【試合評】 凡事不徹底。チームは外国人先発で10連敗~2016年7月20日●楽天イーグルス3-9日本ハム
地方球場に四苦八苦のブリガム
先発ブリガムが5回7失点。柔らかすぎる帯広のマウンドにアジャストできず、8安打4四球1死球を許した。
降板後のブリガム、ガックリ肩を落とし、「自分のこれまでのキャリアの中でもここまで苦しい結果は初めてかもしれない。ストライクを取りにいっても、思うようにとれなかった」と落胆の色を隠せない敗戦の弁...
この球場は昨年7月15日、ソフトバンクのバンデンハークも苦しんでいる。5回3失点にまとめたが、5四球と制球難。ブリガムも同様、踏み出した左足が滑るシーンが何度もあり、立ち上がりからコントロールに苦しんだ。
1回、1番・西川、2番・田中賢にいきなりの連続四球。両人のバットは1度も動くことがなかった。無死2,1塁で3番・陽。その初球もボール。ここまでの10球中、ボールは実に9球を数えるという異常事態だった。
この後、足で揺さぶられる。2塁走者・西川、1塁走者・田中賢が重盗。しかし、足立の強肩で西川を3塁で刺す。1アウトを取ったのも束の間だった。3番・陽に左前へ弾き返され、先制点を献上している。(楽0-1日)
両軍のスタメン
楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・ペレス(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・今江(三)、6番・銀次(一)、7番・フェルナンド(中)、8番・足立(捕)、9番・三好(遊)、先発・ブリガム(右投)
日本ハム=1番・西川(左)、2番・田中賢(二)、3番・陽(中)、4番・中田(一)、5番・大谷(指)、6番・レアード(三)、7番・岡(右)、8番・大野(捕)、9番・中島卓(遊)、先発・吉川(左投)
味方得点直後の失点が多いブリガム
1点を追った楽天は直後の2回表、8番・足立のタイムリーで同点に追いつく。試合は振り出しに戻ったが、ブリガムが味方得点直後の2回裏に失点。先頭打者死球で出した走者に、9番・西川のタイムリーで勝ち越しのホームを踏まれた。(楽1-2日)
味方得点直後の失点と言えば、楽天は5回裏も同様だった。
表の攻撃、イーグルスは4番・ウィーラーの同点二塁打、5番・今江の移籍後初の1号ソロで逆転に成功していた。一転、1点をリードする試合展開になったが、直後の裏、ブリガムが1四球1失策も絡めて、5番・大谷翔平の決勝3ランなど長短打4本の集中砲火に遭い、5点を失った。
ブリガムと言えば、4月14日ロッテ戦のにも味方が得点を奪った直後に3点を吐き出していた。5月5日ロッテ戦でも味方が点を叩き入れた直後の3回表に1失点。これで先発での20失点中、その半数に当たる10失点は味方得点直後に奪われたことになる。これでは自らに白星がつかず、チームが負けてしまうのも止むを得ない。
終盤、敗戦処理に入った西宮、石橋も各々失点し、結局、3-9の大敗を喫し、後半戦2連敗のスタートになった。
これでチーム成績は83試合34勝47敗2分の勝率.420、借金は13へ。
各種戦績は、7月5勝7敗、日本ハム戦3勝10敗、ビジター戦15勝27敗1分、敵地デーゲーム5勝15敗1分、地方球場2勝6敗としている。
10試合ぶりにチーム二桁安打。明暗分かれた銀次と岡島
今季最長の10試合一桁安打を解消する11安打を放ったイヌワシ打線。しかし、選手個々では明暗分かれる形になっている。
「明」は6番・銀次だ。今季初の4安打、今季2度目の猛打賞を記録した。この2連戦の初戦は合計6球4打席凡退と淡泊なバッティングが目立ち、枡田の叱咤激励効果が消えてきたかな...と少し心配になったが、なんのその。
本戦では吉川のいずれもスライダーを仕留める右安、左安。白村、鍵谷というリリーフ投手からはいずれも145kmストレート撃ちの中安、右安を弾き返し、スプレーヒッターぶりを誇示した。
完全復調を指し示すかもしれない、全てが貴重な安打になった。
銀次にとって吉川は、通算対戦成績35打数13安打、4二塁打、4三振、3四球の打率.371と得意の左腕だ。そういう好相性もあったのだろうが、2本とも良くスライダーを弾き返した。というのは、今季の銀次が苦しんでいるのは、中でもスライダーを含む曲がる球を打てていないからである。
下記に相手投手が銀次に投げ込んできた球種割合と、銀次の球種打率をグラフ化してみた。
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