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【西森マリー】 カバールとディープステイトの正体について



 中世以降の世界は、カバール(ヨーロッパの王族、ヴァチカン、ロスチャイルドなどの中世から続く銀行家集団)と、カバールの手下であるディープステイト(NATO、国連、政治家、官僚、司法関係者、諜報・報道組織)の見えざる手によって支配されてきました。

 カバールはディープステイトを使って戦争、革命、疫病、飢餓、天災と見せかけた人災を起こして世界を大混乱に陥れ、その度に〝民衆を助ける〟振りをして、自分に都合のいい解決策を一般人に与え、権力を掌握し、民衆を統治し続けてきました。

 戦争を無くすために国境を廃止して一つの世界を作ろう!、疫病は国境を越えて襲って来るので全世界が一丸となった対策が必要だ!、飢餓に苦しむアフリカ人を救うのは全人類の義務だ!、干ばつや山火事などを引き起こす気候変動には地球が一つにまとまって対処しなければならない!、海の汚染を食い止めるためには世界規模の環境保護政策が必要だ!......カバールは、ひっきりなしにこのようなスローガンを繰り出して、国境のないワン・ワールド(一つにまとまった世界)を理想郷として売り込んでいます。

 どのスローガンもポジティヴなものに見えますが、カバールの真のゴールは、国々の主権を奪ってワン・ワールドを作り出し、その上に自分たちが君臨し、世界人類を完全に家畜化することです。

 カバールはすでに世界人類の99・99パーセントを借金奴隷にしています。アメリカの連邦準備銀行や世界のほとんどの国々に存在する中央銀行、及びIMFや世界銀行は、カバールが支配する私設組織です。ほとんどの国の政府は、カバールの組織である中央銀行が勝手に印刷するカネを借りて国家を運営し、国民から取り立てた税金を使ってカバールに借金を返済しています。

 ほとんどの国の支配層は自らの意志でカバールの手下になったか、ディープステイトに弱みを握られ、脅迫されてカバールの手下になった者たちで、アメリカでは民主党・共和党、両党の幹部は皆カバールの手下です。

 この実態に民衆が気づいたら、全世界で暴動が起きて、カバールとディープステイトの悪党どもが皆殺しにされるでしょう。

フェイク・ニューズ(=大手メディアの報道)は、この事実から民衆の目をそらし、世論操作をするためのサイオプ(心理操作作戦)の道具です。

『カバールの正体』で詳しく説明したことですが、19 世紀末期の英国の新聞記者は諜報活動も行っていました。辣腕(らつわん)記者の能力を買ったピルグリム・ソサイアティ(全世界を統一してカバールの支配下に収めることを目指す組織)が、1909年の会議で、「世界中に派遣された記者たちは、報道を通じて世論を形成するために諜報部員としての役割も果たすべきである」と判断。

 数週間後にMI5(アメリカのFBIに相当する国内の治安維持を目的とした情報機関)とMI6秘密情報部(アメリカのCIAに相当する海外でスパイ活動を行う組織)が誕生し、これをモデルにしてCIAが設立されました。

 つまり、カバールに好都合な情報のみを流す報道機関と、カバールの利益を守り、目的遂行を援助するために偽情報を捏造(ねつぞう)する諜報組織は、表裏一体のカバール広報部です。

タヴィストック・クリニック(マインド・コントロールを研究する機関、タヴィストック人間関係研究所の前身)で研究をしていた哲学者・作家のオルダス・ハクスリー(『すばらしい新世界』の著者)は、1962年に行われたインタビューで、こう語っています。

 「次の世代には、人間が隷属を好むようにする薬が発明され、いわば涙のない独裁社会が誕生し、社会全体が痛みのない強制収容所のようなものになるでしょう。人々は実際には自由を剝奪(はくだつ)されたのに、プロパガンダや洗脳、あるいは薬理学的な方法で強化された洗脳によって反抗する気持ちがなくなり、むしろ隷属を楽しむようになるでしょう」

 私たちは皆、カバールの宣伝機関(ハリウッド、芸能界、大手メディア)とカバールの代弁者(政治家、権力者)が作り上げたマトリックス(=フェイク・リアリティ)の中で生きてきました。

 カバールのマインド・コントロール術があまりにも優れていたため、ほとんどの人々がマトリックスが現実だと信じきっています。

 マトリックスが現実ではないと気づき、真実を言った人々は、カバールの手下どもから、〝頭のおかしい陰謀論者〟、〝現実が見えない精神異常者〟、〝真実と嘘の区別がつかない妄想性障害者〟と罵(ののし)られ、嘲笑されています。

 カバールのこのようなサイオプを〝ガスライティング〟と言います。これは、イングリッド・バーグマンがアカデミー主演女優賞を受賞した1944年の『ガス灯』(ガスライト)に由来します。殺された叔母の家に住むポーラ(バーグマン)が結婚した相手が、実は叔母を殺した宝石強盗で、彼は嘘をつきまくり、ポーラが自分は精神異常者だと思い込むようになる、という筋書きです。

 カバールは、「人はデータや証拠よりも〝感動的、劇的なお話〟を事実として受け容れやすい」という人間の心理をしっかりと把握しています。そのため、大昔から、「ベルギーを侵略したドイツ兵が赤ちゃんを銃剣で串刺しにしている!」などの衝撃的でヴィジュアルなお話を〝ジャーナリスト〟がでっち上げて、世界中で戦争を繰り返してきました。

 世界経済フォーラム(=カバールの実行委員会)が2015年に発表した How narratives influence human behaviour(物語はいかに人間の行動に影響を与えるか)という記事の要点をご紹介しましょう。

● 専門的なデータは理解しにくく、データには誰も感情移入できない。行動を起こさせるのは感情なので、データよりも、NGOの感動的なお涙ちょうだい話のほうが、人々からカネを引き出し、人々を行動に駆り立てるためのインパクトがある。児童救済組織が行った実験で、困窮に関するデータを見せられたグループは平均1・17ドル、悲壮な表情の少女の写真を見せられてお涙ちょうだい話を聞かされたグループは平均2・83ドル寄付をした。

● ゴミが溢れる川をカヌーで漕ぎ、涙を流すインディアンの男性の映像に、「かつて存在した美しい自然を尊敬する人々もいるが、尊敬しない人もいる。汚染は人間が始めたものなのだから、人間が止めることができるはずだ」というナレーションが流れる〝クライング・インディアン〟の1970年のCMはインパクトがあった。環境保護政策促進のために、涙を流すインディアンと同じようなキャラクターが必要だ。

 1980年代、1990年代に北極の氷が溶けて溺れるシロクマや、氷に包まれた南極の面積が縮小して棲処(すみか)を失うペンギンの映像がニュースでよく流れ、その後、レオナルド・ディカプリオやグレタ・トゥーンベリが地球温暖化の脅威を煽っているのは、〝感情に訴える〟というカバールのシナリオに添った展開だったわけです。

 2021年11月、ワクチン拒否者を説得できずに業を煮やしたクラウス・シュワブは、〝世界をリードする科学者、哲学者、思想家を招いて、人類を集合的な未来に導くためのグレイト・ナレティヴ(すばらしい物語)を共同制作する〟ための会議を開きました。

 そして、2022年の世界経済フォーラムでは、環境保護とパンデミック対策としての全人類言行追跡の必要性が強調され、〝悪のプーティンvs 英雄ゼレンスキー〟というナレティヴにも焦点が当てられました。ロシア・ウォー・クライムズ・ハウス(ロシア戦争犯罪展示館)はフェイク・ニューズのエキスポで、ディープステイトがでっちあげた偽旗(にせはた)工作の犯罪が、〝ロシアの犯罪〟として展示されていました。

 そして、展示館を取材するフェイク・ニューズの記者たちは、一様にロシアへの怒りを露わにして、ウクライナに同情し、やけに感情的になって ロシアを批判し、ウクライナへの支援を呼びかけていました。

 これは、まさに、第1次世界大戦のときに開発され、以降ずっと使われてきたマインド・コントロールのためのサイオプ(心理操作作戦)です。

 アメリカでは長い間、自国民にサイオプをしかけてはいけない、と、法律で定められていました。しかし、2012年、オバマ政権が、外国のテロリスト向けに行っている偽情報によるサイオプを国内で使用してもいい、という法律を通しました。

 おかげで、それまでは単にカバールに都合のいい情報のみを流していた大手メディアが、堂々とフェイク・ニューズを流して、カバールのゴールを達成するためのサイオプをアメリカ国内で仕掛けるようになりました(オバマがこの法案を通そうとしていることを最初に伝え、CIAを批判したマイケル・ヘイスティング記者は、車が突然炎上して謎の死を遂げています)。

 本書では、主にここ数年の間に大手メディアが伝えたフェイク・ニューズの実態を、内部告発者の証言や情報公開法で開示された証拠などを元に検証していきます。偽情報の裏に隠された真実が見えると、カバールの企みも見えてきます。

以上