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不機嫌になる時

ものすごく張り切って、とてもいい事を提案したつもりだったのに、周りのテンションが異常に低くて、一気に萎えてしまう事がある。前に住んでいた所では、もっと一緒に盛り上がれる仲間がいたのに、なんだかここは私の居場所じゃないなあ、と全てを否定したくなってしまう。そんなにやる気がないならもういいや、私も知らない、とへそを曲げて、提案した事をやらない方向の計画書を作り、送りつけた。

気分を変えよう、と台所に立ち、カレーを作り始めた。が、不機嫌なまま作っているせいか、朝の鶏白湯スープの残りを、何も考えずに牛肉入りのカレーの中にぶち込んでしまった。もやしや大根がカレーの中に浮かぶ。なんじゃこりゃ。味もイマイチ決まらない。やはり料理は不機嫌な状態で作ってはいけないなあ。

夕飯までだいぶ時間があったので、気分転換に少し早めのウォーキングに出た。歩きながら、YouTubeで楽しい話を聞いてるはずなのに、頭の中はぐるぐると考えが巡っている。色んな考え方の人がいて、それでいいじゃない。全部自分の思っている通りにはならないよ。というお利口さんと、あの人まであんなにやる気がないとは思わなかった、裏切られた気分、といつまでもヘソを曲げる頑固ちゃんが、ぐるぐる追いかけっこ。

しばらく歩いた所で、LINEが入る。よく考えてみたら、何とか出来そうな気がする。さっきの計画、また書き直してくれる?という内容だった。一気に頭の中のモヤモヤが晴れた。自分の思い通りになった、という喜びではなく、この人は偉いなあ、というスッキリ感。私は思いっきり不機嫌をぶつけたのに、しっかと受け止めて、難しい方を選ぼう、と自分の考えを変えられるこの人の器の大きさはすごい。ちゃんと今の私の居場所も、良いところじゃん。そう思えたら、不機嫌はシュッと消えた。

カレーはやはり娘から「なんかしょっぱくて辛い…」と不評だった。ごめんよ、不機嫌なカレーになっちゃって。少しずつ、自分で自分のご機嫌をとれるようになりたいな!

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