東北楽天未来の左腕エース、森雄大の2015年を振り返る
2,000字で森雄大を語る
楽天が来年Aクラス争いを演じるために必要になるカギ。「投」では2013年以降入団投手の台頭。これに尽きる。
2012~2014年ドラフトで育成含めて25名の新人選手を指名したイーグルスは、そのうち60.0%に当たる15名で実に投手を得てきた(内訳は独立リーグ1名、社会人4名、大学4名、高校6名)。
その15名投手とドラフト5位の新人、hondaから入団する石橋が、どのくらいの投球回を引き受け、かつ、どのくらいの防御率を記録できるか? この点がカギになるはずだ。できれば相応のイニングを食い(全体の40%以上)、リーグ平均よりも良い防御率を期待したいところである。
◎2013年以降入団投手が担った投球回割合と年度別防御率
では、過去3年間の結果はどうだったのだろう? 上記表にまとめた。
全投球回に占めるイニング割合が最小だったのは、もちろん2013年だ。当時新人だった則本と宮川が奮闘し、防御率は過去3年の中で最も良い数字を記録、初の日本一に貢献した。松井裕が悩み、西宮が好投した翌2014年は、前年倍増以上40%に迫るイニングを引き受けた。防御率もリーグ平均値付近への着地に成功。多くの若手投手がプロ初登板の舞台を経験し、森、濱矢、横山らが初勝利を手にした。
しかし、ホップ、ステップと来てジャンプといきたかった今年は30.4%に減少。防御率も平均値に遅れを取ることを余儀なくされてしまう。則本、松井裕の善戦ありながらも、総体では2013年以降入団投手はチームの足を引っ張ったとも言えるのだ。
来年、他球団と互角に戦うには、2015年に自己最多100イニング以上を投げた戸村、菊池による継続した貢献も欠かせない。しかし、それだけでは不十分である。今年精彩を欠いた彼ら2013年以降入団投手がしっかり1軍戦力として機能してくるようだと、2年連続最下位からの脱出、その先のAクラス争いが現実味を帯びてくる。その中で私がキーマンと見ているのが、本稿の主人公、森雄大なのだ。
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