
現代の大気中CO2濃度は生命維持に危険なレベル
C.B・ソリントン
2017年5月13日
地球の過去5億5千万年の大気中CO2濃度と地球の平均気温。
二酸化炭素濃度はBrener (2001)、気温はScotese (2001)より出典: www.geocraft.com.
Boucot et al. (2004)も参照。
参考文献は記事下部をご覧ください。
画像引用元:The Consulting Geologist
この2週間ほど、地球温暖化の話題から離れられずにいる。振り向くたびに、一般に言われている「人為的地球温暖化(AGW)」が信じられない理由がまた増えているような気がする。今、私は、現在の大気中の二酸化炭素濃度が、地球上の生物にとって危険なほど低いというデータに遭遇した。
過去の記録
実際、氷河の氷床コアや海洋堆積物から得られる過去5億5千年の平均気温と大気中の二酸化炭素濃度をプロットすると、この記事の冒頭に示したようなプロットが得られるだろう。このプロットから、約5億4000万年前、大気中の二酸化炭素はほぼ7000ppmでピークに達していたことがわかる。現在の400ppmという僅かな数値にヒステリーを起こしていることからすると、このような高濃度の二酸化炭素は、当時としては驚異的な大気加熱を引き起こし、生物にとって極めて有害であったに違いありませんね。
しかし、当時の平均気温は約22℃と、現在の世界平均気温の約14℃より8℃ほど高いだけだった。この大気中CO2のピークは、生命にとって有害どころか、地球がこれまでに経験したことのない生命の大噴出、古生代カンブリア紀の「カンブリア爆発」と重なったのだ。このとき、私たちが知っているほとんどすべての動植物門が誕生したのである。このような "有害 "な環境は、私たちにとって願ってもないことであった。
このグラフから得られる重要な教訓は、カンブリア紀から現代まで、二酸化炭素の濃度は概して低下しているということです。古生代の石炭紀とペルム紀(3億7500万〜2億7000万年前)にはほぼ現代のレベルに達し、中生代の三畳紀とジュラ紀(2億5000万〜1億7500万年前)にはわずかに上昇する程度であった。その後、CO2濃度はほぼ一直線に下降している。現在の大気中の二酸化炭素の増加は、この長期的な記録から見れば、ごく短期的で観測不可能な一過性のものに過ぎない。大気中の二酸化炭素が長期的に減少している原因は、明白であるはずだ。その原因は、植物が二酸化炭素を石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料に封じ込め、地球の大気と生物システムから二酸化炭素を完全に取り除いてしまったことである。三畳紀とジュラ紀に大気中の二酸化炭素が増加したことは、私にとって謎であり、推測の域を出ていない。
なぜCO2濃度を高くする必要があるのか!
このことから、私たちは二酸化炭素の増加を恐れることはなく、植物の増加も期待できると結論づけることができる。しかし、大気中の二酸化炭素が減少してしまうと、大変なことになるということを、皆さんはご存知ないだろうか。生物学者によると、二酸化炭素濃度が500ppmを下回ると、植物が大きな被害を受け始めるという。以下のグラフは、Ehleringer et al.(2005)から引用したもので、二酸化炭素の増加による影響を考えてみよう。
CO2濃度増加による植物の質量成長への影響
しかし、百聞は一見にしかず。次のビデオは、2つのササゲの生長をコマ撮りしたものです。1つは常温のCO2(450 ppm)、もう1つは高めのCO2(1270 ppm)のチャンバーに入れたものです。
もし、CO2レベルが150ppm以下になったら、植物が大量に死滅することが予想される。上のプロットを見つけたNoTricksZoneのPierre Gosselinの投稿によれば、こうである。 「私たちは本当に絶滅の危機に瀕して生きたいのだろうか?それよりも、化石燃料を燃やして大気中の二酸化炭素を補充することに助成金を出した方が良いのではないか?
参考文献
Berner, R.A., 2001, "Modeling Atmospheric Oxygen Over Phanerozoic Time", Geochimica et Cosmochimica Acta, v. 65, pp.685-694.
Boucot, A. J., Xu, C., and Scotese, C. R., 2004, "Phanerozoic climate zones and paleogeography with consideration of atmospheric CO2 levels", Paleontologicheskiy Zhurnal, v. 2, pp.3-11.
Ehleringer, James R., Thure E. Cerling, and Dearing M. Denise, editors.大気中CO2の歴史と植物、動物、生態系への影響 "A History of Atmospheric CO2 and Its Effects on Plants, Animals, and Ecosystems.New York.Springer Science+Business Media.2005
Scotese, C. R., 2001, "Paleomap Project",