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【戦評】光った新人の活躍劇も、冴えない投打の主軸~9/3●楽天2-3ソフトバンク

5安打2打点。光ったルーキーの躍動

上位2強との6連戦の初戦。
投げるべき人がしっかり投げず、打つべき人も打たない淡泊なゲームになった。

対照的に光ったのは新人の活躍だ。
スタメン出場した渡辺佳、辰己、小郷、太田は5安打2打点の活躍。
(太田のみ無安打)

3点を追う終盤8回は見せ場になった。
球数少なく完封ペースを続けていた敵軍先発を引きずりおろすKO劇を演出。
辰己、小郷が高橋礼から球団史上初の『新人2者連続ホームラン』を放った。

辰己は高橋礼との相性を活かし、これで対戦成績は12打数6安打、1本塁打、4三振、1四球になった。

小郷プロ1号は『打球角度19度』の弾丸一直線

小郷のプロ1号には心底驚いた。
というのは、ローボールのシンカー撃ちは、打球角度なんと19度。
低弾道の弾丸ライナーがそのままスタンドに突き刺さる劇打になった。

当方は2017年から中継で紹介されるトラックマンデータを出来る限り記録集計している。
その手持ちデータの中でいえば、この小郷19度プロ1号は、楽天の日本人打者が記録したホームランの中で最も角度の少ない一発になった。
(外国人を入れると2017年8/5ロッテ戦でのアマダーの涌井撃ちが16度)

9回には1死後、ルーキーが再び躍動。
渡辺佳、辰己が連打で1死2,1塁を作り、相手守護神・森を慌てさせた。
実況席の山下末則アナ、解説・若菜嘉晴さんにも、前半戦の逆転イーグルスを思い出させる局面を作った。

岸5回3失点、クリーンアップ無安打

しかし、追撃及ばず。

やっぱり、投打の主軸が活躍しなければ、勝てるはずがない。

先発・岸は5回3失点。
2発のホームラン攻勢に泣いた。

3番・浅村、4番・ブラッシュ、5番・銀次のクリーンアップは音無し。
1併殺を含む9打数0安打、1三振、1四球、1死球に終わった。

同日他球場の結果も、楽天にとって最悪。
2位・西武はオリックスを5-1で降し、4位・ロッテは石川の好投で日本ハムから2-0で勝利。
上との差はそれぞれ開き、下との差は縮まるかたちに。

これにより、ゲーム差は1位・ソフトバンクと5.5、2位・西武と4.5、4位・ロッテと1.0、5位・オリックスと4.0、6位・日本ハムと5.0になっている。

成績は3位、124試合61勝59敗4分になった。

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勝機を逃した8回の絶好機

最大の勝機は、8回にあった。

1死後、辰己、小郷の2者連発で1点差へ。
工藤監督はいてもたってもいられず、継投へ。
楽天の反転攻勢を封じるべく、二番手はモイネロが出てきた。

しかし、そうはさせなかったのが、代打・下水流だ。
左投手打率.303と左腕に強い移籍組が、、、

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