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【戦評】岸孝之“圧巻の”危機脱出。小郷裕哉“キャリア初”V打~10/8○楽天4-1日本ハム

キャリア初、小郷10球撃ち!

今季対戦成績9勝9敗1分で迎えた日本ハム21回戦。
両軍のスコアボードが動いたのは4回だけという展開だった。

6安打5四球を記録した楽天打線は、初回1、2番コンビが連打で応戦。
毎回得点圏に走者を送り込み、今季まだ1勝どまりの相手先発マルティネスを苦しめた。

しかし3回までは粘投に遭い無得点。
チーム得点圏打率は10月に入り.179とすこぶる低迷。
この傾向が本戦も続くのかとハラハラしたが、4回に一挙4点を入れている。

短長4安打に2四球を集中させた4回は、先頭・銀次の左安、田中和のフェンス直撃左越え二塁打で始まった。

先制決勝打は、無死3,2塁で7番・小郷の泥臭い中前ポテンヒット。

立て続けのカットボールでファウルを打たされ3球目で1-2と追い込まれた小郷。しかし、そこからの粘りが見ごたえあった。

マルティネスの繰り出す4シームとチェンジアップの緩急投球。
それにめげることなくくらいつき、10球目を執念で中前へ運んだ。

小郷が1打席で相手投手に10球以上を投げさせたのは、キャリア通算80打席で初である。

その後の2死満塁、2番・鈴木が押し出し四球で2点目。

なおも続く満塁、3番・浅村による二遊間を射抜く中前行きで2者生還した。今季打点を93に伸ばし2位・中田翔に3打点差をつける活躍が、マルティネスKOの一打になっている。

先発・岸は7回途中4安打1失点で今季3勝目。

楽天移籍後、札幌ドームでは6試合3勝0敗、防御率1.07だった好相性も快投を後押ししたか、3試合連続のQSをマーク。今季最多124球の熱投になった。

岸が1試合120球以上投げたのは、和田と投げ合い7回4失点だった昨年7/3ソフトバンク戦以来。

これでチーム成績は3位、95試合46勝45敗4分の貯金1。

各種戦績は、直近10試合4勝5敗1分、10月3勝3敗1分、日本ハム戦10勝9敗2分、ビジター19勝23敗3分に。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと6.5、2位・ロッテと5.5、4位・西武と1.5、5位・日本ハムと4.0、6位・オリックスと9.5になった。

◎両軍のスタメン

楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(三)、3番・浅村(二)、4番・島内(指)、5番・銀次(一)、6番・田中和(中)、7番・小郷(左)、8番・下妻(捕)、9番・辰己(右)、先発・岸(右投)

日本ハム=1番・西川(中)、2番・平沼(遊)、3番・近藤(指)、4番・中田(一)、5番・大田(右)、6番・渡邉(二)、7番・杉谷(左)、8番・樋口(三)、9番・清水(捕)、先発・マルティネス(右投)

◎試合展開

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得点力不足のオクトーバー

安打四球を効率良く集めた4回の4点劇は素晴らしかったが、10月に入ってからの楽天の攻撃力不足、得点力不足は依然と続いている。

この3連戦はいずれも一桁安打だった。
1試合平均13.6を記録する塁打も、この3連戦は8.7。
こちらも一桁に終わっている。

10/6(火) 3点 8安打(7単打、1二塁打)
10/7(水) 2点 8安打(7単打、1二塁打)
10/8(木) 4点 7安打(6単打、1二塁打)

楽天のチームOPSは.751。
パリーグ1位の数字で、他球団から頭2つ分ほど抜き出ている。

しかし、月間OPSを調べると実情は異なる。
良かったのは8月まで。月を追うごとに下落傾向が続く。

6月 .836
7月 .779
8月 .765
9月 .685
10月 .714

10月は今季最大の長打力不足に陥り、そのためOPSも上向かない。

長打率.363も、純粋な長打力を診るISO.109も、いずれも月別最低値。
ちなみにシーズン値は・・・(続く)

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