目をそらさないで この道を抜けろ
迷いは、毎日、どんな時、どんな場所でもやってくる。
人から見たら、くだらない、馬鹿らしいものでも、本人にとっては真剣な決断で、一つ一つをおろそかには出来ない。
去年までは本当に全てが適当だった。
まあ、アル中の薬中の廃人だったのだから、当然だが。
毎日、あすけんに、食べる物と運動量を記録することから私の1日は始まる。
体重は、リバウンドしなければ現状維持と決めたが、自由になりすぎるのは性分ではないようだ。
本当、社畜向きの性格だと思う。
言われたら遂行する。
今は誰も私に指示しないから、私が指示をする。
朝の時間の私は、1日の中で一番の独裁者だ。
でも、明日の自分を作り出す責任があるので、これはなかなかに重大なプレッシャーがかかる。
自由奔放ではいられないのだ。
独裁者は常に孤独だ。
毎朝、血圧を測り、体重、体脂肪を記録し、体温を計測する。
そこから、ポイ活のアンケートを確認し、だいたい30分から1時間は費やす。
食事の支度をして、朝ごはん。
終われば、片付けと、掃除やら常備菜やらパンを焼く日なら家事を、ない日はそのまま勉強をする。
昼ごはんまで勉強して、食べたらまた勉強。
15時でと決めてやめ、そこから運動。
やっと2時間程度に落ち着いてきた。
お酒でも薬でも、やめようと思ったらやめれたのだから、いつか不要な分はやめれると思っていたけれど、このくらいなら適正だろう。
運動が終わって晩ごはん。
色々説があるが、運動直後のタンパク質がいいというので、少しタンパク質多めにしてる。
そこからまた片付けやら家事をして、シャワー。
体のケアをして、あすけんの日記を書いてから、自由時間だ。
バーチカルタイプの手帳をつけているが、コピーして貼っといたら良いのでは、と思うほど、几帳面に、禁欲的に過ごす。
私は、本当の意味で自由にも奔放にもなれないから、俯瞰して見て、やりすぎでないか、たるんでないか、を常に観察しなければ、普通に暮らすこともできない。
堕落した生活は、去年までの5年で充分味わった。もうお腹いっぱい。
ただ、道があるかもわからない未来に向かって、足掻かなければならない。
生きるとは、ただ息をして存在することではないのだ。
いや、それで満足なら、それでいい。
私は、それは無理だと分かったから、果てしなく、息も絶え絶えになりつつもがく。
明日なにがあるのか。
いや、今日さえ無事に終わるのかわからない。
何か確かに信じれるものを得るまで、この薄暗がりを歩こう。