家族を扶養しながらのFIRE達成はどうすればよいのか
昨今の株高、資産運用することで、FIREつまり、会社から経済的に自立、早期リタイアを夢見る人が多いのではないでしょうか。
単身でFIREする場合、それなりの稼ぎと支出を最適化(≒最小化)する継続力、FIRE達成後の精神的な管理能力が必要だ。
共働きでFIREを目指せれば尚よい。
収入は2倍となる一方で、家賃、水道、ガス、電気等のライフラインにかかる費用は2倍にはならないからだ(肌感覚としては1.4倍程度)。効率よく、FIREへの道を歩むことが出来る。
一番望ましいのは、自身はさっさとFIREしつつ、パートナーの方に会社勤めを継続してもらい、安定的な世帯収入を得ることである。自分勝手過ぎて、許されればの話ではあるが。
ここで一点、疑念がある。
パートナーと子供の扶養を前提としたFIREは現実的なのだろうか。
不労所得がいくらあれば、自分もパートナーも満足し、子供に十分な教育を施せるのだろうか。
上を見ればきりがないが、三菱UFJ銀行のHPに参考になりそうな記事があった。
年収800万円が幸福度のピークという研究結果があるそうだ。年収800万円という指標は個人の肌感覚としては納得感のある数字ではある。
年収800万円を資産運用で得ようとすると、必要な資金はどの程度なのだろうか。一般的な4%利回りの条件でざっくり試算すると、必要な運用額は2億円。なんとも気の遠くなる数字だ。
仮に順調に複利の効果で資産を増やしていったとしても、数十年を要し、FIRE達成前に定年となるシナリオが濃厚だ。
家族との時間を大切に過ごす経済力を手に入れた頃には、子供は自立、家族との時間を取れないというのは何とも皮肉な話だ。
資産を増やしていき、経済的に自立してからでないと、人生を楽しめないというのは、そもそもおかしいはずだ。
米国投資信託、国内個別株への投資を通して、給与以外の収入口を確保すること。
そして、本業を通じた自身のスキル向上も惜しまないこと。
FIRE達成とはいかないまでも、経済的に、精神的に会社への依存度を下げることは現実的だ。
重要なのは、職務上の義務を全うし、権利を最大限に行使すること、ワークライフバランスを自身でコントロール出来る状態にすること。
莫大な不労所得がなくたって、家族との時間を大切にしたいという自身の願いを早期実現できるはずに違いない。