【試合評】「もう絶対に負けられない!!」 楽天ナインの執念がみせた風雲急の8回「奇跡」同点劇!~8月30日△楽天8-8西武
22時越え、雨中感動ドラマの同点劇!
発車のベルが鳴り響くなか、閉まりかかるドアに向かって猛ダッシュ。
ほんの隙間から、ひょいと身を潜り込ませていく。
同点のホームに滑り込んだオコエの走塁は、まさにそんな感じ。
西武20回戦は、朝の通勤電車に間一髪で間に合った企業戦士のような、ギリギリの雨中同点劇になった。
本戦負ければ今季初の3位に転落し、首位ソフトバンクが日本ハムを降すとホークスにマジック18が点灯するという「もう絶対に負けられないゲーム」。
連敗は伸びに伸びて再び6を記録し、もう何が何でも止めなければならない瀬戸際だった。
「(前半の貯金があるからと)なあなあにしていた部分があった。本気で悔しいと思わないと、始まらない」
「打破するのは自分たち。誰も助けてはくれない。どれだけ一人一人が勝ちたいと思っているか。キャプテンとして(勝ちたいという思いは)強く持っています」。
この日の朝、スポーツ新聞には、前日の試合で同点打を放った嶋基宏の「悲壮の決意表明」が踊っていた。
そして臨んだ20回戦だった。
両軍のスタメン
西武=1番・源田(遊)、2番・森(指)、3番・秋山(中)、4番・浅村(二)、5番・山川(一)、6番・外崎(右)、7番・呉(三)、8番・岡田(捕)、9番・金子侑(左)、先発・岡本洋(右投)
楽天=1番・オコエ(右)、2番・岡島(左)、3番・ウィーラー(三)、4番・ペゲーロ(指)、5番・銀次(二)、6番・島内(中)、7番・枡田(一)、8番・嶋(捕)、9番・茂木(遊)、先発・美馬(右投)
2ヵ月ぶりの初回3点先制劇
先手を取ったのは、楽天。
思いのたけをぶつけた主将の激白が、ナインの闘志を奮い立たせたのか、初回に幸先良く3点を先制する。
初回の先制3得点以上は、開幕23試合、6月30日ソフトバンク戦(○E4-3H)以来、2ヵ月ぶりになった。
1番・オコエが死球出塁した相手先発・岡本洋の立ち上がりを攻めた。
貰った無死1塁を得点を先制点にするべく、ここで梨田監督が2番打者に今季2度目のバント作戦を指示(※)。
今季初の2番に入った岡島による初球きっちり転がした三犠が、バント処理した三塁手・呉の悪送球を誘った。
その送球は一塁手がジャンプしても取れないほどの大暴投。
抜けた大失投は右翼ファウルゾーンへと抜け、2塁を蹴ったオコエは3塁も蹴り、一気にホームへ。
慌てて処理に向かったライト・外崎は捕球するだけ。
バックホームは来ずという、オコエの俊足も光る悠々の先制劇になった。
(楽1-0西)
※・・・2番打者のバント作戦1度目は、、、
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