【戦評】辛島航「一世一代」のベストピッチ!~4/2○楽天3-1日本ハム
吹雪で22分間の中断。異例づくしの東北開幕戦
試合開始時の気温は2.5度。
驚くことに、4月なのに打席に立つ主将の息がはっきりと白い。
今年の東北開幕は、2月に逆戻りしたかのような雪降りの寒空で開催され、吹雪で22分間の中断も挟む、異例の3時間19分になった。
気象条件もタフなら、ゲームもタフな展開。
点差は7回終了時で1-0。
楽天が4回に4番・島内の先制打で1点を取ったものの、予断を許さない状況が続いた。
8回に3番・浅村2ランで3点差に広げた楽天。
しかし9回には松井が自作自演のドタバタ劇を演じ、終始ハラハラ。
自らの失策と2四球で1死満塁を招いて1点を返され、なおも2死3,2塁。
一打同点という状況下、からくも鶴岡をねじ伏せた。
雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ・・・
まさに宮沢賢治の精神で最後まで集中力を切らさなかった楽天が逃げ切った。
常識を疑う敵将のしたたかな戦術
一方、日本ハムの戦術もしたたか。
アッと驚く見どころの1つになった。
「こっちは批判覚悟。オレは常識を疑えば、新しいものが生まれるはずだと思ってやっている」と栗山監督。
先発・加藤を好投しながら3回無失点で交代させると、4回から二番手・バーベイトを投入。
昨年MLBで流行ったオープナーさながらの起用で、開幕カード22得点と爆発したイヌワシ打線を2人がかりで6回1失点に抑えてきた。
MLBばりの極端な守備シフトもお目見え。
7回先頭ウィーラーの打席時だった。
2塁ベース後方から三塁線にかけて内野手3人が陣取る形態。
1,2塁間はガラ空きなのだ。
ぼくら鷲ファンからすれば、ウィーラーは右方向にもけっこう打つ印象がある。
しかし、シンクタンクDELTAの調査では、ゴロ打球に限れば昨年ライト方向のゴロはわずか11.3%だという。
そんな異例づくしのなか、最も活躍したのは先発・辛島である。
自身初の東北開幕投手を任された左腕が、7回無失点の素晴らしい仕事ぶり!
このことは後述したい。
お立ち台には辛島と挨拶代わりの移籍1号を放った浅村が登壇。
幕張で始まった白星街道をさらに伸ばしチームは3連勝を飾り、1位・ソフトバンクを1.0差で追う2位につけている。
両軍のスタメン
日本ハム=1番・西川(中)、2番・大田(右)、3番・近藤(左)、4番・中田(一)、5番・王柏融(指)、6番・横尾(三)、7番・谷内(二)、8番・鶴岡(捕)、9番・中島(遊)、先発・加藤(左投)
楽天=1番・田中(中)、2番・茂木(遊)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・ウィーラー(三)、6番・銀次(一)、7番・ブラッシュ(指)、8番・嶋(捕)、9番・オコエ(右)、先発・辛島(左投)
敵軍バッテリーの攻め、険し
試合前、注目したのはウィーラーだった。
開幕カードで6本の長打を量産する大暴れ。
OPS1.808はソフトバンクの柳田を抑えてリーグ1位だった。
東北開幕戦もその打棒に注目集まったが、、、
※ここからは有料エリアでどうぞ!
今年も楽天の試合評/コラムをnoteに綴ります!
本稿単売もしていますが、noteマガジン『楽天ファンShibakawaの犬鷲観戦記【2019前半戦】』での定期購読のほうがお得です!
まぐまぐメルマガでも同内容を配信中!
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。