溢れる感謝を伝える『くれる』
お読みいただき感謝です。E AND I CREATIONSの遠藤です。ちょっと自分を見つめる期間中として、お仕事以外の思考の整理にnoteを利用しています。
授受表現「あげる・もらう・くれる」って知ってますか?
日本語教師の勉強を3年ぐらいしていました。学校で教わる国語とは全然違うアプローチで勉強します。日本語よ、文法むずい系よ。その中で授受表現「あげる」「もらう」「くれる」が3種類存在します。どの言語にも授受表現があり英語で言うと「give/take」とかです。「give/take」=「あげる/もらう」はまあわかる。方向性があるからその方向性(主語と目的語)が分かれば表現できます。
あれ?「くれる」って・・・
とその前にもう少し私が勉強したことにお付き合いください。
授受表現には「もの」の授受表現と「恩恵」の授受表現があります。
「もの」の授受表現「あげる・もらう・くれる」
私は 佐藤さんに 本を あげました
私は 佐藤さんに 本を もらました
佐藤さんは 私に 本を くれました
「恩恵」の授受表現「てあげる・てもらう・てくれる」
私は 佐藤さんに 勉強を 教えてあげました
私は 佐藤さんに 勉強を 教えてもらました
佐藤さんは 私に 勉強を 教えてくれました
見ていただけるとわかる通り、あげる、もらうは対向している言葉なです。「くれる」は私のことを話しているのに「私」が主体にならない
ここが日本語を教えるときの難しさなんです!!日本語で説明できないもどかしさがモヤる案件です。
「私に」がないと違和感
佐藤さんは山田さんに本をくれました(?)
佐藤さんは山田さんに勉強を教えてくれました(?)
これは誤用です。「くれる」には「私に〇〇をくれたorしてくれた」という
「くれる」は感謝を言いたい、感謝に溢れた言葉なんです。
佐藤さんは本をくれました(「私に」省略可)
佐藤さんは勉強を教えてくれました(「私に」省略可)
前提で「私に」があるからなんですね。してくれた相手に感謝を言いたいときに使う言葉なんですね。
例えば、あの曲
これがフツーに[母さんが夜なべをして手袋編んだ]だと急に日常になります。くれた〜♪が付くだけで感謝が溢れて止まりません。そしてお母さんの愛も見え隠れします。
大谷選手のMVPインタビュー
と感謝が溢れると自然に使ってしまいますね。
みなさんフツーに使ってると思いますが、意識するともっと感謝が伝わっちゃうんじゃないかなと思います。
つまり、私の中の溢れる感謝を伝える言葉『くれる』素直に直球に使える日本語なんですよ。