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鼻音化が難しい:韓国語学習記録

相変わらずNHKラジオ「まいにちハングル講座」を、日曜日の一週間分まとめて再放送時に聴き、テキストから単語や表現を暗記カードソフトAnkiに落とし込んで、日々くるくる暗記に励む毎日。それほど学習量や学習強度がないので、進歩は遅々たるものものだが、確実に口に出せる表現、ハングルで書かれたものを見て理解できる分量が増えてきたと感じる。


今回(5月19日放送分)で、「鼻音化」が扱われた。

この鼻音化、自分としては結構曲者というか、うまく発音できないもののひとつ。
ルールはわりと単純。

「ㄴ, ㅁ」の直前に口音終声(詰まる音の終声)[ㅂ, ㄷ, ㄱ]が来るとき、その口音終声はそれぞれ鼻音終声(はねる音の終声) [ㅁ, ㄴ, ㅇに発音が変化します。この発音変化も濃音化同様、この言語にしばしば見られる現象で、鼻音化と呼ばれています。(『まいにちハングル講座 2020年5月』、p. 58)

要は鼻音の前にパッチム[ㅂ, ㄷ, ㄱ](音としてはそれぞれp, t, k)がくれば、それらの調音点は変えずに鼻音化する、すなわち音としては「m, n, ŋ」になるというもの。

理屈としてはよくわかるがしかし、実際の発音は案外難しい。というのも日本語においても、「ん」の発音が直後にくる音の影響でさまざまに変わることはあるのだが、「"ん"が直後の音と同じ調音点の鼻音で発音される」。すなわち、

(肉まん、ピザまんの)「あんまん」の最初の「ん」は直後の両唇鼻音「ま:/ma/」に引っ張られて/m/の音になる。
(こしあん、つぶあんの)「あんこ」の「ん」は直後の軟口蓋破裂音「こ:/ko/」に引っ張られて/ŋ/の音になる。
(キミとか)「あんた」の「ん」は直後の歯茎破裂音「た:/ta/」に引っ張られて/n/の音になる。


一方韓国語の鼻音化は、直後の音はともかく、鼻音化するその音の調音点が維持される。例えば、"이것만"(これだけ)の場合、것の終音/t/は直後に만の/m/がくるから鼻音化して/n/になる。日本語だと、次に/m/がくるならその前の音も/m/になるのに・・・わざわざ/n/を発音して、さらに/m/を発音するとか、面倒じゃないか・・・と思ってしまう。というか実際うまく発音できない。これが「韓国語ネイティブにとって発音しやすいために起こる発音変化」と言われても、その発音しやすさがいまいち感じられない。

実際韓国語ネイティブはどう思っているのか、どうやって発音しているのか、こういう時、何かをすぐにきける講師がいるといいのだけど、と思う。

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