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僕は今日、この旅ではじめて「旅をしている」と思ったよ。

Ride a Life Journey 2021 DAY18
いちき串木野市→鹿児島市(公園でテント泊)
走った距離:46.4km

僕たちチームがはじめて同じものを見つめているような瞬間が訪れて、そのときに心からの笑顔とワクワクが湧き出てきたという1日のお話でございます。
(SNSで日記風に書くとあまりにはじまりが単調なので、こうして一日の要約のようなものを最初に書いて更新していました)

さあ今日はとうとう鹿児島市やぞーという朝。もうゴールできるかうんぬんは誰も不安に思っていなくて、ぼくたちオトナとしては「どういう思いでゴールを迎えさせるか」ということにしかもうほとんど思いをかけていない。走りも安定しているし、ずいぶん安心してうしろから見つめられるようになった。成長という言葉は僕は使い方を気をつけているけれど、客観的に見てもこの子たちは自分らの足で立ち上がろうとしているなぁと感じる。

もうこの旅ずっとだけれど、ふたりの◯◯がまたしょうもないことで(失礼は話だけれど、ほんとにお互いに気を悪くするきっかけがしょうもない。言葉じりとかでひっかかってはムッとしている)言い合っている。おとついの個人ミーティングでも「お互いが相手を傷つけようとする気持ちは全くないよ」ということはふたりには別々に伝えていたけれどまだまだモヤモヤしてる。

「このままゴールさせたらあかんと思うから走るの止めて話させるか?」ほのかにそう伝えると、そうしようとなったのでメンバーみんなで腹を割って話すミーティングをコンビニ休憩ではじめた。

「おれさーずっと思っててんけどー、いっつもおれがなんかしとるとき◯◯がにらみつけてくるねん」
「どうしていつもテントの片付けのときおればっかりやらせてるの」
「ぼくは思うことがあるけれど、いつもふたりの雰囲気が良くないからあいだに入っていけない」

ひとつひとつの事柄に対して、その相手にそのときのことを聞く。どうしてそうしたか。ひとつひとつの言葉をどうしようかと出しながら、けれど最後には「ごめん今度から気をつける」とか「今度からは言葉で伝えるようにする。」「けど言葉じゃなく気付いてもらいたかったから見つめてやんよ」とか、子どもたち同士でお互いの思いを確認し合いながら話をしている。

とりあえずそれぞれの腹のうちを話してもらったたあとで、僕が話を受け取った。

みんなは旅の仲間を自分で選んでない。
普通なら旅というものは、仲の良い人としよう!となってはじまるはず。
けれども君たちは応募しただけで相手は選んでない。
けれどもね、そのおかげで自分とはぜんぜん違う性格のメンバーと旅をはじめられた。
自分だけでは気づかないこと、見えないこと、かんじられないこと、それぞれが違うからこそそれが分かる。
自分の苦手なこと、得意なこと、それが違うからこそ助けあることができる。
意見が違うこと、意見が違うからこそ自分とは違う考え方を知ることができる。

違っていい。違うままでいい。
意見や考え方が違うことをそのまま受け止めてあげればいい。
そして意見が違うからこそ、じゃあどうしようかを考えればいい。
せっかくこうして集まった仲間やで、モヤモヤしたままやなくて、みんなで気持ちよく鹿児島行こうぜ。鹿児島でなにがしたい?

「僕パフェ食べたい!ラーメンも!」
「お土産!買う!」
「わたし髪切る!」

それぞれ鹿児島でやりたいことを言いはじめたとき、◯◯が「なんかワクワクしてきた!」とふいに言った。すぐさま「おれもそう思った!」って言いながらキラキラした笑顔でのっかっかる。そのままああだこうだと盛り上がる子どもたち。

そう、それでいい。
いま「ほんまのチーム」になった気がしたな。
このまま行くぞ最後まで!

明らかにメンバーの走りが軽くなった。今日はたくさん笑った気がする。なんかすごいよかった。夜のミーティングではいいことを言おうとする言葉ではなく、それぞれの心からの言葉がたくさん並んだ。

鹿児島市ではまずさくらじまのフルーツパフェを食べ、そのあと子どもたちは天文館商店街を散策し、僕と帆花は髪を切り、そのあとめちゃんこ有名なトンカツ丸一のとんでもなくでっかいトンカツをみんなボーナスで食べ、温泉にゆっくり浸かり、そして夜走って公園にたどりついた。遅くなったけれど、なんだか眠そうというよりも、すごく満足した心地よい疲れのような表情をみんなしていた。

明日は桜島。
最後の最後。ええチームになったね。
僕は今日、この旅ではじめて「旅をしている」と思ったよ。

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