
確率常に2分の1『かも』
お読みいただきありがとうございます。E AND I CREATIONSの遠藤です。日本語教師になるため、日本語の勉強していました。日本語教育ならではの言葉もありますが、日本語教育的な分類も含めてお読みになってください。
モダリティ表現
日本語教育の勉強をしてまして、日本語指導をするときにどんなアプローチがいいか考えます。「モダリティ」という話し手の気持ちや感情を表す表現があります。
推量「だろう、そうだ、ようだ、かもしれない」
伝聞「そうだ、らしい」
確信「違いない、はずだ」
願望「〜たい、ほしい」
命令・禁止「〜な、〜しろ、〜なさい」
義務・必要「なければいけない、ならない」
勧め「〜たほうがいい、〜るほうがいい」
他にもありつつ、本日は『かも』に注目したいと思います。
『かも』の可能性「可能性」は常に50%なんです。
天気のこと
「明日、雨かもしれない」
この文だと何%ぐらい雨と思いますか?
これを否定形を使うと
「明日、雨じゃないかもしれない」
この文だと何%ぐらい雨と思いますか?
「明日、雨かもしれない」
「明日、雨じゃないかもしれない」
この二つを並べるとどちらの確率も50%ぐらいになりませんか?
では次に
「私、女優になれるかもしれない」
「私、女優になれないかもしれない」
「私、富士山に登るかもしれない」
「私、富士山に登らないかもしれない」
どっちも可能性があるような気がしませんか?「かもしれない」は可能性を50%にしてくれる実に便利な表現なんです。
I have a dream(私には夢がある)
例えば、みんなそれなりの夢があります
「パン屋を開店したい」「独立起業したい」「宇宙の旅に行きたい」
などたくさんの夢があります。希望です、夢です。現実を考えるとちょっと・・・となりそうですが、そこにこの『かもしれません』登場!
その夢に『かもしれない』をつける
「パン屋を開店するかもしれない」
「独立起業するかもしれない」
「宇宙の旅に行くかもしれない」
すると『可能性』が急にあらわれるのです!
否定にしたとしても
「パン屋を開店しないかもしれない」
「独立起業しないかもしれない」
「宇宙の旅に行かないかもしれない」
なんか不思議と「する・しない」よりも、可能性もあるのではないかと錯覚します。
「かも」に隠れている『可能性』
「かも」に隠れている『可能性』は、できるかも・できないかもの両方の可能性があるのです。確率二分の一にするとちょっとやる気が湧きませんか?
そして「かも」にはもう一つ魔法が。
「はずだ・ちがいない」からの解放です。
「あの人が振り向いてくれるにちがいない」「私は間違わないはずだ」
それを「かも」に変えると・・・
「あの人が振り向いてくれるかもしれない」「私は間違わないかもしれない(間違うかもしれない)」
急に軽やかになりませんか?肩の力、簡単に抜きましょうよ。
つまり、圧倒的事実には使えないのですが、ちょっとした未来に「かも」のテイストを入れて軽やかにハッピーに可能性を付け加えませんか?
「できない・・・できない・・・」と落ち込んでしまったら
「できるかも・・・できるかも!」と可能性を追加してみてください。
何せ確率50%!夢が叶っちゃうかもしれませんよ!!
