【試合評】 チームを奇跡のCS進出へ導く伝道師アマダーの活躍は本物か?!~2016年8月3日○楽天イーグルス6-1オリックス

ゲーム差3.5を僅か8日間で縮めた楽天の逆襲

楽天が初回に3番・今江タイムリー、アマダー3ランで今季最多4得点を取ると、3回にはウィーラーによる20本2ラン。相手先発左腕・山田を序盤で完全攻略すると、7回途中まで投げた先発・釜田は2回以降毎回走者を出しながら要所を締める燻し銀の103球。投打かみ合った楽天が6-1で快勝している。

7月26日には3位とのゲーム差が今季最大13.5に広がったイーグルス。しかし、本戦終了時には10.0である。通常、約3ゲーム差を縮めるには1ヵ月必要ともいわれるプロ野球で、イーグルスは3.5を僅か8日間で詰めることができた。

3位とのゲーム差10.0を残り50試合でひっくり返し、CS進出する。普通に考えれば、この作業は依然として厳しい。その可能性は、確率的に言えば、ほぼほぼゼロに等しいのだろう。

しかし、3位ロッテが直近18試合6勝12敗の成績。まるで昨年夏に大幅失速した西武を思わせるようなハイスペースで調子を落としているのだ。

ロッテは前半戦の好成績支えた自慢のリリーフ陣が壊滅状態に陥っている。藤岡が6月12日に左肘靱帯損傷で1軍登録抹消になったのを皮切りに、7月2日には右肘の張りで内が戦線離脱、7月30日には調子の上がらない松永を2軍行きにすると、翌31日には抑えの西野が右肘負傷で2軍調整へ、8月3日には大谷がシーズン絶望の右膝内側側副靱帯損傷でいなくなった。

今季リリーフ25試合以上投げている7人中、実に5人の短期間集中離脱劇。この相手方の事情を考えると、楽天が10ゲーム差を追いつき追い越せの可能性も、それなりに残されているような気がしてくるのだ。

奇跡を信じたくなるアマダーの局地的な善戦

そんな夢を見ることができるのも、アマダーによる局地的な好活躍があるからだ。

7月27日ソフトバンク戦(○E6-2H)では先制点の起点を担った右中二を含む2安打、この試合は3外国人が7安打3得点4打点の活躍だった。7月30日ロッテ戦(○E5-4M)では敗色濃厚の9回、代打起用での来日1号は起死回生同点2ラン、チームを敗戦の危機から救った。

8月2日オリックス戦(○E2x-1)では8回4安打1失点と好投する西から9回先頭打者で代打起用され、その後のサヨナラ劇の口火を切るシングルヒットを弾き返すと、本戦では1点を先制した初回、先発・釜田を勇気づけ試合の主導権を握る、左翼ポール際への特大2号3ランを一閃した。

アマダーは、チームを奇跡のCS進出へ導く伝道者になっていくのか?! 今後、そのことに注目していきたい。

両軍のスタメン

オリックス=1番・西野(二)、2番・安達(遊)、3番・糸井(右)、4番・T-岡田(一)、5番・モレル(指)、6番・小島(左)、7番・中島(三)、8番・若月(捕)、9番・駿太(中)、先発・山田(左投)

楽天=1番・岡島(右)、2番・三好(遊)、3番・今江(三)、4番・ウィーラー(左)、5番・アマダー(指)、6番・銀次(一)、7番・藤田(二)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(中)、先発・塩見(右投)

5位6位転落阻止のオリ戦2連勝

ロッテとの差を詰めることができた点も朗報だが、最下位オリックスとの3連戦で3連勝の可能性が出てきた点も大きい。

というのは、、、

※この後、アマダーに待ち受ける洗礼、オリ若月を攻略せよ、釜田の投球分析などについて書いてます。

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