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14 巡礼21日目 - ボロボロの足でレオンに到達

この巡礼記13までは、1話にある巡礼宿からつぎの巡礼宿までの話を書いていたが、ネット検索をしても資料が乏しく当時のことを思い出すことができないので、この14からは、エピソードの比較的はっきりしている話を取り上げたい。

巡礼者証明書をみると、サンジャン・ピエド・ポーからサンチャゴまで764キロで、本日のレオンからは残り320キロ。21日で全行程の半分以上を踏破した計算だ。

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Googleマップをみると、農耕地となった平原を延々と歩いているようだ。前回取り上げたオンタナスからこのレオンまでは距離にして144キロらしい。毎日20キロ弱とゆっくりと歩いていたようだ。

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巡礼者証明書の左上にある巡礼宿がオンタナス、右上にあるのがレオン。間には7つの巡礼宿スタンプが押されている。ネット検索をしてみたが、思い出を呼び覚ます写真や資料はなかった。残念。

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レオンについた日は、巡礼をはじめてすでに3週間が過ぎていた。早いものだ。

その日も左足を引きずるようにして町に入った。パンプローナ、ブルゴスより大きな都市であった。

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ネット検索しても出てこないが、多分その日泊まったのは、街中にあった公営の巡礼宿だった。

市の予算削減のためにこの公営の巡礼宿は近日閉鎖されるという書き込みがあった。コロナが始まるまでたくさんの巡礼者が毎年このカミーノ・フランシスを歩いている。そして市営の巡礼宿も近年たくさん作られたようだ。そしてコロナが始まって巡礼者が歩けなくなり潰れたところも多いと聞く。

さて、レオンの巡礼宿に到着して管理人に聞くと、大きなデパートがあると言う。チェックインしてすぐに向かった。このデパートだと思う。

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最上階がアウトドア用品専用になっていて、靴コーナーも大きなスペースを占めていた。トレッキングシューズだらけで、もしかしたら巡礼者を意識した品揃えにしていたのかもしれない。

・その日も17キロ歩いて足は痛みでボロボロだった

・そこにあったサイズの合いそうなトレッキングシューズをすべて履いてフロアを歩いてみた

・その中に一足だけ雲の上を歩いているような履きごごちになる、ソロモンのミッドカットのトレッキングシューズがあった

・100ユーロしたが迷わずそれを選んで買ってその場で履いた

・それまで苦しめられたナイキのテニスシューズは迷わず店員さんに捨ててもらった

・去り際、靴コーナーを担当していたファンと名乗る店員に握手を求められた

・多分、彼はぼくがどんな状況にそれまであったか事情はよくわかっていたと思う

・ぼくの頃でもサンチャゴまで最低100キロを歩いた人が94,000人いた。300キロ手前のレオンを通過するぼくのような靴のせいで足にトラブルを抱える人も多かっただろう。そんな人がこの靴コーナーを訪ねてくる確率は高そうだ

さて、前おきが長かったが、そのとき買ったのがこのシューズ。ソロモンもデザインがどんどん変わっていて、もうこのタイプは存在しない。この靴に出会ったおかげで左足の痛みはほぼ消え、それ以降のぼくの歩きは劇的に変わった。多分、翌年2006年の春の熊野古道巡礼でも大活躍してくれた。

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つづく