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【戦評】 気持ち晴れ晴れ。4連勝は攻守に見どころあり!~6/12○楽天7-4ヤクルト

12試合ぶりの7得点

5/18~5/22以来、今季3度目の4連勝を飾ったヤクルト2回戦。
見どころ多々の、長らく待ち望んだ快勝になった!

まずは7点とれたことが朗報。

5/22日本ハム戦以来、1試合平均得点3.19に沈んでいた楽天の得点力。
その中での7点以上奪取は、5/28西武戦(○E7-2L)以来の12試合ぶり、今季18度目を記録した。

勝利投手はベテランの久保。
6/8に今季初めて1軍登録され、本戦が今季初登板だった。

3-0と3点リードしながらも、先発・熊原が村上に2ランを被弾するなど追い上げられ、なおも4回1死3,2塁ピンチ。
そこで二番手として火消しに急行した久保はゼロに抑えると、翌5回も三者凡退。
3番・山田、4番・バレンティン、5番・村上の敵軍主軸を退け、ヤクルト側に傾いた戦況を引き戻す役割を果たした。

その久保を助けたのが、新人が守る外野陣の好守である。

4回は2死満塁、2番・青木の快飛球が右翼を襲った。
しかし、ライト小郷がお立ち台行きを決める無駄のない好守で、ウォーニングゾーン直前で追いつき、グラブに収めた。

5回は先頭の3番・山田が弾き返した右中間長打コース。
抜ければ脚力のある山田のことだ、一気に三塁を陥れた打球を、センター辰己が猛然と追って球際ダイビングキャッチ!

得点期待値が無死走者なし(0.455)から無死3塁(1.360)になる危機をアウトにもぎ取り、1死走者なし(0.242)に下げた、得点価値にしてその差額1点超の「目の覚めるビッグプレー」になった。

両軍のスタメン

ヤクルト=1番・雄平(右)、2番・青木(中)、3番・山田(二)、4番・バレンティン(指)、5番・村上(一)、6番・中山(左)、7番・藤井(三)、8番・中村(捕)、9番・奥村(遊)、先発・館山(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(指)、5番・銀次(一)、6番・辰己(中)、7番・ウィーラー(三)、8番・小郷(右)、9番・太田(捕)、先発・熊原(右投)

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機能する中軸、復活の兆し不調組

打撃でも収穫目白押し。

本戦も3番・浅村、4番・ブラッシュの中軸が機能した。
3番、4番による揃い踏みの打点は今シーズン12度目。
JBが4番に座って3戦連続だ。

浅村は3打数1安打、1得点、1打点、1四球。
放った4打球全てが右方向と「らしさ」をみせ、これで交流戦打率.379はDeNA神里の.441に続く2位まで浮上している。

まるで前夜の内角撃ち2点打を彷彿とさせたのが、6回1死満塁でのJBの左犠飛だ。
左腕ハフの内角4連投の4球目をしっかりアジャストした頼もしい姿をみせてくれた。

心配された面々も、続々とトンネル脱出。

直近36打席で4単打と振るわず、6月に入ったとき.823あったOPSも.755まで下落したウィーラー。
今季初めて7番で出場したこの日、1点リードの3回2死満塁で2点タイムリーを放った。

ウィーラーの本塁打を除く適時打は5/17ロッテ戦(●E1-6M)以来。
2打点以上を記録したのは5/12オリックス戦(○E8-5B)以来。
どちらも約1ヵ月ぶりの御無沙汰で、景気の良いこの一打を起点に状態を上げていってほしい。

6/1ソフトバンク戦(○E6-5H)の守備時に左膝をフェンスにぶつけて負傷した島内。
2試合休場後に戦列復帰していたが、復帰後も16打数2安打と本調子ではなかった。

その島内が本戦2安打だ。
4-2の6回1死3,1塁では巧打をみせた。
低めフォークをうまくバットにひっかけてバットに乗せた右翼への適時二塁打。
島内の長打は、5番で出場しクリーンアップ揃い踏みホームランに貢献した5/18ロッテ戦(○E6-4M)以来になった。

4番にJBをすえる新打線の主軸が機能し、低調だった面々に明るい光が差し込み、新人も安打や打点をあげる活躍をみせ、言うことなしの好ゲームになった。

数字で見る守備陣の好守貢献度

それにしても、繰り返すが、辰己のスーパープレーである。
1点差に肉薄された5回、先頭の3番・山田の長打を阻止した好守は鳥肌モノ。

今シーズン、楽天外野陣がダイビングキャッチを試みたのは合計3回。
その3回とも辰己によるもので、3回とも捕球に成功している。

1回目は3/31ロッテ戦(○E9-4M)。
7-4の3点リードの8回1死走者なし、鈴木の右飛をもぎ取った。
打球判断を誤り、一瞬後退した後、猛然と前進チャージをかけて球際飛び込んでの補球劇に。

2回目は先日の6/8中日戦(○E2-1D)。
1点リードの2回先頭・高橋の右中間快飛球を本戦と同じような形で飛び込みアウトにした。

辰己や小郷の外野陣ばかりではない。
内野守備陣の健闘も光っている。
本戦のゴロアウト率は、、、

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