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へっぽこお遍路日記38「雪の前、コメダさんにいれたコメダコーヒーの思い出。」


12月30日
歩いた距離28km

一緒の宿になった(といっても休憩所での野宿とテント泊なのだけれど)コメダさんに珈琲を点てさせてもらった。これでコメダコーヒーができた!
昨日先に45番を回っていた彼女はこれから44番へ。僕は45番に参ったあとに、44番の方に向けて打ち戻りする。僕の方が今日は歩く距離が多いから、彼女と会うことはあるかな、もうないかな。とにかく世代のちかい彼女が無事に最後まで歩き通すことができますように。

寒波がぶつかる今日はまさに嵐のような天気だった。
朝の出発のときには雨が止んでいたのだけれど、雲の流れが早くて、雨がザーッと落ちてはまた止んでというふうに天気がどんどん動いて行く。
無事に45番をまわったあと、その周期がだんだんと短くなってきて最後は嵐のようになった。靴下までずぶ濡れになりながらなんとかバス停に逃げ込んで近くのコンビニで買ってきたごはんを食べながら雨宿り。すげーな。これ。まだ雨だからいいものの、これが雪になったらどうしようか。

カッパを着込んで、この久万高原を抜けるための峠に向かうのだけれど、相変わらず風は強くて雨も雪に変わった。なんてこった。こりゃもうがんばるしかない。

県外ナンバーの車が止まって、僕のためにあったかいお茶を買ってくださった。
「歩いているのを見かけたので」
それだけでわざわざ止まってくださってほんまにありがとうございます。

あっという間にまわりは真っ白くなっていく。
サンダルの足は濡れたまま。足先が痺れるように冷たくて痛い感じのなかをもう歩くしかないのでどんどんと歩いていく。
メインの国道を外れて、あとは峠に向かってそこから下るだけというところで車も少なくなった。歩道にはうっすらみぞれが積もって、歩くたびにキュっと滑る感じがある。雪が積もってしまっていたらこのサンダルでは完全にoutだったな。ギリギリ間に合ったという感じ。

峠の反対側は不思議なくらいに雪がなくなった。風は下からビューッと突き上げてくるけれど、先ほどまでと違って乾いている。夕方までかけて高度を下げていくなかで、靴下もほとんど乾いてしまうくらいだった。次の寺まで数kmを残して公園の東屋さんに野宿をさせていただくことにしたものの、変わらずのビュービュー風。気温はマイナス2度。どんどんカラダに当たって体温がさがっていきそうな感覚。

完全に暗くなるのを待って公園のトイレの風が当たらない場所に逃げ込んでそこで夜を明かさせていただくことにした。なんとかかんとか、よく歩き切ったものだ。お疲れ様自分。いま新年にこれを書いているのだけれど、このときがんばった分受けたダメージをいま背負っている感じだ。ほんとに足ががんばってくれたおかげでなんとか今も歩いてる。

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