【試合評】目を奪われた鷲戦士による攻守のファインプレー~2月26日○E6-4L

9回表は「盗塁作戦」を絡めての決勝点!

高知・春野での練習試合、ライオンズ2連戦の第2戦。
初戦を13安打10四球9得点で勝利したイーグルスが、2戦目も取っている。

試合結果は6-4。
9安打6四球に3盗塁を絡めて6点を奪取した。
前半戦は点取り合戦になり、4-4で迎えた中盤以降は均衡状態が続いた。
しかし、9回表、イーグルスに勝ち越しの2点が入り、西武を突き放した。

9回表は回またぎした西武新外国人キャンデラディオを、今季テーマの1つ「盗塁作戦」で鮮やかに崩した。

直前の8回表、8カ国でプレーしてきたという謎のドミニカンの癖を、福田の二盗で完全に盗み取っていた楽天。

このときのリサーチが活き、1死後、ストレートの四球で歩いた岡島が続く中川初球ですかさず二盗を敢行。
1死2塁となって、中川の打棒にも火がついた。
高めの甘い球を捉えた一閃が、浅めの守備位置を敷いた西武外野陣の頭上を悠に越え、決勝の右中間三塁打に。

この勢いに上手く乗ったのが、後続の西田だ。
負けじと内角球を中前へ弾き返した当たりは、対外戦4本目のヒットになる。
中川が3塁から生還した。

さらに西田も次打者初球で二盗を決め、阿部進塁打で3塁へ。
2死3塁、松井稼が粘って10球勝負の末、フォアボールをもぎ取った。
この後、さらなる追加点は入らなかったものの、開幕に向けてチーム構想を練る辻監督を大いに悩ます攻撃ができた。

価値ある「大志の一撃」2本

チーム9安打中、茂木と中川が2安打を放った。

とくに中川のマルチヒットは嬉しい。
対外戦の初っ端、いきまり満塁弾を一閃した中川は、その後が続いていなかった。
ここまでの30打席で打率.148と低迷。
ゴロ率も64.0%と強打者らしからぬ値。
しかし、本戦では打球を外野へ飛球で弾き返し、2本のヒットを作ることに成功した。

決勝打のスリーベースもおみごとながら、4回2死1塁で國場と対戦しての中安も内容のあるバッティングだった。
早々に1-2と追い込まれた後、ウイニングショットできっと投げてくる変化球に狙いを定め、ひたすら待った。
真っすぐ投球は粘り強くファウルでカット。
来ると信じてきた10球勝負の結果球。
甘く入ってきた変化球を狙いどおりのミート打撃で弾き返した。
中前に弾んだクリーンヒットは、1塁走者を楽々3塁に送り込み、3,1塁のかたちを作る一打になった。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・今江(三)、3番・銀次(一)、4番・枡田(指)、5番・島内(中)、6番・聖澤(左)、7番・三好(二)、8番・細川(捕)、9番・岡島(右)、先発・古川(右投)

西武=1番・木村文(中)、2番・斉藤(左)、3番・浅村(二)、4番・中村(三)、5番・森(捕)、6番・メヒア(指)、7番・山川(一)、8番・愛斗(右)、9番・源田(遊)、先発・野上(右投)

冴えない西宮を救った細川のリード

投手陣は、先発した古川が誤算。
4回まで毎回走者の出塁を許す苦しい内容で5回4失点。
最速143kmを計測した真っすぐが、全く機能せず。
真っすぐで木村文、メヒアに2本の一発を被弾。
5回森の一ゴのように、凡打の中にも、真っすぐを捉えられた良い当たりが目立ち、ストレートで奪った空振りはわずかに1球だった。

二番手・西宮は1安打1四球ながらも1イニングをゼロ。
本戦は早くも対外戦5試合目の登板で、まずまず。
走者2人を背負って2死3,1塁、木村文との対決がシビれた。
第1打席に初回先頭打者本塁打、第3打席には左犠飛、いずれも古川の真っすぐを捉えていた右打者を相手に、フルカウントの6球勝負。
西宮=真っすぐというイメージが強いなか、マスクを被った細川の巧みなリードに唸らされた。
真っすぐで結果を出し、バラつく西宮の甘い真っすぐに狙いを絞っていた木村文に対し、速球を見せ球に使いながら、変化球をゾーンに要求する配球で、みごと遊ゴに仕留めた。

今年のドラ4は有能です!

一方、素晴らしかったのは、菅原と小山だ。
9回をしっかり締めた小山の出来もさることながら、7回8回の2イニングを零封した、ドラフト4位右腕の好投に、とにかく目を奪われた。

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