【試合評】問題山積のまま逃げ切った鷲の継投リレー~8月9日○楽天6-5日本ハム
ペギー不在でも、モギーとヒジリーがいた14回戦
試合が台風6号接近のため中止になった前日、1位・ソフトバンク、3位・西武が約1ヵ月ぶりに揃って敗退し、楽天が8月1日以来の首位に返り咲いていた。
「棚からぼた餅」と言える慶事を活かすためにも、14回戦は勝利を収める必要があったが、序盤5点リードを1点差まで肉薄されるという、最後までハラハラの薄氷勝利になっている。
初回、両軍が1点ずつを取り合うかたちで始まった。
立ち上がり、楽天先発・塩見がいきなり無死2塁のピンチ。
1番・西川に攻め込まれて左中間二塁打、2番・松本バント失敗の捕バ邪飛後、3番・レアードの右飛でタッチアップ三進を許していた。
2死3塁で打席には4番・大谷。
打ち取ったゴロだったが、三遊間深くのタイムリー内野安打で、5試合連続の先制点を許した。(楽0-1日)
しかし、直後の1回裏、楽天は1番・茂木が通算6本目の初回先頭打者アーチ。
早大先輩・有原の高め失投カットボールを捉え、茂木にしては打球角度の高い33度の弾道で右翼席スタンド中段に突き刺さした、ここ4試合で3本目のホームランになった。(楽1-1日)
先発・塩見は2回以降もピンチの連続だった。
2回は1死3,2塁~1死満塁~2死満塁、3回も1死2,1塁~2死3,1塁。
いずれも複数走者を塁上に置きながらも、粘投でゼロに抑える苦しい内容。
2死走者なしからの5得点は今季最多
すると、3回裏だった。
自身初の3試合連続ヒットで出塁したオコエが二盗死になった直後。
2死走者者なしから、楽天の今季最多5得点が始まった。
2番・銀次が四球で歩き、3番・島内が流し打っての左安。
2死2,1塁とお膳立て整うと、4番・ウィーラー。
有原が力で抑えにきた外角狙い150kmストレート。
これがシュート回転して甘く入ってきたところを逃さず、右中間を切り裂いた当たりは、今シーズン20本目の二塁打になり、走者2人を悠々ホームに迎え入れる勝ち越しタイムリーになった。(楽3-1日)
なおも攻撃の手を緩めなかったイーグルス。
仕上げは背番号23だった。
5番・アマダーがストレートの四球で歩かされた直後の2死2,1塁、6番・聖澤が有原のカットボールを仕留め、右翼席へ運んだ今季1号3ラン!
ちょうど夏休みに入っていた小学1年生の愛息君がスタンドで観戦に訪れていた中で、パパ!やったよ!の大当たりに!!
年間数本打つか打たないかの貴重な一発が、貴重な場面で飛び出した。
(楽6-1日)
両軍のスタメン
日本ハム=1番・西川(中)、2番・松本(一)、3番・レアード(三)、4番・大谷(指)、5番・大田(右)、6番・田中賢(二)、7番・ドレイク(左)、8番・市川(捕)、9番・中島卓(遊)、先発・有原(右投)
楽天=1番・茂木(指)、2番・銀次(二)、3番・島内(中)、4番・ウィーラー(三)、5番・アマダー(一)、6番・聖澤(左)、7番・安部(遊)、8番・嶋(捕)、9番・オコエ(右)、先発・塩見(左投)
問題山積のまま逃げ切った投手陣
聖澤の1号3ランでリードは一気に5点差。
大きく突き放す試合展開になり、これで不安定な塩見も楽に投げることができ、楽勝ムードか?と思われたが、そうは問屋が卸さなかった。
直後の4回表、2死3,2塁で塩見がレアードとのフルカウント勝負でカーブをバックスクリーンに運ばれてしまう3ラン...
この1本で予断を許さない戦況になってしまう。(楽6-4日)
終盤3イニングはピンチの連続だった。
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