【建前はウクライナ軍によるものとなっているが】 米英はATACMSやストーム・シャドウでロシア深奥部を攻撃 ロシアはこの攻撃をロシアへの宣戦布告だと見なしている
2024/11/25
一部転載 櫻井ジャーナル
アメリカやイギリスの政府は自国のミサイル・システムをウクライナ軍がロシア深奥部に対する攻撃に使うことを許可しました。この攻撃はアメリカやイギリスによる事実上の対ロシア宣戦布告と見做されています。そこでロシア軍が極超音速の中距離弾道ミサイル「オレーシニク」でドニプロ(ドニプロペトロウシク)にあるユジュマシュの工場を攻撃しました。ウクライナの治安機関SBUは情報を機密扱いしているようですが、ユジュマシュは灰燼に帰したとする情報が現地から届き始めています。
ウクライナ軍がロシア深奥部を攻撃するのに使った兵器はアメリカが開発したATACMS(陸軍戦術ミサイル・システム)やイギリスとフランスが共同開発したストーム・シャドウ/SCALP-EG(長距離自律巡航ミサイル・システム)。こうした兵器を使うために兵器を扱える要員が必要であるだけでなく、兵器を誘導するための情報を提供する衛星、さらに目標の選定や目標に関する情報なども必要です。
つまり、こうした兵器を使うということは、兵器の供与国や情報の提供国が攻撃の主体だといことであり、今回の場合、米英がウクライナからロシア深奥部を攻撃したということになり、米英はロシアと戦争状態に入ったことを意味します。こうしたことは以前からロシアのウラジミル・プーチン大統領が繰り返し警告していました。そうした警告を無視して米英両国政府はロシア深奥部を攻撃したわけです。ATACMSやストーム・シャドウで戦局が一変することはありえませんが、ロシアから宣戦布告だと見なされるのは当然です。