楽天も採用を検討したい、オリックス西野真弘が見せるデスパイネ・シフトの効用とは?!
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こんにちは。故郷の英雄・真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドに見える信州上田在住の楽天ファン、楽天イーグルスを定点観測しながら「ベースボールチャンネル」や「週刊野球太郎」など他媒体にも寄稿する@eagleshibakawaです。
昨夜は楽天戦がなかったので、先乗りスコアラーの気分で今日から3連戦を戦う3位・ロッテの試合を観戦しました。
相手はオリックスで京セラドームでの一戦でした。試合は最終9回裏に小田の犠飛でオリックスが2x-1でサヨナラ勝ちを収め、楽天とのゲーム差も2.0に迫ってきました。
いやぁ、他球団の試合ってたまには観るものですよね。今回も新発見がありました。
というのは、オリックス内野陣、というかセカンドを守る西野真弘がロッテの4番打者デスパイネに敷いた極端な守備シフトを目撃することができたからです。
こちらはロッテが1-0で1点リードした3回表、2死2塁でのデスパイネ2打席目の西野の守備位置になります。2塁ベースのかなり近く、その後方に位置取りをしているのが、確認できますよね。実はこれ、1打席目もこの位置で守っていまして、前日の試合でも同様だったようです。
で、今回、デスパイネがリーグ戦で二ゴやゴロでの中安を打った今季映像を全てチェックしたのですが、オリックス戦に限って言えば、西野は2塁ベース付近のポジショニングをかなり前から取っているのです。
例えば、5月21日の2回二ゴ、7月27日の3回二ゴ、この2本の二ゴは、(本塁側から)2塁ベース向かって左側、遊撃手の右側に打ち返されたゴロなんですよね。本来なら遊撃手の持ち場ですが、2塁ベース付近にポジショニングを取っていた二塁手の西野が2塁ベースをまたいで処理した二ゴだったのです。こういう珍しいかたちでデスパイネが二ゴ凡退に倒れたのは、今季このオリックス戦の2本だけです。
で、話を戻しますと、昨日の3回のこの打席、果たしてデスパイネが打ち返したゴロ打球は、まさに2塁ベース寄りに位置取りしていた西野の真正面に待ってましたとばかりに転がったのです。
もし、西野が通常の守備位置を取っていれば、中前へ抜けていたシングルヒットになったことは確実で、2死2塁でしたから2塁走者・細谷が3塁を蹴って本塁生還の可能性すら大きかったわけです。昨夜の試合はBs2x-1Mという1点差のロースコアゲームでしたから、まさに西野のデスパイネシフトが奏功したと言えるのです。
で、このシフト、楽天内野陣も採用を検討して欲しいんですよね。もちろん、我らが正二塁手は上手い位置取りに長ける藤田一也選手ですが、その藤田選手の好ポジショニングをさらに強固にするためにも、豊富なデータを持つであろうチーム戦略室が後押しして欲しいんですよね。
デスパイネがNPBにやってきた2014年以降のここまでの3年分の楽天戦で、デスパネが打ったゴロ打球の打球方向を調べてみました。
デスパイネは楽天戦で通算64本のゴロを打っていますが、本塁視点で2塁ベース向かって右側、つまり一塁側(下記図の赤線枠内)に飛んだゴロ打球は、全体の11.0%に当たる僅かに7本でした。(投ゴは除く)
この7本の打球方向の詳細を確認すると、
◎1塁ベース寄りの1,2塁間・・・1本
◎通常の守備体系でのセカンド定位置付近・・・3本
◎2塁ベース寄り・・・3本
になっており、1,2塁間のゴロ打球って本当に少ないんですよね。また、右方向のゴロ打球の大半が緩いゴロだったり、詰まったゴロで、強烈なゴロって少ないんですよね。
右の強打者のデスパイネが打つゴロは、2塁ベース向かって左側の引っ張り方向が圧倒的に多いという結果になっているんですよね。
今季ここまでデスパイネは146本のゴロ打球を打っているらしいのですが、一ゴは4月24日オリックス戦の5打席目の1本のみ。右方向の、それも1塁寄りの1,2塁間を襲ったゴロって本当に少ないんですよね。
ここまで極端なデータが出ているのですから、これを活かさない手はなく、このシフト、楽天も採用を積極的に検討すべきだと思います。
【終】
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