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初ZINE日誌
この春、EARS編集室として初めてとなるZINEを作りました。
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タイトルは、ESCAPE。
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思い立ったのは2月の終わりか、3月の頭。
ふんわり脳内に浮かんでいた自分の媒体作りは、
浮かんでは消え、の繰り返しを何年も続け、作りかけても目の前の仕事に追われてしまい、実行された試しがなかったので、今回は絶対発行まで漕ぎつけることを最優先事項にして、ZINE作りに取りかかりました。
そのために最初にやったことは、人に話すこと。
「カフェの本を作ろうと思ってるんです~」と掲載したいと思っていたお店の何軒かに軽くジャブを。
すると、せっかくならこういう本がいいんじゃないかと一緒に考えてくれました。
「ネットには情報があふれているから、完全コガちゃん目線のカフェの本とかのほうがおもしろいんじゃない?」と。
ふむふむ。たしかに。
それがたった一人の編集部員のわたしにとって編集会議になり、ZINE作りが本格的に始まった瞬間でもありました。
1人で取材と写真と原稿、校正を行うので、20日間で可能な掲載件数とページ数と決めて、潔くメイン特集は行きつけのカフェ5軒にしぼりました。
とにかく完成させるための掲載店の少なさです。
載せたい店はたくさんありすぎるから、それは2号目、3号目に残しておくことにしました。
東京に住むデザイナーとはZOOM会議を何度も行い、デザインの方向性を話し合いました。nice thingsのようなシンプルナチュラル系か、GINZAやPOPEYEのようなシティポップな感じか。どっちも好きな路線なので、個人のZINEだし(個ZINE…)、ミックスでいくことに決めました。
先の編集会議により、編集方針は“商業誌では書かないことを書く”。
書かないというより、消去法ではずされやすい情報といったほうがいいのかもしれません。タウン誌だと、店のメニューや内観が優先すべき情報になるのですが、このZINEの場合は行きつけの“わたし”だからこそ知ってる店主のこと、客側から感じる店の雰囲気などを重視して原稿を書き、雰囲気のある写真を選びました。
第三者視点の記者が原稿を書くとき、一人称をださないのが基本(と教わりました)。あえて、”わたし”を出し、店主の名前もフルネームじゃなく、ふだんの呼び名で書きました。“わたし”のフィルターを通して読んでもらいたいと思って。
でも、つい癖で“分かりやすい”写真や全体のバランスを考えてしまっている自分がいて、自由でいいはずなのにやっぱり既存ルールに引っ張られちゃう。職業病だなと思いました。
3月前半はZINE作りに没頭。昼間に取材に行き、夕方は家事。子どもを寝かしつけたあと、夜な夜なラフを書き、もがきながら原稿を書きました。
紙媒体は、原稿の文字数も写真枚数も制限があるし、決まったページ数の中で入れ込みたい情報を凝縮、選別しなければいけないので、いちばんトレーニングになるかもしれない。
WEBはこうやってダラダラ書いちゃうから。長く、難しくは誰でも書ける。短く、分かりやすく書くのが一苦労なんだ。
3月後半、制作期間が長くなってくると気合いも薄まってくるのが自然の摂理。自分もデザイナーもそれを感じていたので、またZOOM会議。ナイキのスローガンとかぶるけど「JUST DO IT」を合言葉にもろもろスピードアップ。「完成」に焦点をあて猛ダッシュ!!でもノーミスを目指しました。
3月中に入稿したかったものの間に合わず、4月1週目になんとか入稿…じゃなくて色校出し。届くまでに1週間。
売り本にすると決めていたから印刷の色は絶対見たいと思っていました。
よく色が沈んで失敗していたんです。時間とコストをかけることになったけれど、色校をだすことで裏写りや表紙の透け感をチェックできてよかったです。
で、本番の印刷へ。これが約10営業日かかる。つまり約2週間。
この時間、待てなさ過ぎて、本来なら印刷の仕上がりをチェックしてから情報解禁すべきなのに、すっごい早い段階で告知してしまいました。
#待てない女
ほんで、予定通り4月26日に手元に届きました。その日は別の原稿に追われていて、すぐ段ボールを開けれなかった…(笑)
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夜に友だちが包装の手伝いに来てくれて、夜0時までOPP袋入れに取り組みました。
4月27日に取扱店の一部に納品。取扱店=掲載店でもあります。リアクションを間近で見れて最高でした。
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納品が連休前のナイスタイミングでよかった!ここらへん、ぜーんぶ前職場の仕事が生きてる。制作から配本までやってたので、当時は大変に感じてたけど無駄なことはないな。
そして、4月29日と5月1日はZINEの販売会を行いました。
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販売会では、友人・知人だけでなく、初めましての方まで足を運んでもらって、とても誇らしいきもちになりました。
一緒に働かなくなると自然と疎遠になってしまうことが多いと思うのですが、自費出版を出したと聞きつけて、時間を割いて駆けつけてくれる先輩や、過去に一緒にお仕事させていただいた広報の方々がいて、
自分は本当に幸せ者だし、自分もお世話になった人にそうしたいと思いました。ギブアンドテイク!
(中には何の本を出したか分からないのに来てくれた先輩もいました…笑 マジありがたい)
ふだんは編集の仕事は完全裏方なので販売会という形でいろんな人とお話できて楽しかったです。販売会の日、どっちも雨で肌寒かったけど、わたしは一張羅で行きました(笑)
#はりきる女
写真も好きだけど文を書くのも好き。紙のページものの雑誌が好き。
自分の好きを見つめ直す機会になりました。
一方で、商業誌を続けていくことの難しさもひしひし感じました。
このZINEは、1号目で記念のような本に近いから、真価が問われるのはきっと2号目以降。2号目でも3号目でも何号目でも、手元に持っておきたい、かばんに忍ばせておきたい。そう思ってもらえる本を作れるようになりたい。
まだまだ修行の身。これからもJUST DO ITしていかなくては。
明日から滞っていた本業に戻ります(笑)がんばるぞー!
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