
R:すごい人物だ。天才だと思う。鋭いウィットと絶妙な毒のあるユーモアの持ち主で、尽きない創造力と魅力に溢れた人だった。
J:彼には先見の明と理解があったように思います。
R:本当にそうだね。側にいるととても興味深い人物だった。
J:そして、あなたが言った通り、ユーモアのある友人。
R:そう、とても面白い人だったよ。
J:あなたの好きなボウイの曲は?
R:ああ、難しい質問だな。すぐに思い浮かぶのは「Life on Mars?」とかだろうけど、「Quicksand」も好きだし、彼の最初の本格的なアルバムに収録されている「Cygnet Committee」って曲も好きなんだ。ちょっとゴツゴツしてるけど、言葉の流れが信じられないほど素晴らしい。
J:あなたにはタトゥーがあると、ずっと前にテレビ番組でお聞きしましたが、脚に入れたんですよね?
R:いや、実は両脚にたくさん。
J:手にもありますね。見えますよ。
R:そう、たくさんね。
J:最後にタトゥーを入れたのはいつですか?
R:テイラー・ホーキンスが亡くなった時に入れたものがあるんだ。
J:何のタトゥーですか?
R: 鷹のタトゥー、「T-Hawk」っていうのを。あと、大西洋を僕のヨットで渡った時に、仲間たちと一緒に入れたのもある。それは錨のデザインだ。
J:どこに入れたんですか?腕?
R:脚なんだよ。
J:脚ですね。最新の衝動買いは何でしょう?最近買ったものはありますか?
R:POLARISの四駆、全地形対応車両を買ったんだ。
J:すごい。
R:小さいものだけどね。
J:それでハッピーな気分になれたんですね。
R:すごく楽しかったんだけど、でも昨日壊れてしまったんだ。
J:そんな。どこにあるんですか?
R:サリーの自宅に置いてあるよ。
J:遊ぶためですね。
R:そう、丘を越えて行くためにね。
J:カラオケはしますか?
R:あまりやらないね。
J:カラオケをするとしたら、歌いたい曲は何ですか?
R:んー、ないな。
J:わかりました。では、あなたの家で一番クールなものは何でしょうか?物とか場所とか、壁に掛けてある思い出の品は?
R:実は良いものがあるんだよ。フレディの像があるんだ。ドミニオン・シアターの外にあった、ミュージカル「We Will Rock You」が上演されていた時のね。公演期間が終わると、像は倉庫に保管されることになっていた。25フィート(約7.6メートル)あって、すごく大きい。それで僕は「費用が高くつくだろうし、うちの庭に置いたらいいんじゃないか?」って言ったんだ。それで今、その像が庭にあるんだ。素晴らしいよ。ブライアンはすごく嫉妬していたね。それで去年「We Will Rock You」がコリセウムで再演されたんだけど、再び像が造られた。そして、ブライアンがそれを手に入れたんだ。
J:もちろん、ブライアンのものですよね。当然ですね。
R:そうそう。
J:あなたのライブにいた、一番興味深い人物は誰ですか?つまり、あなたは色々な人の前で演奏してきたと思いますが、誰か特別な人がいて「今日はいいライブにしないと」と思ったようなことはありますか?
R:うーん、良い質問だね。そうだな…難しいな…
J:あなたは本当に多くの人の前で演奏してきましたからね。誰かが特別緊張させたとか、特別に良いパフォーマンスをしたいと思ったとか…
R:いや、考えているんだ。色々と興味深い人たちには会ってきたけど…すぐには思いつかないな。
J:いいですよ、分かりました。
R:ああ、ロバート・プラントだ。
J:ロバート・プラントですか。やりましたね。良い友人関係でしょうか?
R:素敵な人物だよ。今はそう頻繁に会うことはないけど、ジェフ・ベックの追悼式で彼に会ったね。彼は本当に素晴らしい人で、素晴らしいフロントマンだ。
J:あなたが会う友人は誰でしょうか?つまり、ブライアンとはよく会っていますか?社交として一緒に過ごしたりしますか?
R:一緒に出かけたりはあまりしないけど、お互いによく会っているよ。彼がけっこう訪ねてきてくれるから。僕たちの家は、田舎でかなり近いからね。
J:家族のような、何かを超越したような関係ですよね。
R:まったく、誰よりも長いからな。そう、本当になんて年月が経ったんだ。
J:素晴らしい関係ですね。
R:インペリアル・カレッジのバーで出会ってからずっとだ。
J:それがすべての始まりだったんですね。
R:そうだよ。
J:誰が飲み物を買ったんですか?
R:それは覚えてないな。
J:これまでで一番嬉しかった賞は何ですか?学校時代の賞でも、音楽の表彰でもいいですが、あなたにとって最も意味のあるものは?
R:10代の頃コーンウォールでバンドをやっていて、そこで獲った賞かな。コーンウォール中のバンドが20ほど参加しているコンテストで、僕たちが優勝したんだ。今でもそのトロフィーを持っているよ。
J:そのトロフィーはご自宅のどこに置いているんでしょうか。特別な部屋があるんですか?
R:大きな部屋があって、僕のプレイルームというかそんな感じの。そこに僕のデスクと音楽関係のものが全て置いてある。そう、そこにあるよ。
J:トロフィーはそこに飾られているんですね。
R:古くて大きなね。
J:最近の人生の楽しみはなんでしょうか?音楽以外で楽しんでいること、何かスポーツとか…
R:僕は田舎が好きなんだ。国内をよく回っているし、コーンウォールにもよく行く。それから、ボートが大好きでね。昔はスキーもやってたけど、今はちょっと歳をとってあまりやらなくなってしまった。でも、ボートは本当に大好きだ。
J:体調はどうですか?元気に過ごされているようですが。
R:まあ大体ね。僕はラッキーだよ、ドラマーは一番タフだからね。
J:そう、大変でしょうね、体力を使うでしょうから。
R:そう、僕たちはスタミナがあるからね。
J:スタミナがある、一番タフで。そうですよね。最近、特に楽しんでいるバンドはありますか?今夜の番組でかけられるようなアーティストは?
R:僕はアイスランドのSigur Rosが大好きなんだ。レイキャビクで彼らのホームギグを観に行ったんだけど、とても素晴らしかった。彼らのことは大好きだ。アンビエントというか、独特の雰囲気があって、全てが雰囲気と音のトーンに関するもの、本当に素晴らしいよ。
J:ミュージシャンシップですね。では、あなたが退場曲にしたい曲、Sigur RosのHoppípolla、つまりこれがあなたがこの世を去る時の最後の曲にしたいと。
R:いいね。それに、長女が結婚した時にも使った曲なんだ。彼女がバージンロードを歩いてきて、いや、庭だったけどね。
J:それは素敵ですね。では、今かけましょう。ロジャー、本当にありがとうございました。
R:こちらこそ、ありがとうジョー。
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