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お伊勢参り#4 坊主にして参ります

「坊主にしたい」。
夫が変なこと言い出した。
ほんとは旅の前日に刈りかけたものの、勇気が出なかったらしい。
その悔いを旅の途中で晴らそうとしている。

せっかくならお伊勢参りの前に丸刈りにしようと、旅行2日目の朝は床屋探しから始まった。この日は火曜日。Googleマップに載っている伊勢神宮あたりの床屋に電話しまくったが全滅。どこも定休日だった。

伊勢神宮の外宮(げくう)に到着するまで床屋を探し続けていたけど結局見つからず。そのままのヘアで参拝(マジでどうでもいい情報)。

前にお伊勢参りをしたとき、外宮と内宮の場所が結構離れていることに驚いた。結構離れている、とはクルマでの移動が必要な距離感。歩いて回れると思ってたもんだから、なかなかの衝撃だった。

今回が初めてのお伊勢参りの夫にそのことを話すと同じように驚いていた。お伊勢参りの計画を立てて初めて知る情報だよね。
ネットで調べたところ、参拝の順番は外宮→内宮。われわれも外宮からお参りに。

1500年の歴史がある外宮。木の色のままの鳥居と新緑。映えの世の中だから、逆に派手な色がない世界が新鮮に見える。

衣食住と産業の守り神・豊受大御神(とようけのおおみかみ)が祀られている。


ベビーカーを使って参道を歩いた。砂利道でコントロール難しいから抱っこひもが良かったのかもしれない…。
お参りしてお守りを買うだけだから、滞在時間は短め。

次は内宮。そばにおかげ横丁と呼ばれる飲食店街(?)があり、食事や食べ歩きが楽しめる。


古めかしい建物と観光客がひしめくなかで私たちが飛びついたのが「牛鍋」の文字。朝ドラ・らんまんで万太郎とたけおが贅沢するときに食べるメニューではないか!
牛肉料理の老舗「豚捨(ぶたすて)」の暖簾をくぐる。

おかげ横丁にある「豚捨」。

中に入ると内装の雰囲気が余計に朝ドラのシーンを彷彿させた。あの時代の店はこんな感じだったんだろう。勝手に嬉しい。

牛鍋の文字に惹かれて入ったくせに、オーダーしたのは牛重と上牛丼。外宮で消費した体力回復のためにお上品な牛鍋より、丼をかきこみたくなった。こちらでは松阪牛のルーツである伊勢牛を使用しているらしい。

とろける脂がつやめく牛重。
丼の模様がかわいい。上牛丼。

地域クーポンを1.2万円分ゲットしていたので、いつもよりリッチな昼ごはんを食べることができた。

満腹になったところでいざ内宮へ。外宮の反省を踏まえて抱っこひもで挑む。正直、内宮はおかげ横丁があって歩く量も増えるから、こっちの方がベビーカーがよかったのかもしれない。参道は砂利道だけれども。

内宮。木々の背の高さから深い歴史を感じ取れる。
参道の途中で立ち寄れる五十鈴川。

伊勢といえば、言わずと知れた名物「赤福」。本店がおかげ横丁にある。内宮の参道そばにも支店があるけどせっかくなら本店で食べたいと夫。平日で列も短かく、少しの待ち時間で入ることができた。

夫と半分こしようと話して、赤福氷と盆を頼んだ。赤福氷は抹茶蜜がかかったかき氷でその中に特製の餡ともちが隠れている。盆は赤福が2つ載ったもの。
常温のお茶とともに運ばれてくる。さっとその辺に腰かけるような茶屋スタイルの店内で、みんな氷で涼んでいた。賑わう店内を見てコロナ禍終わったなぁと感じた。

赤福本店の向かいで赤福氷は食べられる。
赤福氷と盆。

かき氷を食べている間に盆をすべて夫に食べられてしまった!クソぅ!赤福は他のお土産屋でも買えるけど、本店仕込みの赤福はたぶんここでしか食べられないのにぃ!!氷をかき分けて(きっと)本店仕込みの餡ともちを噛みしめる。頭キーーン。だいぶ冷たい。でもおいしい。キーーーン。

赤福本店の近くに、というかおかげ横丁の中に床屋があるのを夫が発見した。コレはもうそういうことでしょう。内宮で坊主にしなさいっていうことでしょう。そんな解釈をして床屋に向かうと、またしても定休日。

コレはもう坊主にするなということでしょう!!!

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