記憶
通勤中、リアム・ギャラガーとジョン・スクワイアの新譜をSpotifyで聞く。ああ、なんていいんだ。体中に響くのはこの音だったんだなと自覚する。高校生、大学生の時に毎日毎日聞いていたあの声。お腹の底から湧き上がる感覚。もう、なんか、泣いてしまう。リアムの声は私の重い背中を後押ししてくれる。
学生時代、2時間近くかけて学校に行っていた。それまで洋楽というものに興味がなかった私がハマったのはブラーとオアシスだった。
良いことがあった日も、嫌なことがあった日も、何もなかった日も、だるい日も。リアムの声はずっと鳴っていた。
今更ながら私にとってはこの音が日常だったんだと思い知る。このメロディーライン、ギター、昔の自分の気持ちの輪郭がはっきりしてくる度に涙してしまう。そうやって言葉にできないもどかしさを音楽に溶かしていたなあ、と。
まだまだ、生きなきゃ。
そんな気持ちにさせられた音だった。