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自分にしかできないこと、自分にはできないことがある。だからこそ子どもたちにはたくさんの人に出会い、いろんなものを取り込んで自分の人生を歩んでいって欲しい。
Ride a Life Journey 2021 DAY17
鹿児島県出水市→いちき串木野市(海岸の松林でテント泊)
走った距離:74.8km
子どもたちがはじめてルート検索から休憩、食事場所の設定からテント泊の場所から料理からを自分たちでやってみた!という歴史的な1日の振り返りでございます。ほのかは相当ハラハラしていたらしい。僕は道を間違えろ間違えろと1日呪い続けていたが、彼らがそれなりにうまくまとめてしまったので、残念この上ない1日でございました。(こんなん言うたらバチ当たるがな)
ビューンビューン!とテントが唸る風の強い夜だった。帆花はテントが飛ばされないか心配だったらしい。子どもたちは朝起きても特に感想もなにも言うてなかったからきっと爆睡していたのだろう。◯◯は昨日の夕食づくりのときに「今日はぼくは早く寝たい。そしてたくさん眠りたい。」と言っていた。旅のはじめ、いつもみんなの顔色をうかがうようにしていたあいつが今ははっきりと自分の意見を伝えている。そして朝みんなでごはんを食べているときに「きのうはたくさん眠れた」とスッキリした顔をして話していた。
さあて今日から子どもたちがiPhoneでナビもしながら自分たちで走っていく。ほのかの心配ごとは旅の行く末だけれども、僕の心配は充電しないといけないガジェットがひとつ増えたことで、充電どないすんねんということだ。こんなん書くと申し訳ないけれど、最後のケツは拭くからとことん失敗してみることもあってみたらいいと思ってる。あーどうしよー!!!となったとき、いつでもそうした体験は僕の軸になっているなぁとあとから振り返ると思うから。
朝食はコンビニの休憩スペースを使わせていただいて、子どもたちは朝の会計にルート確認、僕らオトナはコンセントフル活用で充電タイムとなった。ほんと自転車旅になるとコンビニの休憩スペースがありがたいです。ありがとうございます。
さて出発。僕が先頭になったのだけれど、子どもたちはまた朝からまたついていくモードで、信号が青になったときに「行くよ!」と声をかけてもなーんも帰ってこない。だめだこりゃ。
子どもたちが今日からはナビだから僕たちが先頭になる順番を無くそうかなぁと思ったけれど、ほのかが「いれよう」ということで採用したんだけれどじゃんけんで僕が最初の先頭になったからだろうこうなったのは昨日までとなんりゃ変わりゃしない。こうしていろいろ考えてはうまくいったり、いかなかったり、反省するし、こうすればよかったんだなぁと発見したり、毎日が学びでございます。子どもたちほんとにありがとう。(終わったあとだからこう振り返られるけれど、その瞬間は相当がっかりしました僕。こうしてブログでまとめるから振り返りも書けるよね)
子どもたちが先頭になって、一気に熱量があがった。いつもきっちり◯◯は、こまめに「いまどこにいるかルートで確認しよう!」と声をかけては、みんなでスマホをのぞきこんでいる。そして持っている人のほかに指を突っ込んで操作しようとするもんだからしっちゃかめっちゃかでおもしろい。主導権争いなのか、自主性のたまものなのか。なんなのかは僕らが首を突っ込まないから分からない。ただ待つだけ。
途中○○の目にゴミが入ってしまってしばらく休むトラブルはあったものの、道は国道3号のほぼ一本道だし、ナビというよりかは休憩とか食事場所の設定がメインだろうか。
お昼まではしっかり自分たちで時間とペースを考えながらたどり着くことができた。これまで自分がこうしてさせてあげることができなかったのは、自分の懐の狭さか、はたまた彼らのiPhoneとの付き合い方もあったのかなぁ、ゴールさせたいからかなぁ、なんてほのかに話したら、ほのかは「きっとこのタイミングでよかったんやと思う」と答えてくれた。彼女はスタッフだけれど、僕がこうして助けられることがたくさんなのです。
昼ごはんのところで今日のたどり着く目的地を決めて、午後からを走りはじめた。昨日しっかり寝ているし、もう桜島にも期限までにたどり着けることは、みんなの共通認識なので、あとは残りの旅をどう過ごすか、それが大切なこと。
明日鹿児島市にたどり着いてからやりたいことなんかも会話に挟みながら午後の道のりを走る。彼らがキャンプすることに決めた海岸。近くにあるのは神村学園前駅。そこを地図アプリでポイントを打って走りはじめた。午後もいいペースで走ってくれてる。
さああと3km。どうなるかなぁとワクワクしていた。右手に神村学園が見えた。左手に学園前駅が見えた。子どもたちはまんまと今日の終わりのポイントを通り過ぎ、さらにそのままのペースで走り続けている!
ほのかを振り返って「やっぱりな」とふたりで笑う。さあどこまで通り過ぎるかと期待していたのだけれど、2kmぐらい進んだ先で◯◯が「ルート合ってる?そろそろじゃない?一度調べてみて!」と言い、スマホ担当が地図アプリを見る前に「もうすぐだよもうすぐ!」と当てずっぽうを言いながらアプリを開いて「あ。。。」となっている。
ほのかとも風呂のときに話したのだけれど、僕はもう小6のころの自分やリアリティを忘れてしまっているのかもしれないなぁ、と。ルートを戻って無事に温泉にも入って、最後の夕食の買い出しのときに「僕が小6やったらこんな企画があるよと親に言われても行こうとも思わんかったかもなぁ」とほのかに話した。音楽会の合唱でソロパートを歌えと担任の先生に言われたときにも最後の最後までやりたくないと抵抗したくらい人前に出ることが嫌だったのだから。知らない人が家にかけてくる電話に出ることさえ嫌だった。どうしたらいいか分からないから。それにくらべてこの3人の子どもたちは親元を離れて僕たちと旅をすることを決めてやってきた。たいしたものだわほんと。
さて話は戻って。夜の買い出しを終えてキャンプ地へ。もう6時前。あーあ遅くなるなと思っている僕のとなりで「早く作り終えておれ鬼ごっこして遊ぶわ」とか言っている◯◯。さすがだ。さすがすぎる。ちなみにごはんを食べはじめたのは8時半くらいだった。どうだ?遊ぶ時間作れそうだったか?と聞いたら「それは無理。。。。だった。。。」とうなだれていた。
大丈夫。こうしてやってみて失敗することが大事。思ったようにいかなかった。やってみたけどダメだった。大いに失敗したらいい。僕が叱るのは自分で決めたのに忘れたり、やると言っていたのにその意識がないときだったりするとき。失敗したことを叱ることはない。けれどこれさえも自分のエゴなのかもしれないけれど。
夜のキャンプ地にはゲストの濱さんが来てくれた。ひなた(ひなたはコロナがきっかけで1000本の包丁をボランティアで研いだあとこの旅にやってきました。)が彼女の包丁を研いだことが縁で、ぼくたちの旅のことを知り応援にかけつけてくださったのだ。子どもたち特製のタマゴ焼きとお味噌汁、そしてごはんを食べてもらった。そしてミーティングにも参加してくださった。
「マサヤンにはごめんだけれど。あなたたち!いくらでも嘘をつけばいいのよ!でっかいことを言えばいいのよ!いまできなくってもそれでいい!いつかそれをできてまさやんに、ほらみろ!と言えばいいのよ!だからがんばりなさい!」そう言ってくださった。
それぞれの思いと言葉で子どもたちに声をかけてくださること。ほんとうに嬉しい。自分にしかできないことがある。自分にはできないことがある。だからこそ子どもたちにはたくさんの人に出会い、そのなかから自分にいろんなものを取り込んで自分の人生を歩んでいって欲しい。ええ夜でした。
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自分が自分でいられること。
旅の日々で自分の心に浮かぶ思いや気づきを読み物として。僕の旅の生き方のなかで、読んでくださる方々の心に心地よい余白が生まれればいいなという…
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