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【戦評】 無安打内田の処遇よりも、梨田監督が真に憂慮すべき頭の痛い案件とは?~3月31日●楽天2-6ロッテ

マリンの達人がまさかの炎上

劇的すぎる5時間ゲームの開幕戦から一夜明けた本戦は「想定外の展開」になった。

楽天先発は昨季自己最多11勝を挙げ、今季も則本、岸とともに先発3本柱を形成する美馬。

「去年初めて二桁勝てたんで、15勝は目指したいですね」

『EAGLES MAGAZINE』の先発3本柱対談インタビューで今季の抱負をそう語っていた美馬は、ZOZOマリン通算成績16登板、で防御率2.21と、この球場とは『抜群の相性の良さ』で知られていた。

しかし、初回、4番・井上のソロ弾を含む「和製マリンガン打線」の短長4安打の集中砲火に遭い3失点。

2回こそ僥倖のライナー併殺でなんとかゼロに抑えたが、3回には3番・中村、4番・井上に2者連続ホームランを浴びるなど良いところがなく、2回5失点で降板した。

美馬の1試合3被弾は2016年9/1日本ハム戦(7回途中6失点)以来。
2回という最短降板は、痛烈打球を腹部に受けて大事を取り翌2回から交代になった2014年4/29ロッテ戦(koboスタ)の1回以来のできごとだった。

二番手は菅原だった。
あまりにも急のできごとでブルペンで満足のいく投球練習ができずにマウンドに登ったのだろう。
登板1イニング目の3回のストライク率は41.2%。
逆球など明らかなボール球多く、いきなり2者連続ファボールでピンチを招く。

その後の1死3塁では7番・福浦に中犠飛を打ち返されて失点。(E0-6M)
イーグルスは序盤3回までに6点を失うワンサイドゲーム。

楽天は7回ペゲーロの左中間二塁打で1点を返すと、8回には島内の今季1号ソロで再び1点を返したが、試合の主導権を早々に手放してた影響は最後まで残り、2-6で敗戦した。

(下記につづく)

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・島内(中)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(二)、6番・内田(一)、7番・アマダー(指)、8番・嶋(捕)、9番・岡島(左)、先発・美馬(右投)

ロッテ=1番・荻野(中)、2番・藤岡(遊)、3番・中村(二)、4番・井上(一)、5番・鈴木(三)、6番・菅野(左)、7番・福浦(指)、8番・田村(捕)、9番・加藤(右)、先発・ボルシンガー(右投)

打線はゴロ量産。ストレス溜まる軟投派の翻弄投球

ロッテ先発はボルシンガー。
オープン戦成績は4登板14回で投球回を上まわる被安打18を浴び、防御率は8.36。

戦前、ロッテ・井口監督は状態が悪ければすぐにスイッチできるよう、あらかじめ西野に準備させておくという第二先発起用プランも視野に入れるほど、敵軍も不安視する新外国人右腕の登板だった。

微妙に動くツーシーム主体の速球の平均球速も136.6キロどまり。
昨季MLBで記録した142.1キロにも遠く及ばずの球速帯。

全投球の50%に迫る球が高めゾーンに集まり、ストライク率は59.0%とコントロールもアバウトだった。

そんな訳で、初回、1番・茂木が高めに浮いた初球を叩いてのツーベースで電光石火の無死2塁を演出したときには、くみしやすい印象を受けたのだ。

ところが、初回の茂木が作った絶好チャンスを、2番・ペゲーロは遊ゴ、3番・島内は二ゴ、4番・ウィーラーは三ゴ。
3者連続のゴロ凡打で逃すと、状況は一変していく。

その裏、ロッテが立ち上がりの美馬から3得点。
2回以降、まとまった援護点をもらったボルシンガーに楽に投げさせてしまった。

楽天打線は、のらりくらりの軟投派の術中にハマり、12個のゴロアウトを計上。
ボルシンガーのグラウンドボーラーぶりは冴えに冴え、そのゴロ率は68.4%にも及ぶほどだった。

だいたい、こういうタイプの外国人投手の攻略法と言えば、走者を出して足で揺さぶりをかけ、カッカイライラさせて崩していくのがお決まりだ。

しかし、本戦は序盤に大量点差がついたことで、それすらできなかった。
たまに出塁した1塁走者の大半は、鈍足のアマダー。
そのこともあり、楽天投手陣は合計10球の牽制球を放ったのに対し、ロッテ投手陣の牽制球はゼロである。

ボルシンガーに好投を許したもう1つの原因は、、、

※ここからは有料エリアでお楽しみください。この後、ボルシンガー、濱矢、美馬、真に憂慮すべき懸案について書いてます。

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