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あざら子、4たびリプロ外来(以下略
やあ、大事なタイミングで腎盂腎炎なんて起こしたせいで、採卵できなくて抗がん剤開始が遠のき続けているアホなあざら子だよ。手術から何もできないまま丸二ヶ月経過しました(※繰り返すようだが、主治医には逐一確認とってスケジューリングしています、念のため)。
腎盂腎炎自体は、抗生剤を飲み始めたらあっさり解熱した。右の腎臓近辺が割としつこく痛かったのだが、それも飲み始めて4日くらいで改善した。意外と外来内服治療でも良くなるものなんだね。医師として良い経験をした。
というわけで、報告を兼ねて訪れた乳腺外科(本来は、エキスパンダー拡張が主目的である、たぶん)。腎盂腎炎になりまして、と言ったら主治医にギョッとされたのはつぶやきにも書いた通りだが、まあ解熱していたのでよし。問題は結局、スケジュール組み直しになってしまったことである。
もともと2月に採卵して、という予定だったのだが、これが狂った。選択肢としては、3月の月経周期まで待つか、ランダムスタート法という月経周期に合わせない手法を取るか。まあ、せいぜい2週間くらいしか変わらないのだが、乳腺外科的にすごく急ぎたいなら2週間でも早い方がいい。
というわけで燻し銀ドクターに、「実際問題、抗がん剤はどれくらいまで待てるものですか?」と、「腹割って話そうぜ」みたいなノリで問いかけてしまった。なぜかというと、燻し銀ドクターがすごくこちらの妊孕性温存を心配してくれていて、スケジュールを全然急かしてこないからである。本当に急かさなくていいのか、それとも本当はチャチャッと始めちゃいたいけど言いづらいのか、よくわからなかったのだ。デリケートな問題なので突っ込みづらいのはわかるのだが、何しろ動じる気配を漂わせないあざら子なので、もうここははっきりきっぱり言って欲しい。
燻し銀ドクターは何とも渋い顔をして、「はっきりしたデータはないが、まあ一般的には2〜3ヶ月。ただ、自分のこれまでの体感だと、GWくらいまでは待てると思う」とのことであった。
ひとくちに「抗がん剤を使う」と言っても、患者によってその意味合いは実はさまざまである。現在はっきりとあるがんを少しでも小さくしたい場合(術前化学療法もこれに該当することが多い)、手術後に「たぶんがんは取りきれたと思うけど、細胞レベルで残ってるリスクがあるから、その残ってるかもしれないがん細胞を叩きたい」という場合。前者の場合はのんびりしてる暇などない。なぜなら今この瞬間にもがん細胞は増殖しているので。ただ、あざら子の場合は後者である。あるかないかわからないけど、あるかもしれないがん細胞を念のため退治しておきたいパターン。これはそこまで急がなくてもいい(だからこそ妊孕性温存治療に踏み切れたわけでもある)。この「急がなくてもいい」の加減は難しい。あざら子はこの辺全く専門ではないので想像するしかないのだが、結局患者のサブタイプとか進行度合いとか、あとは主治医の主義信条とかがごちゃ混ぜになって決まるものなのだと思う。もちろん、明確に「ここまで」というエビデンスがある場合は、それに従うのが当然ではあるのだが。
まあそんなわけで、「(※渋い顔込みで)最長GWが限界」という回答を手に、あざら子はまたもリプロ外来に向かう羽目になったわけである。もうなんか電話だけで相談終わらせたい。そんなん無理なんですけど。
今日の担当は、初回に看護師さんがやたらめったら「早口ですよ」と警告してくれた先生であった。いや、早口だけど、そんなにわかりづらい感じもないし、割と優しそうな先生なんだけども。
ひとまずは体調確認。産婦人科の先生なので、腎盂腎炎が面倒くさいことはよくよくご存知である。もう全然平気ですと報告したらニコニコしてくれた。優しい。
そして本題のスケジューリング。ランダムスタート法にするか、3月の周期まで待つか。一応、論文ベースでは、月経周期に合わせた通常の手法でも、ランダムスタート法でも、採取できる卵子数には大きく差は出ていないらしい。なのであざら子の好きなようにして良いと思うと。なるほど難しい。でも、時間的に余裕があることが確認できたなら、通常のやり方でやってもいいんじゃないかね。休みが延びることだけがゲロ吐きそうなほどつらいけど。給料!!! そろそろ基本給が天引きを下回らないか心配になってきた。そうなるとどうなるんだろう。後日追加徴収されるんだろうか。閑話休題。
というわけで、あざら子は3月の周期を待つことにした。あと、なんか今回の先生は「2ヶ月連続でやるなら周期に合わせた方が……」とおっしゃるので、「前回、卵巣が腫れたりするので2ヶ月連続はやりませんって言われたんですけど、2ヶ月連続でできるものなんですか?」と思わず聞いてしまった。どうも、卵巣が腫れる場合もあるので、できないこともあるけど、エコーとかで別に問題なさそうなら2ヶ月連続もできなくもないらしい。話がちゃうやんけ。いや、あざら子は2ヶ月連続はさすがにやりたくないんですけど。気になってしまったもので。まあ、この辺の2ヶ月連続の許可を出すかどうかは、医師の価値観による部分なのかもしれない。
そんなわけで、アホなタイミングで腎盂腎炎なんてなったので仕切り直しとなったが、来月には採卵できる見込みとなった。膀胱炎の原因には心当たりありすぎるので、しばらく気をつけようと思います。あと降って湧いたニート期間はアルバイトを探そうと思います(職場には急遽復帰を断られた)。